買えるエンタメを西野コンサルに学ぶ、Bリーグの謙虚(Jリーグの傲慢?)頂いた時間とお金を超えてgiverであれ。「独裁力」「千葉ジェッツの奇跡」「稼ぐがすべて」、「西野亮廣から学んだ30の思考法」「荒木飛呂彦の漫画術」「ひと言でまとめる技術」

映画や小説の批評ばかりとなっておりますが、
いずれ、エンタメビジネスも買ってみたい。と野望も秘めております。
 
札幌ドームからJリーグに悪役が交代し、Jリーグのカウンターとして、
bリーグが主人公の座に就くか、注目している。
バスケのビジネス関連は買ってみたい。成長産業だと思っている。
   
そんな矢先、チェアマンと各球団代表が日本のウォルトに教えを請う動画↓に仰天。

 組織論、長期戦略と捨てる層、子供も広告、顧客ロイヤリティ、
 スターに依存しない、演出、クラファンのカジュアル化、寄贈者に売る、
 VIPに感謝、お客さんの教育、スタッフ全員で心配り、etc
内容が有料級なこともスゴいが、
コンサルを受け入れ、経営者として課題に真摯に取り組む姿が尊い。 
 
 
最初に、
エンタメビジネスの先駆者の考え方、そのまとめがあるので、読んでみた。
卓越した起業家だと改めて思う。

共産国家日本で、最も足りていない発想。

いわゆるVIP価格と呼ばれる高価格帯のサービスを世に発表した時、真っ先に批判するのはいわゆる貧困層の方々です。購入者自身はその価格に納得しているから購入しているのであって、詐欺だ、お金の無駄遣いだと騒ぐのは決まって外野の連中です。そして寄付に関しても海外と日本では違いがあります。フィリピンのスラム街にいくとセレブとスラム街の子供が普通に交流し、寄付や施しを受けています。一方日本でセレブが目立っ目立った寄付活動を行うと売名行為だと誹謗中傷を受けます。これがこの国の現状です。
-中略-
企業は、多くの方に素晴らしいものを低価格で提供するために、VIPに気に入ってもらい、喜んで高額支払いに値する物を生み出さなければいけません。特に演劇などエンタメ界隈はVIP待遇の環境を作りやすいはずです。現状はあまりにも取りこぼしが多すぎる状況ですので、もっとマネタイズの方法を考え、一つのエンタメから無数の収益ポイントを設計していきましょう。

 
提供者とコアファンとの間には物語が必要。

生産者と消費者の距離が近くなった現代。完成品を売る事は当然のこと、その過程を売る事ができる時代が来ています。映画の興行収入で稼ぐのではなく、映画公開までの道のりをシェアすることで収入を得る、これがまさにプロセスエコノミーです。成長の過程を見せ、ファンを増やすといった部分ではAKB48が有名ですし、また完成品の漫画、ではなく作者が描く風景を視聴できるサービスで生計を立てる漫画家が登場したりと時代は凄まじい速さで変化しています。過程を見せると、コアファンを作りやすい。

 
Jリーグはじめ多くが嵌まる罠。

一概にお客様といっても以下のように分ける事ができます。
【顧客】…サービスを買ってくれる人
【ファン】…サービス提供者を応援してくれる人
【クレーマー】…自分の居心地を最優先する人
厄介なのはここに「元ファン現クレーマー」が混じってしまうしまう事です。
-中略-
クレーマー化したファンを勇気を持って切り捨てる事が出来るのはリーダーであり、責任者であるあなたしかいません。心が苦しい時こそ、その意見は誰が発信していて、それを聞く必要は本当にあるのか、正しいジャッジを行いましょう。

 
成功も失敗も数多く経験し、実績も残してる先達から、
素直に耳を傾ける。
真の有能さとは、こういうことだと思うのだけど、
会社もいろいろ、経営もいろいろ。私も良い選択をしたいものです。
    
まあしかし、Jリーグでは、このような光景は想像できない。
経営センス持って独立採算で運営していこう、という人材は排出されそうにない。
インフラの整備は税金、赤字は親会社の補填となっては、
経済合理性より、眼の前の勝利を優先してしまうだろう。
 浦和レッズですら三菱自動車が補填するようでは、
 日鉄がアントラーズを売却する理由も察せられる。
現在のチェアマンは選手出身で元コンサドーレの社長で、平塚市市長に”直訴”された。

”自治体に、お願いする立場だろ”というツッコミは置いても、
リーグ機構から、経営センスある介入は期待薄である。
 
人口6千人以下の山奥の温泉町で、J2に参入して利益が残るとは思えないのだが、

身の丈に合った健全な経営より、昇降格や勝ち負けにばかり関心が高い。
本田技研のようにJFLに留まれば、経営も拠点も前橋に移る必要も無かっただろう。
 
情熱だけで球団経営していては、札幌ドームから日本プロサッカーリーグへ、
公金チューチューの悪役交代は時間の問題。
実は利根川でなく兵頭がラスボスと判明するが如く。
Bリーグは賢く歴史から学び、経営視点を持ち、その役を回避。
日ハムの前沢本部長から島田チェアマンに、
次のヒーローの座はバトンタッチするかもしれない。
 
