前回、思わぬ拾い物だったので、連チャン早稲田松竹キメてみました。
連日の鑑賞は無理なことも有るのですが、
二本立ては、脳がキャパオーバーしがち。ですが、
金曜がラストの特集で今日しかない。
ならば、
片方ハマれば充分と割り切りました。最悪退出や値落ちも良しとする。
映画館による紹介読んだだけで、予習無し。
本作については、いつ公開したのかも知らず。
《 開演 》
2本連続で観たら、本作の良さ尚更際立ってしまいました。
直近で「スマッシング・マシーン」観たことも影響したかもしれません。
もう片方には、不満も残りました。
世間の評は、本作の方が低評価なのか、、
濃く大味な大作の片隅で構わない、ミニシアターで生き残ってくれたら。
そう願わずには、いられない。
こういう映画を、
今後も、私は単館系で鑑賞出来れば、それで充分です。
早速、個別に。
0.経緯が謎
1.作劇
1.0.演技は監督のディレクションかと
1.1.スタティックで丹精な画と抽象的表現
1.2.オレゴン州アストリア
1.3.ちゃんと料理
2.自己開示について(ややネタバレ)
0.経緯が謎
いったい、この企画がどうやって、成立したのか。
以下の記事↓が最も詳しく。情報に乏しい。
デイジー・リドリーが主演・プロデュースを務めた映画『時々、私は考える』
2019年に発表され、各国の短編映画祭で数々の賞を獲得した同名短編映画を長編化したのは、
2023年にIndieWire誌が発表した「注目の女性監督28人」に選出されたレイチェル・ランバート監督。
これまで3本の長編映画を手がけ、本作が日本で初めて公開を迎える作品となります。
主演を務めたデイジー・リドリーは、人付き合いが苦手な主人公が恋や仕事仲間との交流をきっかけに少しずつ変化していく様子を繊細な演技で表現。
昨年のサンダンス映画祭にてプレミア上映された際には「デイジー・リドリーの新たな一面が発見された」と彼女の高い演技力が話題となりました。
本作ではプロデューサーとしても名を連ね、一から製作にも携わるという新しい挑戦も果たしています。
脚本に4人も名前が連なり、どういうこと? と謎でした。
原作でなく、元ネタとなる短編が有り、
(この書きぶりでは)監督も主演も別らしい。
しょうがないので、Wikipedia(英語版)を当たる。
どうやら、
元ネタは舞台で、それを短編映画に、
更に短編から、
主演女優が長編映画化の権利を買い取って、
レイチェル・ランバートは監督に抜擢される。
あ、トム・クルーズ的なことか。
今のスターウォーズに何の興味も沸かず、申し訳ない。
デイジー・リドリーも知りませんでした。
本作のイメージとはぜんぜん違う!
鑑賞中は、
監督脚本の自主映画で、
無名の役者さん使って、
撮りたりように作ってる。
と思ってた。
帰ってから、感想も修正しました。
1.作劇
ほっこり、じんわりとするだけでなく、
構成には、驚きました。
経緯知らないので仕方ないのですが、
本作の不思議について。
1.0.演技は監督のディレクションかと
インディとは言え、微妙な表情で機微を感じさせる演出。
日本で観るアメリカ映画には珍しい。
随分上手い女優さん抜擢したものだと、感心してました。
実際は逆で、
こういう作劇で、演技する前提で、
それに相応しい監督選んでいた。
この作劇では、主役の説得力が全てですからね。
稀に職場にこういう人居るけど、
観客に感情移入させない。
この立ち振舞いで、死にたいと言われても、
自業自得だろと。
からの、
ちょっとしたキッカケで、コミュ障が心を開いてゆく。
が、いきなり人格は変わらない。
徐々に観客は応援してしまう。
絶妙な匙加減の演技で、アメリカ映画であること忘れました。
誇張ではなく、
トム・クルーズばりの、主演かつプロデュース。
主体性が凄い。
スターウォーズでは、演らしてもらいえない演技を魅せる。
1.1.スタティックで丹精な画と抽象的表現
カメラは、ほぼ動かしません。
几帳面に、構図は必ず美しく。魅せる。
冒頭のプレゼンは、丁寧にやり過ぎかとも思いましたが。
映像に安心して油断してたら、
抽象的イメージをブッ込んで来る。
そんなことするの? (予算大丈夫か)
