昔の二番館的に、聖地で「トリツカレ男」がロードショー。
気がついた時には終わっていた。今年もそう成りかねないので、スグ予約。
昨今のアニメ爆死界隈の中でも、感動作なのに。
と評される本作。
真偽の程を自ら確かめたい。
そして、
アニメ映画の爆死という事象を理解したい。
振替休日の夕方、特に予習もセず。
私を入れて11人の観客で本編スタート。
《 開演 》
不評のあのキャラデザも、主演の二人も良かったですよ。
ちょっと古いのかもしれませんが、映像はセンスの塊でした。
ミュージカルは歌えなければ、お話になりませんから、歌唱力が正義。
ええ、泣きましたよ。感動します。
評判通りでした。
ま、しかし、人は見た目が9割。
あのキャラデザで盛況な劇場は、今どき無理かも。
最近の物量で映像の豪華に仕上げてく見事さとは違う向きで、
オシャレやろうとして、
あのキャラデザなのは分かりますけどね。
それが、
”誰に” 向けて、
そのビジュアルをチョイスしたのか?
それが分からない。
「何を」「誰に」「どの様に」価値提案(バリュープロポジション)するの?
後出しですけど、企画の段階で死んでます。
爆死しやすい要素の三重苦で、
尖ったキャラデザ
ミュージカルとダンス
(身近でない)外国が舞台
誰に向けて、この感動を届けようとしたのか。
原作ありきなので、外国舞台は動かせないとしても、
上2つは、作り手の意思であり、企画意図。
情熱を発揮する方向のミスチョイスかな。結果論だけど。

商品やサービスには、すべて「機能」と「価値」の2つの側面があります。
機能とは、性能やスペックと言い換えられるもので、
商品そのものが持つ特長や役割をあらわすものです。
一方、価値とは、その商品を持つことで得られる満足感や、使ったときに感じる高揚感、
さらには使用することで得られる効用といった、目には見えないことです。
これは、楽しいこと、気持ちいいこと、
役に立つことなどという側面から考えることができます。
-中略-
そして、ここからが大切です。
顧客が商品を選ぶとき、最初に注目するのは、
ほぼ間違いなく機能ではなく価値です。
商品やサービスの機能そのものよりも、
使ったときの価値に重きを置くのです。
というよりも、極端な言い方をすれば、
顧客にとっては機能なんてどうでもいい。
自らが価値を実感できなければ、
お金を払ってくれない、ということになります。
私だったら、
「ちびまる子ちゃん」のような人物の造形で、

小学4年生の女の子とその母親に、
劇場で観て貰いたいと、意図するでしょうね。
折角、
高橋渉監督と「ロボ父ちゃん」組なのだから、
成功体験の、やや女性寄りを目指したかったな。
子供を楽しませつつ、大人を感動させる。
コーチングとか「プペル」が語る夢よりも、ちょい深めの人生を味わう感動。
本作の内容なら、全然可能だったのに、
”誰に向けて”が曖昧なまま、クオリティ追求してしまったかな。
原作ものと言っても、さほど認知も無く、ファンも着いていない。
そこで、ペルソナ間違うの致命的。200館以上の公開なのだし。
で、
ロマンスのミュージカルに挑みましょうよ。
踊るアニメは爆死でしょうか?
百歩譲って、「果てスカ」は別格としても、
バトルものでも、冒険ものでもない、
恋愛ものですから、
見せ場が無いと、地味過ぎるし、
日常系シミジミという内容とも違う。
ここは、存分に歌って踊る舞台劇を魅せたい。
舞台が外国なのは致し方無し。原作だもの。
美しい街並みを描いて貰いましょうよ。
スペック上げガチな昨今のアニメの中で、本作の表現は素晴らしい。
「どの様に」は、
テレ朝が噛んでいるなら、プリキュアの枠にCM流したい、
母親をターゲットにSNS広告流したい。
予告編は、
かわいい絵柄のキャラで、
歌と映像を全面に、
感動のポイントは何処なのか?
しっかりコピーライトしたい。
と、本作の不憫について考えたところで、
1.本作感動のありか
1.1.歌の力
1.2.夢中の多幸感
1.3.一段深い人生の肯定(ネタバレ)
2.爆死アニメ映画の背景
2.0.数年前の空気と企画
2.1.「君たちはどう生きるか」の功罪
2.2.「竜そば」の功罪
2.3.勝者総取りの時代
3.爆死連続鑑賞の結論
3.1.魅力を自覚し、”誰に”を明確に
3.2.”誰に”が無ければ、プロモーションは成立しない
もうちょっと語りたい。
1.本作感動のありか
子供を楽しませつつ、大人を泣かせる。
「ロボ父ちゃん」で在りたい。
予告編を観た限りでは、あらすじのダイジェストで、
魅力をコピーがしっかり伝えきれて無い。
バトルものでなく、母親が子供に見せたいと思わせつつ、
本人にも訴求しなくちゃ。(脳内で「ちびまる子ちゃん」のキャラに変換)
1.1.歌の力
冒頭、佐野晶哉のソロがあって、歌唱力全開でした。
演技とか、多少犠牲でも目をつぶろうと思いましたよ。
さらに、デュオは難しそう。
これ歌うとなると、
声優さんで女性は居ても、男優は限られるだろうな。
(宮野真守はアイドル枠として)
あ、たぎれんたろう。後で知りました。
道理でトリッキーなハモな訳だ。
優秀な専門家、チャント登用してますから、
広告は、曲とダンスの映像をメインに流すべきですよ。
バトルは無いし、映像もハイスペックよりセンスで勝負だけど。
これはこれで、大したもんだと思いますよ。
劇場で聴いて、理屈抜きで感動します。
「竜そば」とは違うベクトルで、これはこれで乙でした。
もっと、推したい。
1.2.夢中の多幸感
脳汁が出てる時が幸福。
没頭してる時はドーパミンが出ている。らしい。
これから夢中になる経験を沢山する子供と、
夢中になることを忘れた大人へ、
この物語を届けたい。
そこは、コピーライティングで補いたい。
風変わりな主人公だけど、コメディじゃなく。
かといって、
”人の目を気にせず、ヤりたいことをヤる” 程度の安い教訓でも無く。
没頭のドーパミン。
人生には、幾つに成っても必要で、
副作用も有ること、ちゃんと描かれている。
危うくも、幸福な人生の時間とは何か?
