新大統領誕生に合わせた公開か? でもなさそう。
サンダンスやベルリンで評価されて、日本でも公開に至る。
と想像され、
ヒューマントラストシネマは、
映画では馴染みの薄い国の女性監督の作品を、たまに取り上げてくれる。
ペルーの映画とは珍しい。
本作の背景は、
アルベルト・フジモリ大統領、就任当初の時代、
ハイパーインフレと極左テロに対峙する。
毛沢東思想のセンデロ・ルミノソの掃討に伴い、
首都リマでは、たびたび戒厳令が発令された。
因みに、
現在でも相変わらずらしい。
ペルー政府は28日、治安回復を目的として
首都リマと近郊カヤオに非常事態宣言を発令した。
AP通信によると、
7月のフジモリ政権発足後、治安に関する宣言発令は初めて。
フジモリ大統領は治安回復を政権の優先課題に挙げており、
軍も投入して対応を強化する。
興味は惹かれていたが、、他を優先していて、
もう終わってしまうと知り、慌てて有楽町へ。
✣✣――――――――――――――
8/21㊎より上映
『#マイ・リトル・クイーンズ』
パンフレットを販売中⛱
――――――――――――――✣✣売店だけのご利用も大歓迎です✨
ぜひお立ち寄りください🚗 pic.twitter.com/XEVtS3Nbn0— ヒューマントラストシネマ有楽町 (@htc_yurakucho) August 25, 2026
《 開演 》
作劇は、予想を裏切る。(後述)
序盤ちょっと冗長かと思うのですが、
結局、感情移入してしまい、ハラハラ。
104分があっという間。
映像への拘りは感じられませんが、
わかり易く、展開を楽しむ映画です。
やり方次第で、もっとコメディにも、サスペンスにも振れそう、
(ペルーのジョークは分かりませんでしたが)
淡々として、(元)家族4人それぞれに感情移入させる。
配信でも充分かなと思う反面、今回限りの貴重な体験かもしれない。
世間の評価は妥当と納得しつつ、本作に満足しました。
では、項目に分けて若干。
0.予習もろもろ
1.チーチャ
2.’人生の岐路’タイプ
※ネタバレしてないはず。
0.予習もろもろ
当時のペルーの世相(前出)と、
劇伴のペルー発の音楽チーチャについて、(後述)
予習しましたが、不要でした。
出来ればアメリカへ。脱出したい。
そう思わせる程の国の惨状。
とだけ知れば充分でした。
世間の評は、
「アフターサン」に似た、’子別れ’の物語なのに、
”泣ける”とは評されず、今ひとつ。。
(私が優先順位を下げた理由も、それ。)
泣かせの演出に問題あるのかなぁ
と想像してました。
実際は、作劇そのそのが違いましたね。(後述)
ペルーの風景をもっとくれ、との評はもっとも。
ですが、
「アイム・スティル・ヒア」と違って、
インディーな製作でしょうから、過去の再現は、
車だけで精一杯でしょう。
限られた予算で、頑張って臨場感溢れる。
私は、評価します。
まあ、
総合的には、妥当と思われ。
1.チーチャ
劇中流れる音楽は、チーチャというジャンルで、ペルー独特らしい。
1980年代にコロンビアのクンビアと
ペルーのフォルクローレであるワイニョに、
アメリカのサイケデリック・ロックが融合して
「チチャ音楽(スペイン語版)」という
新しいジャンルの音楽が生まれると、
山岳部からリマに移民した人々のあいだで流行した。
エレキギターで演奏されるのが特徴である。
大まかには19世紀にコロンビアのカリブ海沿岸で生まれたと言われます。
この地に奴隷として連れてこられたアフリカ住民たちの
求愛のダンスと歌が始まりと言われ
当時はスペイン語のほか
インディヘナやアフリカの言葉でも歌われていました。
そこにヨーロッパの音楽、楽器などが加わり
クンビアが形成されていきます。
Cumbiaのリズム
Chichaの誕生
ラテンの雰囲気そのもので、陽気でややメランコリック。
そんなこと知らなくても、映画鑑賞に何の支障もありませんが、
映像は、それほど多くペルーの風景を映しませんので、
音楽で満足しよう。
地球の裏側に連れて行ってくれます。
2.’人生の岐路’タイプ

毎度、物語の分類について、
本作は、’人生の岐路’タイプと観て漸く判明。
〈人岐路〉について確かなことが一つ。これは誰にも順番にまわってくることだから、どんな文化においても存在する。思春期から中年、そして死に至るまで、こうした岐路が我々を待っているのだ。そして人生と同じく、主人公が本当の自分を――長所も短所も含めて――受け入れたときに初めて、苦悩は終わる。それがどんなタイプであれ、すべての〈人岐路〉に共通する教訓だ。
過去回想から、’子別れ’に浸る。
日焼けの後のような感傷とは、作劇自体が全く別。
その上、
人生の選択に迫られるのは、
離婚した父だけでなく、母も姉も妹も同じく。
それぞれの事情もなるほど。
姉妹(女王たち)としたのも、丁度良いバランス。
各々感情移入させられてしまう。
このタイプの代表作は、「クレーマークレーマー」
ダスティンに出た副作用は、広告業界の自己中心的で地位にこだわるやり手から、
思いやりがあって誠実で、もっとずっと人間的な人物に変わることで、
なんと映画の終わりには、
フレンチ・トーストをプロ並みに作ることができるようになる。
この試練が始まったときには本人は気づいていなかったし、
確かにそこまでの道のりは楽ではなかったが、
最後には彼は妻が去っていったときよりいい人間になっている。
そして、つまるところ、すぐれた〈人岐路〉物語とは、そういうものなのだ。
本作も、定石に従う脚本ですが、
途中のエピソードは、何かと意外でした。
映画紹介のあらすじよりは、
離婚した父親は、意外に最善を尽くしていた。
(彼なりに、大変な世相を生きていると思うよ)
’中心の謎’は、
のらりくらりサインを拒む彼は、心変わりするのか?
なのだけど、遂に観客も納得の一択。
エピソードが巧み。
本作、プロットが上手く、
それが映画祭でも評価されたのでしょう。
表現自体は普通なので、新人では逆に珍しい。
大きく世界情勢を問うものでもなく、
泣かせ全振りでもありませんが、
ハラハラしながらも、ホッコリ。
ペルーの情勢も絡め、小品で良作。満足の体験でした。
興味有れば、観て損は無いかと。
劇中は、軽快にとは行きませんが、
可能なら、逃げて正解でしょうね。
2026.09.02 10:00現在
下落は明確になりました。
-2σまでは、キチンとタッチすると見ます。
バンドウォークして、前の安値を割るかどうか。
