気になっていて、評判も良いので、終わる前にと、
水曜22時スタートの回予約。
歌ものは出来れば映画館の音響で味わいたい。
ニール・ダイアモンドについて、ほぼ知らない。
それでも、オリジナルだとは知らなかった曲は有る。
単にモンキーズと記憶していた↑。
知らずにリアルタイムで聴いたヒット曲は有り↑。
それ以外は、
巨額の慰謝料に先鞭をつけた人。と薄っすら記憶。
ヒュー・ジャックマンは、慰謝料のフォロワーだから主役かと思った。
そこで、
Wikipediaだけは確認。
60’ポップスに分類しちゃってました。
まだブラック・ミュージックが差別されてる頃ラジオから流れる音楽で、
個人的には、カントリー寄りのイメージが有る。
それはメロディーラインからの印象ですね。
息長い活躍ですね。晩年まで精力的にツアー続けたのですね。
曲は一通り聴いておきました。タイトルの曲はもちろん。
メロディはシンプルできれい。激しくも、忙しくも難しくもない。
歌声も歌詞も優しい世界。
映画は、ややビターな内容かと想像。
”based on true story”は既知でも、ドキュメンタリ原作↓の存在は、まだ知らず。
《 開演 》
素晴らしい出来栄え。感動しました。
実話であり、劇的な展開でも、喜びも悲しみもウソの無い骨太。
心にずっしり響く重み有ります。
歌はホントに素晴らしい。
テーマ的に、
音楽の力、
どんなときも音楽が人生を照らす。
でもあり、
音楽が主役で、当然とは言え、一曲ちゃんと完奏。
ややもすると、
物語の展開を優先する監督も多く、
例えば、
個人的にも高評価な「父と僕の終わらない歌」「知らないカノジョ」でも、
寺尾聰、miletキャスト出来たのだから、もっとタップリ歌わせるべきです。
本作は、必ず曲は歌い切り、
しかもニールダイヤモンドの楽曲ふんだんに。
シーンに合わせ、心情に沿った選曲も完璧です。(後述)
なにより、ヒュー・ジャックマン歌上手すぎ。(後述)
ダイヤモンドユカイ仰るとおり。
シネコンやや小さめの箱でしたが、音響充実で、
映画館に足を運んで正解でした。
本作の感想も多めのようで、
逆に、言いたいことも増えました。
復習込みで以下に。
1.背景
1.1.トリビュートバンドの位置づけ ビジーフォー想定、営業のテツトモ
1.2.原作ドキュメンタリと監督脚本製作 強いて言えば、劇団ひとり?
1.3.パール・ジャム オルタナは永野に訊け
1.4.ミルウォーキー U字工事の宇都宮くらいか
1.5.曲それぞれとシーン ジュニアはやっぱ凄いわ
1.6.テーマ、音楽の癒し効果 ずん飯尾の声のように
2.評価
2.1.アカデミー賞的批評と、ストレイトな作劇
2.2.クセ強め演出と繋ぎ(トランジション)
2.3.お約束通りのアメリカの評論家
2.4.歌ウマは評価されないのか、折込み済みか?
2.5.思い入れは人それぞれ、でも。
ネタバレは避けます。
本作のストリーラインは知らずに観て、
ドラマのような人生を味わうのが良きで、
原作ドキュメンタリは、その後から。がお奨め。
1.背景
本作のメインターゲットは、
やや年配で、アメリカのポピュラー音楽に触れて育った人。
固有名詞に全く反応しない日本人は前提になく。
ま、
何の予備知識も無い状態で鑑賞してこそ公正、
という立場も有り得ましょうが、、
やはり、
知っておいた方が味わい深い事あり。私は、おトクな方を選択したい。
本作は特に、観客の音楽経験次第で、感動が違うと思われます。
1.1.トリビュートバンドの位置づけ ビジーフォー想定、営業のテツトモ
トリビュートバンドの扱いが、日本で酷くないか?
TVに出なくても、
ビジーフォーがライブ沸かすようなイメージが適切では?
むしろ、文化の裾野広ければ、
メジャーの中堅クラスよりも、同人の商圏で多く稼ぐクリエータは沢山。
漫画の世界が一番想像し易いでしょうか。
TVの世界では一発屋でも、
営業の方が実入り良いテツトモの方が例えが良いか。
途中、
生活が苦しくなるのは、中小企業の悲しさ、Sクアドラントだから。
自分の体が資本で、歌を忘れたカナリアは収入源を絶たれる。
(こういう時の為の保険なんだなぁと、納得させられるシーンも有り)
混乱してる感想も見掛けて、
トリビュートバンドの評価が、あんまり。いくら何でも。
1.2.原作ドキュメンタリと監督脚本製作 強いて言えば、劇団ひとり?
