シンゴジラ観て、その続きで猪瀬さんのニコ生観て、
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シンゴシラを観ました。8月15日の夜10時30分から津田大介、東浩紀・猪瀬直樹の3人でニコ生やります。3.11の津波や原発事故、「昭和16年夏の敗戦」の意思決定の不決断、だけではなく元都知事として危機管理について語ります。— 猪瀬直樹/inosenaoki (@inosenaoki) 2016年8月12日
Kindle版無いのでわざわざ取り寄せて読みました。
理由は、
終戦記念日は相変わらず「戦争の悲惨さ」を訴える反戦なのが不満だから。
終戦の日の一面を比較して分かった、
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49473
8月15日の新聞といえば、戦争の悲惨さを描いて平和を訴えるのが定番になっている。ことしも朝日、毎日、東京は1面トップで語り部たちの戦争体験を報じた。だが、なぜ戦争になったのか、肝心の歴史評価と分析はない。それでいいのか。
ま、無理に尖閣の話にする必要ない。けど、
失敗したら、原因究明の後対策としたものだが、
なぜ戦争になったのか、肝心の歴史評価と分析はない。
そういうアプローチはウケないんだろうな。
悲惨だから反戦というなら、別にシリアで十分じゃん。
当時日本の勝利信じてた人が「戦争はいかん」っていうの見かけたけど、
どちらも空気の支配の延長にすぎない。ようにしか見えない。
失敗学的なアプローチはない。
メディアがどう報じて、国民が何を支持したのか、の体験談は無いの?
そう思って、取り寄せてみたのだが、
期待はずれであった。
意見と主張が強すぎて、史実の検証が少ない。
内容は以下の3章に分かれる。
1.今に至る朝日新聞のデタラメな体質、
2.戦前はもっと酷い、
3.日本人の言霊信仰。
1は今更だし、主張よりデータでやろうよ。
で、2。
煽った方が売れたからそうしたくせに、軍部の言論統制のセイにして被害者ズラ。
という枕から、
ノモンハンでのトップの責任の曖昧さが組織を腐らせて行ったが、
今の朝日新聞はまさにそれ。
ポーツマス条約反対で日比谷公会堂焼き討ち事件が起きたとき、
反対を煽って新聞をより売ったとき、
日本では既にジャーナリズムは死んでた。
良心的な新聞は焼き討ちされたし。
挙句に、
三国同盟を早く結べとさんざん煽った。
軍部がやらせたからじゃなく、売れるから自主的に。
その後も酷いですが、ドイツと結んでは終わりましたね。
3は、こういうメディアと日本人の体質。
ジャーナリズムがすべきことは、いい悪いを判断することではなく、正確な情報を伝えることです。きちんと情報の裏を取り、真実をありのまま伝える。
しかし日本人は、その「ありのまま」というのが苦手です。
なぜなら、日本人は、言霊を信じるがゆえに、情報とイデオロギー、またはインテリジェンスとイデオロギーは別ものだと割り切りがなかなかできないからです。
コップに半分の水みたいな話ですけどね。
「も」とか「だけ」とか物語は要らない。
何ミリリットルかという情報だけでいい。
「も」なのか「だけ」なのかは、用途が勝手に決める、
オレの判断が介在する余地はない。
常々そう思うんだが、物語はチカラあるからね。
しかも単純なほど強い。
シンゴジラはリアルポリティクスだと宇野常寛さん
発端は8/6に靖国参拝して、川崎で映画観たことから。そこに戻ると、
曰く、
物語ではなく情報として現実を見る。
イデオロギーでない、リアルポリティクスな態度が90年台のオタクであり、
今その復権こそが必要。というのが庵野監督の主張である。
劇中でも、
左右両方のデモ隊の声を気にせず、
徹夜も厭わず働き続けるオタクたちの姿を描いている。
この視点は他からはあまり語られない。
煽らないと、届かない時代ではあるものね。尚更。
まあしかし、
参議院選の後は鳥越さん持ち上げてで、更にSEALDS礼賛の記事書いたりのメディア。
NHKもまた貧困女子高生でやらかしたみたいだし、
物語中心のメディア終わると、ホントの終戦だと思う。
自浄作用はもうないだろうから、コテンパンな降伏になるだろう。
そのとき、やっと戦後は終わる。
ま、そのためには、情報を情報として扱える態度が身につかんと。
逆に在特会的な同じ体質で方向ちがうだけが流行っても終わらない。
で、昭和16年夏の敗戦。
総力研究所というところに、各省庁と陸海軍の若手が選抜され、
徹底的に、日米開戦をシミュレーションした。
開戦にメリットないところから始まり、
もし開戦したら、最初は景気いいけどいずれジリ貧、
中国大陸は泥沼で、アメリカの物量に劣勢、
ソ連もいずれ参戦して、石油が切れてオシマイ。
まあ、妥当な結論に達し、
東条英機にも披露したものの歴史は変わらず。
シンゴジラの巨災対は、計画が幸運にも採用されて、
核攻撃の悲劇を避けられた。
もしかしたら、ありえたかもしれない現実を描いた映画って、
宇多丸さんも確か言ってたよね。
イデオロギーな人達は、意思決定にはノータッチだって、ニコ生の猪瀬さん、
映画と自身の著作がダブったんだろう。
本の方は、
シミュレーションの有り様と平行して、政府の意思決定が描かれるが、
ドイツと手を切れなきゃ、アメリカと合意は無理そう。
前例を否定するような決定が出来る組織じゃもうなくなってる。
末期っていつも同じ。
願望を排した情報の精度とネゴシエーションの成否はまさに、
ありえたかもしれないもう一つの現実。
去年の夏は中国での泥沼化の本を読み、今年は日米開戦。
恐慌から、特に農村部は貧窮した。、
軍部によりデザインされた満州事変、世論に押される政府は国連脱退、
で偶発的に始まる日中戦争。
国民党にゲリラ戦略やられた時点で、どうも日本の命運は尽きた。
今年はその後を読んだかな。
日中戦争前に戻すというのは、良い損切りで、
独ソ不可侵条約の破棄の後、様子見てドイツ見限るチャンスもあったか。
しかし、アツくなっては、合理的な判断は出来ない。
失敗を修正出来るには、健全な組織じゃないと。
来年は、速やかな敗戦が被害を軽減出来た可能性かな。
ミッドウェイ、レイテ、硫黄島、沖縄、広島、長崎と、
現実を受け入れるタイミングの話。
方向変えるのではなく、
物語好きの癖、改善しないと犠牲は拡大する。
そんだけ、危険だって言うなら、
何故、何の対策もせず仙台で暮らしてるの?
そう質問したら、何の答えも無かったな。
あの映画観ると、やっぱ思い出します。
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