ダッカ独立戦争博物館 代償として得たもの。 

[2015.03.19]
ダッカで2つの博物館を見学した、
独立戦争博物館(Liberation War Museum)と 国立博物館(National Museum)。
国立博物館の方は、パキスタン、インドとの比較しながら書いた。
 
で、ここで独立戦争博物館について。
独立当時の様子や、近代史からこんにちに至る経緯を知りたいなら、
国立博物館よりオススメ。
 
国立博物館の近代史のコーナーも大きいし、充分な情報量だけど、
やっぱり特化してる方が、一つ一つの説明が詳しい。
同じ写真を見ても、感じるものは、大きい。
気迫のようなものが伝わってくる。
 
 
国立のときは、
近代史でのハイライトは誰も自国の独立で、
 インドはイギリスからの独立、
 パキスタンはインドからの分離、
 バングラデッシュはパキスタンからの独立と、
むしろ、その焦点の当て方に歴史の変遷を感じたものである。
 
こちらでは、 
イギリスへの抗命から話しはスタートするのだが、
パキスタンへの怨念というか、それでもやっつけた感が凄まじい。
 
 
 
ロンプラの巻末にはバングラの歴史が書いてある。
 バングラデシュの権威ある発表によると、
 9ヶ月の戦争で300万人が殺され、20万人の女性がレイプされ、
 1千万人が家を失った。
 
 
バングラデシュはそれだけの代償を払った甲斐があったのだろうか?
 
博物館に来る前から、そのことは気になった。
 
コルカタに難民溢れるのも、もっともなこと。
コルカタがあれだけマトモなのだから、バングラだって相当落ち着いているはず。
と、想定して、ダッカまでやって来た。
 
 
まあ、パキスタンと別れた甲斐はあったよ。
パキスタンのままなら、軍事的緊張を内外に抱えることになっただろう。
ぐるりを囲まれたインドとの紛争、過激な独立運動の封じ込め。
 
国はもっと疲弊し、山岳地帯は過激派の温床ともなっただろう。 
(今でも、いない訳ではないけれど)
 
インドとは何とか距離をとって、
ミャンマー系の少数民族との紛争を抱えることで済んでる今とは、
まったく違う緊張感に包まれていたことだろう。
 
こんな建設ラッシュは見られないだろうな。
パキスタンへの反発もあり、厳格なイスラム教国家とせず、
世俗主義を取ったのも、発展にはプラスなはず。
 
 
街並みを眺めてから、この博物館を見学すれば、
感慨もひとしおだろう。
(現地の人との交流好きな旅人の気持ちは分からないが) 
 
そんな訳で、オススメな博物館ではあるのだが、 
 
 
 
独立戦争博物館の入り口はとても見つけにくい。
道を訊いても、国立博物館への行き方を教えられることもあるし。

リキシャでLiberation War Museumと目的地理解してもらって、そこへ行くか、
あるいは、ロンプラの記述を忠実になぞるか。
 
 Topkhana通りから、SegunBagicha通りを北上し
 2つ目の角を右に曲がる。
 
適当に歩くと迷うだけで、なかなか到着しない。
入り組んだところにある。
 
モティジールに出て脇を抜けた突き当り、
大通りを左に歩けばTopkhana通りで、
500mもすれば、SegunBagicha通りの十字路に出たはず。

帰りはそのルートを逆に帰ったので分かりやすかったが、
ロンプラの言うとおりにしておけば良かったと、後悔した。
 
 
写真は、カメラNGと言われて撮らなかった。
粘り強く交渉すれば、一部なんとかなったらしい、
他のブログで、博物館の様子で確認ということで。
http://4travel.jp/travelogue/10733698

充分に説明されてて、同感するのみ。(金額も一緒だった) 
 
 
代わりに自前なのは、この写真を。

グルシャンという新興エリアのとあるスーパー。
 
バングラ人のレジのオペレーションについての疑問は置いておいて、
入り口に描かれた絵に注目した。
 
 
なんつーか、誇らしげだよね。
自由とは勝ち取るものだと、言ってるみたい。
 
敗戦国では、こうは行かないね。
経緯やメカニズムを解明するでもなく、
「戦争」という抽象的な悪役に反対してれば、
タダできれいな善人になれる。
 
そういう発明も必要になるかな。
 
 
ナショナリスト然したこと、言いたい訳じゃないと言い訳しちゃうけど、
 
ベトナムはあんな犠牲を出してまで、
独立勝ち取る意味があったのか、というのはさすが日本人らしい感想。
と感心したことがある。

経済的なメリットでなく、
やっぱり、民族の自決と自由ほど尊いものはないと、
それでも、思わずにいられない。

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