「バグダッド・メッシ」イラク戦後処理をクルド系ベルギー人監督が描く。いくら何でも(;-ω-)鵜呑みはムリ。自らの民族を描いてよ!


長編映画化の実現まで、十年近く掛かったそうです。
元になった短編はyoutubeで視聴可能↓なのですね。(ネタバレ含む)

主役の少年は、オーディションで選び直したとのことです。
 
知らない祝日の昼、折角だからシネマロサへ。


前出のとおり、
8月終戦記念に観る映画見当たらず、本作で替える。
 
「大統領のケーキ」で予習済としました。
イラクの映画続きますが、さて、どうでしょう。
期待高まります。
 
 
 《 開演 》
 
 
短編と予告を比べると、キャスト全取っ換えと知れますが、
 長編では、何が追加されているのか?

それ語らずにはいられない為、
やむなくネタバレしてます。

日本語でインタビュー記事探したのですが、
質問がくだらな過ぎる。
インタビュアーがダメというより、
核心に触れる事を避けているようです。
  
世間の評を見ても、
良くも悪くもピュアに受け取る日本人多めの様子。
(この映画一本だけで、
 真実と信じるリテラシーは、ちょっとホラー)
 
 
 
「大統領のケーキ」とは、同列には扱えない。

監督はイラク戦後処理の当事者でもなく、
実体験を元に映画化した訳でもない。断言します。
 
敗戦国の当事者としてのアラブ系イラク人と、
ベルギーに亡命したクルド系では、距離あると思われ。
 
クルド人に化学兵器使ったサダム・フセインのこと、
どう思っているのか、インタビューして欲しかったですね。

この題材で、くだらない質問しかしないのは異様ですよ。
監督は当事者でもないですし、
中立とも考えられません。
作品はドキュメンタリでもなく、創作ですし。
 
あからさまではありませんが、ある意味プロパガンダ的で、
これで、
世間の評の一部の様に、
イラク人を侮蔑する(或いは憐れむ)日本人出るのであれば、 
してやったりだったり、かもしれません。
 
 どこまで事実を元にしてるのか?
インタビューに無いのは不自然過ぎます。
まあ、話半分。
インド人ならパキスタンの国情でなく、インドの国情撮れよ!
と感想抱くのと同様、
サヒム・オマール・カリファ監督には、
クルドの映画をクルド語で、堂々撮ってと希望します。
 
 
映画としての見どころは、
今だに空爆や砲撃の爪痕残るイラクの風景です。
横長いスクリーンで撮った甲斐有ります。
 
演技は仕方無いにしても、脚本は粗い。
重い現実を考慮に入れれば、それを問題視しては野暮ですが、 
それよりも、
ここでアラブ系イラン人同士の対立煽る意味を、
勘ぐらざるを得ませんでした。
当事者による告発ならまだしも、
 
どんな意図かは、分かりませんが、
私は、ある意味の喧伝映画だと位置付けます。
そりゃ、
 敗者であるスンニ派が、
 アメリカに協力するシーア派を憎むことは、
 戦後処理の過程で、
実際あるかもしれませんけど、 
本作観て、一切疑わずコロリ信じる人には、
お奨めしません。思う壺かもしれません。

純粋な敗者を悪者に描きたいのは、
現イラク政府関連なのか、別の勢力か。
何のチカラか分かりません。
が、私は作為を疑います。
  
 
長編では、
 地雷の未処理や、
 残留武器の横流しも、
追加されますが、
 
何より、
シーア派を憎悪するスンニ派が中心に来ます。
短編には、描かれていません。
テーマが変わっています。 
 
戦禍で、片足を失った少年を描きたいのであれば、
主人公役が実際そうであるように、
アメリカの誤爆の被害で充分です。

  
   
長編のテーマに関して、
史実込みで、重複してしまいますが、
あと少しだけ語ります。
   
 1.クルドvsアラブは一切出てこない
 2.シーア派を憎悪するスンニ派の描かれ方
 
本作の時代は、
まだISが猛威振るう以前と想定します。

 
 
 1.クルドvsアラブは一切出てこない
  キルクール油田の発見からイギリスが線引き、クルド人は分断される。
  クルディスタンの建国は夢と消える。
  監督は、その地の出身で、2001年にベルギーに亡命。

  クルド人がスンニ派が多いが、監督の宗教は不明。
  ベルギーで映画制作を学ぶ。
  クルド独立運動に対し、サダム・フセインは苛烈な迫害。
  
  それなのに、    
  イラクを描いて、クルド人が出てこない事が不思議です。
  そして、
  その経歴では、イラク戦争の直接の被害者とも言い難い。
  
  鑑賞中も、他人事感が漂うんですよね。 
  人物に魂が籠ってない気がしてしまった。
 
 
 2.シーア派を憎悪するスンニ派の描かれ方
  イラクは全人口の2/3がシーア派にも関わらず、
  スンニ派バース党がクーデター、政権奪取。
  サダム・フセインが党内の実権を握ると独裁色を強める
。
  イラク戦争後は、 
  多数派であるシーア派が政治の中心を担う。
  アメリカに協力もし、復興業務に当たるのもシーア派のはず。
  そして、
  敗者かつ少数派へ転落したスンニ派から恨みを買うことは、
  想像に難くないが、、
  
  当事者とも言えないクルド系ベルギー人が、
  バグダッドのスンニ派を一方的に悪役と描くのは疑問。
  うーん。
  権力握ったシーア派が弱者のままとは考えにくい。

  劇中、スンニ派がマイノリティに転落したことは言及されません。

  なにより、
   おめー関係ねーだろ。
  何故、クルド系vsアラブ系の対立を描かない。
 
 
 
イラクの現在の風景を観ることが出来る点で貴重ですが、
胸糞とか、そういう感想でばなく、
何かのチカラが働いて、偏っていると見えます。
人物造詣が表面的で感情が乗らず、
何処か他人事に見えるのは気になります。
 
全くお奨めしません。
 
 
 
自分の歌を歌おうよ。
歌うべきこと山程あると思うのだけど。  

川口方面で物議醸してますが、違法は違法、悲劇は悲劇。
偏見無く、贔屓無く、遵法で対応したい。 
 
 
 
2026.08.11 現在
 一旦、2σタッチまでは行きそう。
 戦局次第でしょうけど、
 高値更新は無さそうに思え、あまり動けない。

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