クレイグ・ブリュワーが、ドキュメンタリを見つけて、映画化を企画。
ヒュー・ジャックマンが乗ってくれて、ユニバーサルがGOサイン。
製作から監督脚本まで兼ねる。
日本で中々居ないけど、北野武は主役も兼ねてしまうから、
弟子筋の劇団ひとりかな。
実話ベースの企画して脚本書いて、NetFlixに認められ。
それで、大泉洋と柳楽優弥をツモ。
ポリコレ要素無し、作劇はオールディーズな佇まい。
アメリカでニール・ダイアモンドはメジャーでも、
万人受けするとは限らない。
ユニバーサルは偉い。ヘンな配慮も無くて。
A24でもサーチライトでも、
インディ系でも賞狙いのアザトさ感じるのも多く、
(そら、要素ぶっこめば行けそうな気がするもんな)
この志は稀少だと、感動の一部は、そこにも有りました。
ま、圧倒的に歌うまいのですけど。
1.3.パール・ジャム オルタナは永野に訊け
私はオルタナに詳しくないけど、永野に訊けばいいよ。
劇中の固有名詞でいうと、私の世代は、
曲を聴けば、当時を思い出します。
80’sが商業主義的過ぎるとのカウンターが90’sオルタナ。
世代じゃなくて、もう聴いてない。
主人公がキサラ芸人としても、芽が出ない頃は80年代と想像されます。
ま、そこからバンド結成してローカルでは人気。
駆け足で、あまり説明されません。知ってる前提で処理されます。
で、パール・ジャム凄いんだぞ。それは永野に訊く。
日本では、ニルバーナでも有名とは言い難く、
劇中の熱狂は伝わりにくい。
永野にレクチャーしてもらいましょ。
1.4.ミルウォーキー U字工事の宇都宮くらいか
ミルウォーキーという都市。
シカゴに近いが、独自の都市圏を形成している。アメリカの中でも、ウィスコンシン州はミルウォーキーを含めてカトリック派のゲルマン系ドイツ系住民が最も多い。
ウィスコンシン州は小麦の主産地であり、世界規模の小麦の集散地・積出港として有名である。また日本の札幌・ドイツのミュンヘンと並び、世界3大ビール生産地としても有名で、
かつて日本のサッポロビールは、ビール造りの盛んな北緯43度線付近の都市として「ミュンヘン・札幌・ミルウォーキー」というキャッチコピーを使用していた。
ミルウォーキーは、日本ではアニメ『あらいぐまラスカル』の舞台の1つとしても知られている。
自然豊か田舎のイメージでしょうか、
独自の都市圏で、北西に位置する大都市の中間地点。
宇都宮くらいのイメージかと。
AAAのマイナーチームを応援するように。(メジャーだけど)
全国区でない、ご当地も居ることでしょう。
全国地上波↑だけど。
日本には馴染みない、田舎気味のローカルバンドでも、
そんなに、弱小扱いするもんじゃないと思うよ。
1.5.曲それぞれとシーン ジュニアはやっぱ凄いわ
歌でシーンが描かれて、次へ進む。そんな作劇。
話術のプロのようには行きませんが、
テーマに関わる曲について思う処を語りたい。
・Soolaimon
軽快でオープニング向きとも思えるけど、さほど有名でなく掴みが弱いのか。
まあ、歌詞もゴスペル風。
”歌う”は”訴える”が語源で、神への祈りが起源なのは人類共通でしょう。
で、
史実はどうあれ、劇中この曲に拘っているのは、
歌が人生を導くから、かと想像。
テーマを明確に表してると思いましたよ。
・Song Sung Blue
この曲がタイトルなのは、
全米1位ですから、当然かもしれません。
原作ドキュメンタリから、私はナイスセンスと感じ、
単なる”泣ける”物語に仕上げてはいないだろうと予想しました。
悲しく歌う歌でも、歌えば心が晴れてしまう。
音楽の力そのものを歌う。ラブソングとは違う。
ひっそりと歌いつつ、テーマは実は壮大。
・Sweet Caroline
ニール・ダイアモンドでは、一番有名で、客も盛り上がる曲とのこと。
目出度い内容で、
結婚式のシーンで使うのは当然ですね。
逆に、これがタイトルでないことから、
単純なラブストーリーとは違う。
劇中、
結婚したは良いけれど、、という展開かと想像されます。
・Forever in Blue Jeans
鑑賞中、良い曲だと聴いてました。
盛り上がる曲だし、内容もこのくらいで適切かと想像。
成功目指し過ぎず、家庭第一。
最初、そんな健全な着地だと観てました。
いやー、重たい展開で甘かった。
全体のトーンが変わって、逆に映画タイトルの意味を知ります。
市井の人を描く姿勢は変わらないけど、
歌の力で、喪失から立ち直る。壮絶な全肯定でした。
1.6.テーマ、音楽の癒し効果 ずん飯尾の声のように
誰も傷つけない癒し系とも言われますが、
やっぱり声がいい。1/f ゆらぎを思わせます。
音楽に癒しの力はあるのか?