  
プロバスケットの沿革をあたってみて、そう考えるようになった。
創設から振り返る。

 2つのプロリーグが並立し、国際的に勧告を受ける事態に、
 外部のカリスマが国内唯一のリーグにまとめた。
大変だったと思う。これは偉業。余人を持って代えがたい。
 これまで築いた政財界のパイプも駆使して、政治力も発揮し、
 儲からず、誰も幸せにならない反目に、終止符を打った。
清田スポーツさんは、勝敗による入れ替え戦を揶揄するが、
川淵三郎元チェアマンは、手段と目的を間違うこと無い柔軟な思考の持ち主のよう。
万年最下位でもやる気なく、広告塔ならそれで良しとする、
そんな球団を抑止できれば、それで目的は達せられる。
集客や経営能力でカテゴリ分けると変更しても、独裁者は反対するとは思えない。
 
当時の島田社長にリーグの仕事も兼任すれば良いと、柔軟にアドバイスできるのだし。

 統一感ある意思決定を行うために、分散している球団の株を買い戻す。
 情熱だけで手弁当の活動から利益を出す組織へ改革。
 コスト削減し、黒字転換。スポンサーの信用を得る。
 資金調達に成功し、攻めの経営に転換。
 見事、アリーナを満員にする人気チームに育てる。
現在はチェアマンになって、他のチームにも経営ノウハウを伝授している。
 
後発のメリットとして、先行者に先駆けることができる。 

 球団横断で一元的に顧客情報をデータベース化してるところは先進的で、
 権利関係を機構でグリップし、放映権交渉もリーグで管理している。
これはDAZNに放映権を独占で売ってしまったJとは、似て真逆な手腕。
”広告塔だから親会社が赤字補填” が許されない資本主義世界で良かったね。
企業努力は強くなることじゃなく、顧客を獲得し満足させること。
 
結局は人。
情熱だけでなく、能力も有る人。
志と刀を扱う技術の両方あってこそ侍。そんなこと思い出す。
  
 
 
最近、小説をよく読んでいるのだけれど、
エンタメビジネスのサービスとしても捉えている。プロスポーツと同様に。
前回評したように、
伏線回収やどんでん返しの大技が、特に評価されるようになって、
語りの芸は軽視されがち。小説技術のクオリティは低下している。
叙述トリックはかろうじて品質を両立させる抜け道ではあるものの、
たまに、切れ味ある短編を鑑賞する程度で充分かな。私には。
 
小説の生成は、書き手の文章のみによってなされる。
本来は、その文章こそが腕の見せどころ。
なのだけれど、
寿司にも回転とカウンター席の別があるように、
エンタメ小説の市場にも、分離が起こっていると理解している。が、
  
それでもなお、ツナマヨの軍艦巻きでも、
以下の2点は、致命的に劣化していて辛かった。
 文章が下手。
 小手先に頼り過ぎて、物語が弱い。
「ジョブチューン」に挑む「くら寿司」の如き企業努力を望む。
小説が衰退してしまうよ。
 
 
・文章が下手
 名文を鑑賞する満足が得られないだけでなく、
 客に余計なコストを払わせている。
 相手の時間を無駄に奪わないことが、ビジネススキルの出発点である。
 

「人間が嫌われる条件」とはなんでしょうか?
私は世の中には、誰にでも好かれる人もいなければ、誰にでも嫌われる人もいないと考えています。 
それでも、もしひとつの答えを出すとしたら、「人は、与える量より奪っている量が多くなったとき、嫌われる」のではないかと思います。
-中略-
ひと言でまとめれば、「時間泥棒」にならなくて済む

 
・小手先に頼り過ぎて、物語が弱い
 これでは、飽きられてしまうのではないか、私は飽きてしまう。
 小説に限った問題でもないのだけれど、
  伏線の為に主役が共感できないヘッポコ。
  貢献無いのに、強引に探偵が活躍したことにされるストーリー。
 ページを追うのに、苦痛を感じてしまった。
 クライマックスは盛り上がりたい。小説であれば文章の力で演出して欲しい。

 術式の発動条件ばかり考察するのは、私には無理。大事なのはそこじゃないでしょ。

この時に一番大事なのは「動機」です。主人公は何をしたい人なのか、その行動の動機をはっきり描かないと、キャラクターというものは出来上がっていきません。「人がなぜ行動するのか」を描くのは非常に重要で、ここが曖昧だと、読者は主人公に感情移入できないのです。

 
 
 設定上は有能だけど、描写される言動や思考はポンコツ。
 善人の設定だけど別に、無理やり人格を矮小化して悪人にする、
 そういうの多すぎる。サービサーが楽し過ぎ。小説に限らず。

困難な状況に陥った理由が「主人公が間抜けだから」というのでは、読者に「こいつ、馬鹿じゃないの」と反感をかいます。

 
 
 ハリウッドだって、ヴィランがお座なりなMCUか、「Joker」まで征くか、の2択。
 日本は魅力的な悪役が描ける土台があるのだから、
 矮小化という安い手段に頼ることなく、提供者は汗かいて欲しいところ。

誰もが持っている醜い感情をそうやって解放させ、いわゆるきれいごとだけではない、人間の生々しい感情を描き読者の共感を呼ぶ、大変な悪のキャラクターを作り出せたら、その漫画が傑作になる可能性も高まるでしょう。 ただ、醜い欲望を描いて共感を得るためのハードルは非常に高く、その難しさをどうクリアするかということまで考えないといけません。逆に、これさえクリアすれば、殺人鬼でも主人公にできるでしょう。

 
楽な方に流れても、一部のファンは付く。けど、
Jリーグが他人のカネに依存してしまったように、giverの座を失うのではないか、
客商売は大変だけど、長期的に生き残る銘柄は、それなりに理由があると知る。

 
 

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