或いは、意識高い系かと警戒し始めると、
程よい塩梅で、現実に戻る。
クレーン云々とあり、タイトルの意味はこれかと。
若手でも、計算行き届いているんだ。
これだったら、心配ごとは何もないやと、
河口湾岸の地方都市の風景をリラックスして堪能してました。
どうやら、
起伏の乏しい日常に対し、
内面で発生する絶望の心象風景をインサートすることで、
観客のヒロイン理解を補助している。
やり過ぎず、正しく機能を発揮。
元ネタの舞台由来の表現方法かと、今は想像するけれど、
こういうことをする作劇では、観客ポカンが多く、
自主映画なのにと、鑑賞時は意外でした。
逆に、作り手の落ち着きも感じさせた。予算も余裕あるんだな。
1.2.オレゴン州アストリア
カナダ国境に近く、西海岸、コロンビア川の河口、1万人の都市。
鑑賞時は、作り手ゆかりの地かと想像していたけれど、
関係ない様子、
純粋に撮影条件が合致しただけなのか。。
風景は美しく、画に成り、
丁度良い郊外。
騒がしくなく、寂れてもなく。
その上、過去映画撮影も行われ、
フィルム・コミッション的な協力体制も充実しているのだと、
今は想像してる。
緯度高く、寒そう。
日本なら小樽とイメージした。
何と言っても蟹。
どんよりした天気も同じく。
それなら、北陸でイイじゃないかと、脳内ツッコミ入ると、
いや、あの河が特徴的なんだからと、返す。
地域経済の中心の地位は譲り、
観光地として整備されている点も共通。
とりあえず、蟹は美味いはず。
1.3.ちゃんと料理
職場のお祝い、退職と「マルティネス」に近く、
消えものを美味しそうに映すので、
「私たちが光と想うすべて」「シヴァ・ベイビー」から遠い。
新進気鋭の女性監督を分類。
充実した食事を描く作品は、予算の余裕を感じさせた。
日本人の感覚では、食事がまずそうな映画はダメだよ。
本作は、食べ物がアイテムとしても良く機能している。
キャラクターの体型と、甘味処はリンク。
仕事内容はともかく、差し入れからも、穏やかな職場環境は伝わる。
多様性を確保したキャストに、多様な料理のジャンル。
名前だけでも、記憶が蘇る。
鑑賞時は自主映画と観ていたので、
ディテールまで行き届いていて、予想外。
職人気質のしっかりした監督。大丈夫だと安心。
2.自己開示について(ややネタバレ)
元ネタから、良く出来た脚本で、
それに主演の演技を存分。
しっかりとした、演出、撮影スタッフを登用した企画。
と、理解が及び、
ストーリーについては、
コミュ障の小さなラブコメとだけ知っておいて、
後は観れば充分ですが、
特に感心した点あり、自己開示の天丼が上手い。
恋人になる同僚がメールで、ちょっとした弱みを見せる。
それがキッカケで交流がはじまる。
これが一回目の”上手い”。
職場の自己紹介では、好きな食べ物を上げることにするが、
講師が”好きな食べ物はカレーライス”と言うようなもの。
それ自体に意味は無いが、
会議の円卓では、セミナー会場と違い、場が和んだ。
二度目。
痴話喧嘩の原因は、ヒロインが自己開示をしないこと。
三度目の天丼で、なるほど効果的。
彼の感じる、じれったさに移入しつつ、
コミュ障にも過去が有るのだろうと想像させる。
どちらも判るし、ダメになるのも必然と納得。
テクニックとして使うと、失敗の方が多い。
効果的に使える人はそう居ない。
アメリカ映画で、こんなこと題材になるなんて。
フィンランド映画かと、一瞬錯覚してしまう。
と、意外な掘り出し物に2日連続で当たりました。
もう一本は、逆に、
やや有名なのですが、大雑把に見えてしまった。
上手いのと、比べてしまった。
本作の地味ながらの良さが光りました。
配信でも、良さは充分に伝わり、かつ手頃。
ですが、
こういう小さな作品をミニシアターで観る余地は残ってと祈る。
ワンピースの喜怒哀楽を好むメジャーとは、路線を異にするニッチ。
多様性を求める人たちが作る画一的大作に飽きたらず、
演技したいと本作生まれたのなら、瓢箪から駒で。
そんな経緯も含めて、現代の御伽噺。
仲良くなるのは難しい。
2026.05.22 13:00現在
ボラ大きくも、20MAでリバンドですかね。
高値更新は想像しづらいのだけど。
