「おくびょう鳥が歌うほうへ」( -᷄ω-᷅ )回復期を描かない作劇は評価できない。無理解か?手抜きか?

低評価と宣言したのだからこそ、きちんと理由も書き残そう。
前回観た、二本立ての片方。
  
おそらく公開当時、あらすじで見送ったはず。
 ”自らの内面と対話を重ねていく” 
 
ならば、
大事なことは描かれて無いだろう。と予想した。かも知れない。
回復は精神論じゃないよ。
 
鑑賞前は、紹介文読んだだけ。 《 開演 》
※ネタバレします。
 

回復の過程を描いているようには、読み取れませんでした。残念ながら。
 
 演出が無理解なのか?
 意図的な手抜きなのか?
 はたまた、 
 原作通りで仕方無いのか?(未読)
 
私は、それで高評価は出来なかった。。
 
 
この題材で、
センセーショナルな場面を切り取って描くことは、難しくはないでしょう。
ベルリン獲るレベルの監督ならそりゃ。
難しいのは、
平坦な日常の中に、ドラマを見出し、それを描くこと。
 
 
フラッシュバック発症し、突然と記憶が呼び起こされるのだから、
時系列がシャッフルする。
そんな作劇はアリと、判り難かろうと構わない。
そう観る側で補完してました。
でもねぇ、
  
回復のプロセスが描かれていない。描く気がない。雑な作劇。

回復期は地獄の苦しみも伴う。らしい。
外側から描いて、寛解に向かってること観客に示さないのは、
脚本の時点で、題材に対する理解不足じゃないかな。
専門家による監修のクレジットは見当たらない。
回復は精神論じゃないよ。
 
 

↑うつ病の例だけど、
依存症でも、(むしろ依存症を抜く時期は、とっても苦しそう)
回復に至るプロセスは、概ね同様のはず。
 
 
振り子の揺れが、長期的には収束に向かうが、
日々のボラタリティは大きい。

 
作劇が御座なり見えて、監督の情熱は感じない。
いや、情熱が有っても、
トニー滝谷」の原作と市川準のズレを感じた体験に似ている。

 喪失のショックから、回復が主なテーマで、
  原作は、喪失を受け入れて、元の孤独に還る。
  映画は、亡き妻を投影したB子に執着して終わる。
ラストで、台無しじゃん。とツッコんでしまった。
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 失意の過去から決別し、新たに人生を始める。
 何かが死んで「離脱」「変容」が始まる。

本作も、あれじゃフラッシュバックを繰り返したまま、任期が終わっただけ。
一時的に平静を保っても、島を出たら元の木阿弥じゃないの?
 
 
そもそも
治療プログラムを描かないのも、なんだかな。 
 依存症互助の会とか、
 瞑想とか、
申し訳程度には、日常の取り組みも描かれるけれど、
やっつけのインサート。
回復の為の日々の習慣に、監督の興味は感じない。
 
 
回復に絶好の環境であることは、原作由来だと思われる。
 誘惑から隔離された環境
 子供の頃から慣れた世界 
 自然による癒し
 よき理解者に見守られつつ、干渉されない
 暇すぎず適度な仕事(規則的で、朝は起きる)
 
で、 
描かれるのは、フラッシュバックの羅列。
折角のロケーションが勿体無い。

 
映像関連の演出も若干疑問で。
 1.冒頭のイメージシーン要る?
 2.シネスコで手ブレは勘弁
 3.日付、現在の経過を表す工夫しないのか
 
  
1.冒頭のイメージシーン要る?
 オークニー諸島が舞台で、
 アザラシの寓話で始まる。
 要らないなぁと。
 
 どうしても、人魚伝説のようなシーンがヤりたいなら、
 そこはヌードでしょ。
 幻想的な画作りは全力でやらんと、鼻白んでしまう。
 普段着でただ、水中で撮っても。安い。
 作劇の安直さを感じてしまった。
 
 逆効果だと思うんだけどなぁ。
 
 
 二本立てのもう一方は、
 置いてけぼりにしないよう、抑制しつつ、

 抽象的な映像は予算も掛けて全力。 
 
 
 
2.シネスコで手ブレは勘弁
 スコットランドの(アイルランドに非ず)雄大な風景を撮る目的で、
 スクリーンミチミチなのは理解するのだけど、、
 
 その画角で、ドキュメンタリタッチの手ブレはダメでしょ。
 ガサツ過ぎないか。
 どうしても、そう撮りたいなら、画角も画質も変えなよ。
 
 島での生活、回想、イメージ、
 観客が意識するくらいに、
 明確に映像の質変化付けるべきと観てました。

 神経が、絶妙に雑に感じられて、イラッとしてしまった。
 ベルリン獲った監督だとて、
 
 
 どうしても、圧倒的な才能の差を感じてしまう。

 スマフォも駆使した疾走感。
 
 
  
3.日付、現在の経過を表す工夫しないのか
 禁酒プログラム完了だけ日数のテロップ入れるんだ。
 なら、 
 島に戻って、何日目なのか、
 観客に判るように示すもんじゃないの。
 
  
 そこはさり気なく、伝え方を工夫する処。

 そんなセンス魅せると、観客は支持するとしたもの。

  
 あえて、
 フラッシュバックと現実の境目なく描きたいのか?
 でも、景色が違うから無理。
 島での一日一日を、もっと大切に描きなよ。
 
 
 
精神は日々、乱高下しつつ、長い目で見れば収束に向かう。
作り手は、
そんな地味な回復のドラマに興味が無いので、
外側と内側を区別して描こうという、気にもならない。

うーん、煽情的なシーンにしか興味なくて、
日常パートは原作なぞってるだけで、
回復の物語に奥行きが無い。
 
 
破滅的な生き方描くだけなら、
ロンドンのパンクでも演じればいいのに。
スコットランドの最果てでロケする必然を失う。
  
 
テーマに対して、もうちょっと粘れよ。
作劇がご都合に見えてしまう作品は、私苦手なんだな。
どうしても、作り手に反感覚えてしまう。
 
人生は続くのに比べ、
宣伝文にあるような”誠実”は感じられなかったな。

日本の役者さんのセリフの方が、重く感じられてしまった。
   
    
  
狂ってるのは君だけじゃない。
弱気になって諦めること。 

回復は、争わず、気長に。
 
 
 
2026.05.26 21:00現在
 20MAで反発から、最高値で抵抗。
 和平期待だから、なんとも言えん。
 
 

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