「かげる針路」投資話聞く度に、メガソーラーに将来性無いと。。“((。。*)丁寧なドキュメンタリも疑問は残り


この手のドキュメンタリの聖地と言えば、東中野
ところが今回、シネマロサで公開+舞台挨拶付き。


ファースデーを即予約。
(思いのほか埋まっていたのは、舞台挨拶付きだがらか、
 舞台挨拶と知らずに、それはパスしてしまった)
 
福島で暮らしてた頃や、
幾度も聞いた投資話など、
思い出も巡りつつ、特に予習せず臨む。
 
 
 《 開演 》
 
  
主張控えめ、
福島のメガソーラー事業の今を丁寧に紹介していました。
  
映像が、無駄に綺麗で驚きました。
 ソーラーパネルが景観を壊す事、
 対比的に描いているのかとも、意味を愚行。
劇伴は、無い方が良いかな。 
 

あとは、内容について、
 
 1.全体の内容と構成
 1.1.問題提起
 1.2.山頂や斜面が一等地
 1.3.住民運動に密着
 
 2.感想
 2.1.そもそもメガソーラーに将来性は?
 2.2.住民運動と福島第一の教訓
 
 ※ネタバレ気にしません。
 
 
  
1.全体の内容と構成
 若干、所感も交えてしまいましたが、
 観た順に、ありのままを話します。
 
 
 1.1.問題提起
  メガソーラー事業の問題は、全国何処も同じと思われ、
  前半は、
   不採算で廃業後の設備放置、
   土砂災害の危険、
   交付金詐欺、
  の実際が映される。
 (廃棄パネルの問題は提起されず)

 まあ、そもそも、
 長期的な採算が見込めるとは思えず、(後述)

 電気買取料金が見直され、
 初期費用は補助金が出ても、経年のメンテ費用が嵩めば、
  コストのツケは、主に税金で、
  環境破壊ならのリスクは、住民が、
 支払うことになりそう。

 と、思いながら観ていました。
 
 作中は、
 このビジネスの将来性、経済合理性を解き明かしません。
 廃業後、野ざらしの発電しないパネル群が映るのみ。
 
 
 1.2.山頂や斜面が一等地
  それから、

  環境破壊、土砂災害のリスク大きい土地が狙われる理由を、
  新たに知りました。
 
  業者がヤりたい放題の背景。
   原発事故後、福島県が再生エネ事業を強烈に後押し。
   2022年までは環境アセスメントは免除され、
   提出された計画と違うパネル配置が横行。
   円安を背景に、投資目的の外資の参入。
   (かつて、メガソーラーの投資話も何度も聞いた。
    乗った人も居た。最後どうなったか知らない)
  
  何故、わざわざ山の斜面を切り開くのか、
  原発事故や過疎化による休耕田に、パネル設置は分かるが、
  開発コスト掛け、環境破壊してまで、それを行うのか。
   ただでさえ、雪国では発電量は目減りする。
   その上、パネルは熱を持つと発電効率が落ちるから、
   涼しくて、日当たりの良い場所が一等地で、
  事業性から尚の事、立地は選びたい。
   
  交付金が出るエリアで事業を申請し、
  パネル一枚でも名目上はクリア。
  実際のメガソーラーは一等地を切り拓く。
  そんな詐欺まがいも発生。

   
 
 此処まで、実に手際よく。端正な映像で語られていました。 
 そして、次いで後半は、
 1.3.住民運動に密着
  住民運動「先達山を注視する会」に密着。
   事業者と住民の争点は、主に景観、次に光害。
   逆に、
    その程度の被害だから、事業者も説明に応じた。
   とも思えてしまった。
  
  先達山のカナダ資本によるメガソーラー事業の実際を伝えた後、
  住民との対話集会の様子が描かれる。
  ここで、意外だったのが、
  住民運動に密着しているにも関わらず、作り手は主張しない。
   業者側の主張は、
    違法な事はしていない。
    景観にも配慮して開発している。
      
