[2015.03.11]
バスは順調に東へ、ダッカを目指す。
しかし、一向に到着する気配がない。
大河をバスごとフェリーで渡り、もうあたりはラベンダー色である。
どうやら、国境ボナペールから直接ダッカは良策ではなかったらしい。
ジェッソールあたりで、一泊するのが、適切だった。
まあ、結果論だけど、いまさら気づいた。
土地勘のないなら、明るい内に宿を決めるべきである。
もちろん、ダッカのホテルに予約などしてるわけもなく。
このあと、真夜中のダッカで苦戦することになる。
それはさておき、
バスでは、辛いポン菓子10tkなんかを売り子から買ったりして、過ごしていた。
旨いのだが辛い。刻み青唐辛子が必ず入るのがバングラ。
乗り降りを繰り返しながら、段々と満席になる。
随分と日が傾いた。いったい何時に着くのだろう。
夕闇迫るころ、河岸に。
フェリーでバスごと河を渡る。
遂に夜。風情はあるが、今晩の宿探しに不安も覚えていた。
ガンジス河はじめ、ヒマラヤからの大河が合流して、下流ではパドマ河になる。
そういえば、カンボジアをバスで横断するときも、メコンをフェリーで渡る。
肥沃な穀倉地帯を生み出しているのは間違いない。
反面、洪水も多いだろう。今は乾季だから分からないけど。
と、水はけ悪いプノンペンを思い出したが、
カンボジアの場合、もともとトンレサップ湖が調整役として機能していた。
今は、埋め立ても進んだので、どうだか分からんが。
バングラデシュといえば、洪水やサイクロンなど、天災は有名だ。
海抜高くないところに人口密集した都市。河口付近の都市。
オールドダッカはどうしようもないのかもしれないが、
新興地域はどうなのだろう。
ガイドブックには、
オールドダッカ南にあり。
ちょっと北上して、ターミナル駅。モティジールという地域で、そこから中央部。
更に、北上すると、新しい都市が空港まで続くらしい。
地図で見る限り、ダッカ市内も川が走っている。
今では、避けられるべきカントリーリスクなのだろうか。
暫く、カンボジアとの比較で、国情を測ろうと思った。
どちらも、貧乏と言われても、食うに困らない国だろう。
大きな違いは、観光に対する態度である。
最貧と言えば一口だが、バングラデッシュにも世界遺産はある。
アンコールワットほどでないにしても、貧乏なら尚更、観光頑張りそうなもの。
そして、人口。
カンボジアでは国を担うエリート層は軒並み殺されてしまった。
バングラは独立まで、多大な犠牲を払ったというが、あそこまで悲惨な虐殺は無い。
縫製産業では、ライバルと言えるだろうか、
ポテンシャルはバングラの方が高いだろう、人口にしても人材にしても。
ゼロからスタートといっても、ゼロの度合いが違う。
インドもそうだが、バングラでも外資に対する警戒心は高そうである。
「イギリスがー」と、
ワンピース的二元論な成長なき勧善懲悪なOSでアップデートされたバックパッカーなら、
言いそうなところ。
しかしそれでは、マレーやアメリカと関係改善後のミャンマーの様子の説明がつかない。
政治の腐敗とか搾取とか、安い左翼的発想も彼らに近しいが、
そんなの、どの国だってある。
フィリピンより汚いかバングラ。
それでも、開発の進行は国の政策によって様々である。
悪い人が権力持ってるから社会が悪いと考えられれば、
精神衛生上は良好かもしれないけど、
現実に直面したとたん破綻する。
表面上は上手く立ちまわるが、最後精神を病む典型的なパターンにハマるよ。
何人か見てきた。
そこまで極端でなくても、
指示どおりの単純作業しか出来ない人材にわざわざ好んでなることも無い。
どうせ苦労するなら、苦労の甲斐ある苦労した方が、
逃避より有効ではないかと、余計なお世話でつい思ってしまう。
日本人宿は便利だか、弊害も大きい。
人はなるべくして、その人になる。
つれづれに、心に浮かぶに任せている間にも、バスは進む。
が、いつ着くのだろう。
そんなことより、今晩の宿が先決なのだが、
どうすることも、出来ない。バスが着くのを待つだけである。
12時頃。終点到着。
終点で降りるのが正解かどうかも分からない。
道路表記もなかなか英語がない。やっと英語見つけ、DIT通りだと分かる。
ボナペールのバス会社は、この辺に泊まると、地図を指さしてた。
どうやら、それは正しいようだ。
とりあえず、宿が密集するオールドダッカを目指すしかない。
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