具体的な癒し効果のある音楽の要素は次の3つです。
・テンポはゆっくりめ(人間の心拍数ぐらいかそれより低め)
・音の高低・強弱の変動が小さく、メロディーラインがシンプル
・リズムが規則正しくおだやか
安定感あって安心で、激しくも忙しくも、難しくもない。
ニール・ダイアモンド。殊更本作のタイトル曲はぴったりで。
哀しく歌う曲でも、歌ってみれば、あら不思議。心晴れてゆく。
音楽の魔法そのものに、同意同感。
アメリカの評論家にそういう共感は無いらしいですが、(後述)
そうじゃない一般が多いから、
この分かり易い曲が、全米No1ヒットと成ったのでしょう。
2.評価
私の本作に対する評価というより、
本作の評価に対して、思う処あり。評価に対する評価を語ります。
2.1.アカデミー賞的批評と、ストレイトな作劇
ポリコレに翻弄されてしまう事は捨てたいのですが、
「ブゴニア」選ばれて、観客の支持は高くともコレがダメ。
高尚な路線に相応しい賞だと、「ハムネット」はまだ納得ですけど。
(それでも、亡くした息子への愛情は大衆的ですよ)
本作の造りが、昔のウェルメイドに寄せてることも大きいかと。
今のハリウッドは大げさでないと、評価されないんじゃないかな。
私の仮説ですが、
三谷幸喜が敬愛するビリー・ワイルダー的なウェルメイドは評価されない。
破綻してれば、貶されるけど、
きれいに出来てても、評価はしない。
リベラル好みの社会派テーマで、特筆すべき見せ場が有れば良し。
振り返ると、例えば、
ストーリーの技巧が最優先なら、獲るべきだった作品↓も評価されず。
内容が、単純な二元論好むリベラル界隈批判とも受け取れる。
他民族難民の寓話と解釈も出来る作品↓の方が好まれたかと。
お話はありふれて、ギミック除けば普通。悪くはないけど。
ま、兎も角、
昔のハリウッド映画のようなハリウッド映画は駆逐されてしまった。
少なくとも日本公開には至るまい。
そう思ってましたから、希少性も愛でます。
2.2.クセ強め演出と繋ぎ(トランジション)
ハリウッドにしては抑えめでも、
画は結構動きます。自意識過剰系かと冒頭、警戒します。
あっ。
一曲たっぷり、最後まで歌うんだと、武装解除しました。
そこに、繋ぎ(トランジション)が。
特に、中盤、物語全体のトーンが変わる辺りで、
かなりクセ強で、技巧的です。
この内容で、そんなことする必要無いのにと、
最初思いましたが、全体通してみたら、ナルホド。
曲を優先したい。それに実話だからストーリーで工夫の余地も無い。
監督脚本の意図が伝わって来ます。
日本の例挙げましたけど、曲の完奏が犠牲になること多い。
とかく、お話に尺持っていかれガチで、
ミュージカルでもなく、歌をメインに据えた構成。
なかなか貴重なことで、
本作、
展開はトリッキーに繋ぎつつ、テンポよく処理。
その尺で、歌はたっぷりと。
凡百とは違う、クレイグ・ブリュワーの工夫。
有り難き。
ま、賛であれ非であれ、意図は汲めよ。プロなら。
2.3.お約束通りのアメリカの評論家
ポリコレの件は一旦、置いても、
批評家の評は低い。らしい。
いやいや、これ実話だから。
ストーリーラインにそんな工夫の余地無いんだよ。
そこは、演出を褒めるか貶すかだよ。(前出)
曲が一番、お話二番。で推進する映画。
作り手の意図を無視して、オートマチックにストーリーラインで評価する、
その基準が端からナンセンス。プロとは呼べない。的外れ。
そのくせ、
ポリコレ入っていれば、不自然でも頓着しない。
散々ウェルメイド壊しておいて、ダブスタ過ぎるだろ。
ひょっとしたら、流れた予告編↓でも、
評価が割れている↓のも、そのせいかと邪推した。
「エミリヤ・ペレス」的な文脈だけでなく、
歌ものを評価しない土壌が有るんじゃないのかな。
そういう作劇ばかりじゃないんだよって、言いたくなりますね。
お話作りの巧みは、映画館で観る映画でなくても、堪能できる。
この配信の時代に、わざわざ出掛ける意味を、
批評家は自覚して欲しいですね。映画で飯食ってるなら。
2.4.歌ウマは評価されないのか、折込み済みか?