   一方で、
   住民側の目的がよく分からない。
   安全性の事実確認を目的とする訳でもなく、
   文句言ってるだけに見える。それでは効力感じられず。
  
   環境保護メインで住民運動起こすなら、
    業者の乱開発の事実と、
    それを許した政策と、
    取り締まり出来ない行政、
   それぞれ責任を問う訴訟。
   業者、国、県を相手どるなら、成果得られるかもしれない。。
   (かつて観た水俣病ドキュメンタリのように、長引くだろうけど。)

   せめて、
   行政にメガソーラー乱開発の規制を要求する、
   広範囲なネットワークにならないと、
   業者と対立するだけでは、成果は乏しいだろう。
   
   合法な業者に文句言うだけでは、
   説明責任は果たしたという既成事実も残るのだし。
   これでは、
   業者の落ち度は指摘出来そうにないなぁ。
   斜面の下には、民家も点在する様子。  

 
   最後、住民運動のリーダーのインタビューで〆る。
   原発開発に無関心だったことへの悔恨が述べられる。

   これは、当時の失敗と同じじゃないかなぁ。。
   個人的には、疑問が過った。(後述)
    宮城女川、福島第二は同じ災害でも停止し、
    福島第一だけ、冷却装置が機能を失った。
   違いを生み出した違いに注目しないと、教訓にならないのではと。

  
  何もしてない私が言うのも、気が引けるけれど、
  広く世論に訴え、行政に働きかける運動でないと、
  成果は期待できそうにない。

  住民運動の繋がりも無く、リスク大きい前半の問題の方が深刻に見えて、
  そちらを深堀りして欲しかった。配分には疑問も感じてしまう。
  安全性の確保が最優先課題だと思われ。
   
 
 
 しかし、これが現実。
 それを余すことなく観客に伝えているのでしょう。  
 劇伴要らないかな、とは思うのですが、
 ドキュメンタリ作品として純粋に観たら、FNS大賞納得の出来栄え。
2.感想
 それでも、
 気になってしまった2点が残り。
 もう少しだけ感想を続けます。
 
 
 2.1.そもそもメガソーラーに将来性は?
  民主党政権当時、メガソーラーの旗振り役は孫正義でした。
  稀代の経営者にして投資家が、現在は撤退してることからも、
  将来性の無さは窺える。
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そうして出た結論が、「再生可能エネルギー、
すなわち自然エネルギーこそ原子力に代わる今後のエネルギー」というものでした。
そこから思い立ったのが、自然エネルギー財団の設立です。

  当初は、社内の猛反発を受けながらも、情熱傾けていましたが、
  今はAI一点集中。 
  撤退したのは、様々な規制もあり、
  事業として見込み無いからでしょう。
  ソーラーの固定買取精度は、ヨーロッパで既に失敗していたし、
  廃炉の結果、フランスの原発に依存するのでは、本末転倒。

 
  それが教訓になった日本の政策とは、思えない。
  そもそも価格競争力の無い不採算事業は致命的で、
  民間事業なら、一時の補助金だより。
   補助金が打ち切られ、
   買取価格が見直されたら。
  それまで。
  サブリースありきのマンション投資の如く。
 
  休耕田を前提に、小エリア単位で、
  家庭用電源を一部賄い、
  利回り10%(10年)程度で初期費用が回収出来るなら、
  それが、
  いくらかの交付金で、長期的メンテナンス費用を上回るものなら、
  税金を使った政策としても、価値ありそうですが、、
 
  お天気任せで、蓄電もさほど期待できない。
  なら、
  メガソーラーのビジネスが、安定的な電源には成らない。
  火力や原子力を代価することは出来ない。
  ペルシャ湾情勢を見ても、原発回帰は起こるべく起こり、
  むしろ、小型原発の方が、現実解かもしれない。 
  
  そんな現状では、結局、
  怪しい投資話、環境破壊、土砂災害のリスク、
  などを増やしただけ。
  なのかどうか、
  将来を見据えた採算性という視点で観たい。
  その切り口で、現実を見せてくれない点が不満でした。
 
