月別アーカイブ: 2025年2月

2024年のイラン社会を緊張感MAXで映す「聖なるいちじくの種」結局、政教分離は謳えるのか。「イランの地下世界」「白い拷問」で予習。

ハマス指導者暗殺以来、イラン情勢に興味惹かれる私は、確かめることにした。  映画は果たして、一粒で二度美味しいか? 予告編↑がダサいし、167分と長いので躊躇する。 大体タイトルからして疑問。不親切で思わせぶりなだけ。  ”聖なるイチジク”は英語表記”sacred fig”の直訳。  翻訳に掛けると、”菩提樹”と出て、ここでは”絞め殺しの木”のことらしく、  私がかつて生存戦略を学んだ、寄生植物ネナシカズラ↓と同じ。  最後には宿主も枯 … 続きを読む

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衣装・美術・演者は素晴らしい「ファイヤーブランド」フェミと言うにも主張が稚拙。 チューダー朝の予習は「セシルの女王」よりyoutubeで済ます。

 世界史の教科書から、そのまま抜け出したような映像、  暴君に扮するジュード・ロウの怪演。 それだけでも、スクリーンで観る価値はあると判断し、決定。   しかし、よく日本公開まで漕ぎ着けたものである。賞も逃した、このマイナーな素材で。 チューダー朝の中でも、名前を列挙されて終わる程度の人物がヒロインとは。   私だって、イギリス史に詳しい訳じゃないし、 今からシェイクスピア読むのはかったるい。  漫画なら、エリザベス1世がヒロインで丁度 … 続きを読む

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「誰よりもつよく抱きしめて」内田監督の感動作だった。漫画で予習、精神科医が罹患した実録もの「強迫症を治す 不安とこだわりからの解放」から厄介な病は日本社会の縮図と知る。「グレイトフルデッド」で作家性を確認。

以下4つの理由から観に行くと決定。外出の予定のついでに。 ・特にyoutube界隈から不当にスルーされているようで判官贔屓が湧く ・単なる純愛感動ものとも、社会不適合者甘やかしハートウォーミングとも、  一線を画す原作 ・強迫症という、世間から無理解で厄介な病気に関心を抱く ・内田英治監督の変態な作家性をこの目で確かめたい     ・特にyoutube界隈から不当にスルーされているようで判官贔屓が湧く  同時期に公開の「ファーストキス」 … 続きを読む

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答え合わせ「雪の花 ―ともに在りて―」ちゃんと良策で感動するが、演出方針に不満。パンデミックと「バカと無知」と私の生きる道。

前回のつづき、土曜朝イチで観てきました。答え合わせです。 ちゃんと感動します。 福井の四季折々の風景に、惜しみなく予算も時間も掛けている。 フィルムの質感を湛える映像だけでも、充分2千円払う価値があります。 私が現在、こうして大スクリーンで本作を鑑賞出来るのも、 医療従事者たちの献身があってこそ。   改めて、 毎日新聞の記事に対するXのコミュニティノートには、映画同様の感情、  何故、こんな反社会的勢力が既得権益を貪るのだろう? 子宮 … 続きを読む

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吉村昭「雪の花」で予習。小説は手に汗握る社会派。映画は賛否分かれる。らしい。 

映画館で観ると決め、先に原作を読んだ。 静謐な筆致で描かれる主人公の志は、読者の心揺さぶる。 物語は、 天保8年、冬の福井藩から始まる。 疫病が大飢饉と併せ猛威を振るう描写。  天然痘の治療法はまだ日本では未開、  主人公は行脚の末、蘭学経由で種痘を知る。  役人達の保身と無理解を乗り越え、種痘の入手を許される。 短い枚数の内に、主人公の人格と当時の困難が伝わる。 試練はまだ終わらず、  京都にて、出島から入手した種痘の培養にやっと成功 … 続きを読む

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ご当地映画「サイボーグ一心太助」河崎実の幸福と福田雄一の当たり屋たち。ご当地映画色を強めるとクオリティは下がる? 「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」は反例

今週木曜で上映終了というので、その前に聖地シネマ・ロサで鑑賞。 愛知県幸田町のご当地映画で、特撮ものの自主映画。 安心安定の河崎実クオリティであった。   実は、ぐんぴい主演の「怪獣ヤロウ!」の視聴を変更して本作とした。 事前の情報収集の段階で、疑問を感じてしまった。 ご当地映画の作り手としての、八木監督のスタンスには。 お話を面白くするために、 ・実際は市役所関係者に尽力してもらい、映画内では職員の士気は低く描く ・ご当地を撮れと要求 … 続きを読む

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マックイーンに憧れて映画「パピヨン」は今もカッコいいけど、楽しく孤立の時代「無能の鷹」「路傍のフジイ」。闘ってるうちは囚われている、ただ捨てるが正解。「人生の勝者は捨てている」「エピクテトス」

”生きてるうちにスクリーンで観る最後のチャンス” と宇多丸師匠に言われて↑、即予約してしまった。 衝撃を受けたのは高校生の頃、ホームビデオの録画で観たきり。   スクリーンの中の彼は、 お変わりなく、カッコいい。  実話ベースというから、”小説より奇なり”とはいえ、 こんな超人をリアルに存在させられる役者は他に居なかった。 今は尚更居ない。 演技派の名優はこれからも発掘出来たとて、 スティーブ・マックイーンは不世出である。   自由を希 … 続きを読む

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