候補のケイト・ハドソンのオバサンのリアルは見事で、文句無し。
でも、相方の評価、ちょっと低くないですか。
最初、誰か分からず、
歌も吹き替えかと思ってしまいました。
俳優にしては上手すぎるし。。
ダイヤモンドユカイも言及してましたが、
ニール・ダイアモンドは低音の伸びが魅力。
劇中のように歌い切るのは、流石のショウマン。
もっと、評価されて然るべきと思うのですが、
歌唱力は対象外のようです。残念。
「トリツカレ男」思い出してしまった。
ミュージカルかどうか関係なく、
映画界隈は、歌を評価しなさ過ぎだぁ。悲しい。
映画館でわざわざ観るのだから、聴くべき音楽なら、もっと評価されたい。
ただ私、
ウルヴァリンと「リアル・スティール」は移動中の乗り物で観て、
フックを避け、ボディにカウンターはレナード得意のムーブ。
日本オタク&ボクシングファン向けジャンル映画。
歌の実力は体感しておりません。
皆さんは折込み済で、私だけ無知なのか。
それなら仕方無いけれど、、
簡単そうでいて、歌唱力がバレてしまう曲。
それをあそこまで朗々と歌い上げるスターは、ちょっと居ない。
もっと、褒めて上げたい。
2.5.思い入れは人それぞれ
ニール・ダイアモンドはyoutubeで公開され、手軽に聴けますからね。
タイトル曲くらいは聴いて、
雰囲気掴んどいたらと、口出ししたくなってしまう。
そこで、苦手そうなら仕方なし。共感されないかもしれない。
音楽ものはどうしても、
曲を聴くと、当時を思い出してしまうものだから、
観客次第で、感動は異なる。
本作、
どんな曲で、いつ頃の時代か、知ってる前提で作られてます。
それで、主役がスターとはいえ、中高年の恋愛からの家族もの。
どうしても地味で、その上、昔ながらの造り方。
アカデミー主演女優賞候補でなければ、日本公開も無かったかもしれない。
貴重な拾い物だったと思うか、
自分には合わないとなるか、
別れが必定。それは勘定に入れときましょう。
日本の宣伝は、
”売れないバンドの悲哀”に寄せて売り、
それはそれで有能で、
私もドキュメンタリの存在は鑑賞後知った。
今でも、ミルウォーキーのステージに立つ。
それはまた別のお話で、別の感動。
で、実際は、
古き良きアメリカ映画の門構えで、
古き良き時代の曲を沢山、歌い切る。
絶滅危惧種を新作封切で観る。という体験。
しかも、ヒュー・ジャックマンの歌声全開。
価値を見出すかどうかは、どうしても人それぞれですが、
大変に貴重で、
企画通ってユニバーサルありがとう。(USJでは演ること無くても)
そんな気持ちになる映画。
日本で国民的歌手と例えるなら、この人。
加山雄三はベンチャーズ、湘南サウンドに、
映画スターと色調が違うかな。
坂本九が、
ツアー多く長命なら、ニール・ダイアモンドにもっと近く在ったはず。
2026.05.01 現在
6万円を一旦の抵抗として、MACDは転換と見ます。
20MAタッチが目安で、それ以上なら下落。
ま、イラン情勢次第で、テクニカルはあまり意味ないですね。
交渉長期化なら、じわり下落でも限定的でしょうね。
とりあえずは、ディーラー大統領の範疇に有り、
オールドメディアが喜ぶ泥沼とは別の展開。
日銀は株価下落覚悟で利上げの可能性も有りますが、
それは来月以降でしょうから。
5月中旬20MAタッチから、どっちに振れるか、スクエアに待ちます。