現実に追われている大人ほど、感動してしまいます。
チャントPRしときたい。
予告のコピーがちょと凡庸過ぎる。
企画の段階で、コンセプトが曖昧だったのかな。クリエータ任せで。
1.3.一段深い人生の肯定(ネタバレ)
ここは、声優界の重鎮。森川智之の演技をたっぷり堪能。
単なるハッピーエンドでなく、
もう一段深い、人生の肯定を、是非子供向けに披露しておきたい。
兎角、子供向けというと、「ワンピース」的テーマになりガチだけど。
幼い内に、深い愛情に触れさせたい。
ひょっとしたら、伝わらないアニメファンも多いかもしれない。
(更に、画をスペックでしか評価しない、
音楽に頓着しない、
わかり易さ至上主義、
だと、キャラデザでもう無理)
ネタバレしない程度に、どう伝えたら良いのか、
分かんないんだけれど、、
報われることだけが、人生の価値ではない。
というようなこと、伝えたい。予告で。
原作そのものの力だと想像します。
折角のアニメ化、映画化なのだから、照れずに伝えたい。
2.爆死アニメ映画の背景
想像ですけど、
この企画にGOが出たのは、数年前だと思う。
公開時の時代の変化。
予測は出来ても、正解は誰にも分からない。
2.0.数年前の空気と企画
「天気の子」、「君たちはどう生きるか」、「竜そば」、
一般の客層に向けて、メガヒットが有り得ると、
世の中に知れ渡る。
それもオリジナルの大作で。
資本側もそれを夢見たのだと思う。
ただ、
鈴木敏夫Pや川村元気Pのような、
時代に目が効く、企画に優れたプロデューサーは稀で、
今丁度、時代からズレた爆死案件が仕込まれたんだろうな。
2.1.「君たちはどう生きるか」の功罪
アンチストーリーはアニメファンをアンチにする。が、
そんなの関係無い、メガヒットの力技。
更に、
宮崎駿のブランド力のみに頼り、一切広告しない。
ブランドはマーケティングを無用にするけれど、
マーケティングやプロモーションを真剣に扱わず、
企画が通ったんじゃないかなぁ。
ブランドを過信したのか、良いものなら売れると思ったのか、
夢見ちゃった結果、身の丈を越えた大規模公開。
2.2.「竜そば」の功罪
ストーリーの破綻がアンチを産んだが、
前作の不振を吹き飛ばす、圧倒的な音楽と映像。
それに、クセ強キャラデザでも、有りだと、
クリエータ達を勘違いさせた。
そう思うと、細田守は、
なんで音楽にもっとおカネ掛けなかったんだろう。
スケジュール的に失敗して、余裕無かったのかも。
バランスを崩してまで、作画に拘り続ける傾向、
結果的に助長したかな。
スペックは機能で、価値じゃないんだけど。
商品設計をミスった企画産まれガチになった。
2.3.勝者総取りの時代
今になってみると、
Winner takes all の傾向はより強く。
しかも多くは、漫画の実績もファンも有るもの。
ダメなのは、初動からダメで、復活もしない。
認知が無ければ足を運んで貰えない。
今になってみれば、もっと慎重になるべきと思うかもしれないけど。
コロナ明けて、頑張りたいし。
企画の段階で甘すぎると見えてしまうが、それは後知恵だな。
本来は、
小規模でコツコツ、バットを短く持つべき作品もホームラン狙った。
無駄にスペックだけ上げると、費用回収しようと大振りになるし。
3.爆死連続鑑賞の結論
まあ、やっぱ価値提案を真剣に考えなアカン。
このキャラデザでセンスに拘らなくても。
子供とその親という勝ちパターン。方程式をしっかり確立して欲しかった。
3.1.魅力を自覚し、”誰に”を明確に
自分の魅力を知るって、難しいですけどね。
企画の段階で、コンテンツの魅力を客観的に明確に語れてない。
見切り発車せざるを得ない状況が有るんだろうけど、
行動する前に、もっと構想して。
3.2.”誰に”が無ければ、プロモーションは成立しない
予告が、認知もされないか、
ヤるだけマイナスか。
プロモーションの上手い爆死はあり得ないけれど、
誰に、伝えたいのか、そこに情熱も誰かが割かないとイカンね。
今では、なくなったものも沢山あるだろう。
当時、tvkが良くかけてた。
今より、必死で無我夢中だったかな。
2026.01.14 07:00現在
解散風か、イラン情勢か、
全然分かりません。
まだ伸びるようなら買い着いてゆくよりありません。