  どうせなら、
  311後、国と福島県の政策の行方を検証して欲しい。
  ビジネスが上手く行ってる例が有るのなら、
  両論併記で、お願いしたい。
  
    
 2.2.住民運動と福島第一の教訓
  住民に甚大な影響がある国策かつ、主体が株式会社。
  というケースで有効な住民運動とは?
  逆に考えさせられました。
  
  福島第一だけが、
   (水位の低い位置にあったらしい)電源装置が、津波の被害に。
   結果、女川とも福島第二とも違い、冷却機能を失う。
  
  事実は知らないのですが、
  電源装置を移設する改修工事の計画は存在して、
  それが、住民の反対を受け、延期されていたと、
  噂で聞いたことがある。
  
  裏取りは出来てませんが、
  住民運動の教訓は、
   ”関心を持つこと” なのか?
  
  ”安全を確保する為の効果ある住民運動の在り方” 
  を問うのが、教訓なのでは、
  という疑問は拭えない。
 
 
  311後、
  感情だけの、反原発の声は幾つも聞いた。
  作中の怒号の声に、反芻せずには居られなかった。
  気持ちは解らんでもないが、、
 
   仙台に住む初老の彼は、放射能の危険を説いた。
    で、仙台でどんな対策をしてるの?
   回答は無い。
   私は、検査済みの地元会津の玄米を美味しく頂いたが、
   県外では放射線の検査はされず。
   そんなに危険なら、風向き次第で仙台にも影響あるはず。
   なのに暮らしは平静のまま、のうのう。
   俵万智のように、逃げたら一貫性有るのに。
 
  
 理性的に目的に合った活動しないと、成果は得られない。
 それが教訓と。私には映る。
 
 目標は一旦、定めたい。 
  再生エネを特別に優遇しない、環境破壊を容認しない。
  行政の補助は休耕田に限定する。
 など国や県に政策転換を求め、
 世論に訴えつつ、
  乱脈な事業を許可した行政の責任を認めさせ、
  税金であっても、後始末の主体は明確に。
  なにより、
  土砂災害リスクの責任は負わせる。
 なら賛成出来るのに、、
 そんな想像してしまった。
  
 開発の差し止め訴訟なら、共感するのだけれど。

 合法な事業に、怒号浴びせただけでは成果は無いのに、
 少なくとも、作中の住民の活動は、そう描かれていた。
 景観よりも、
 将来性感じない事業のツケが、より深刻に見えてしまった。
 
 本作最後は、情緒に訴えたようで、
 客観中立とも言い切れない。
  今、眼の前の危機は、そこなのか?
 モヤモヤする鑑賞後感と成った。
 作り手が促す住民運動への共感は、私には不発。
 
 
 
当初からメガソーラーの疑問は呈されても、
感情優先でもあり、孫正義には、期待も批判も有った。
(批判は主に、”政商”と揶揄するもので妬み系、
 ”夢見すぎ”という現実論でなく)

本作は、 
いろいろ思い出を喚起して、
かつ、
現実を知らせてくれる。 
311以降、再生エネ政策の如実な結果という現実。

そんな福島の現実を映し出すドキュメンタリ。
いや、福島に限らず、日本全国どこでも。
 休耕田対策には至らず、山林の環境破壊だけ残る。
 依然として、火力、原子力の代価にも成らない。
 税金投入は依然として。
 
一部の住民運動にだけ、肩入れする姿勢には疑問ですが、
再生エネ事業の実態を知る一助となります。
興味あれば、お奨め。
 
 
 
”自分の為”を明確にしない、あまい言葉は、どこか薄っぺらく響く。

悪意や打算より、
見境の無い善意の方が、被害甚大だったりする。
 
 
 
2026.08.03 11:30現在
 支持線も抵抗線も明確に見え、
 まだ下落続くと予想しつつ、一旦はレンジ想定。

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