ども、金沢は曇天です。
これから感想書く本、読んだとき、
思い浮かんだこといくつかあったので、それ先に書こうかな。
まあ、肉ばっか食ってると、野菜食べたくなるようなもんです。
あー、フィリピンに2週間も居るとねー。
って、それは関係無いので、本題に。
最初は、金沢繋がりで、こんなフレーズから。
我は氷の奥にあるものに同感す、
その剣のごときもののなかにある熱情を感ず、
我は常に狭小なる人生に住めり、
その人生の荒涼の中に呻吟(しんぎん)せり、
さればこそ張り詰めたる氷を愛す。
斯る切なき思ひを愛す。
関係ないけど、今読んでる最中の本で、読み終わってない。
室生犀星がよく引用されてます。
宮崎駿の「風立ちぬ」のように、クリエーターの業って底が知れない。
それが遺言のつもりで表現に挑む訳ですから、
読んでて息がつまります。
劇薬過ぎて、一日一章が限界です。毎日ぐったりしてしまいます。
凄み、色気、迫力、破綻、品格、なんて章があります。
作家の品格として誰が持っていてもいい品格であると言える。
妻や子を極度の貧困に困らせ、後年女優・檀ふみとなった長女が
腹をすかせて鶏の餌を食べたりしていても、パリなどを放浪して
いて家に戻らない人間に品格があるのかと言う人もいようが、
ここではあくまで、作家としての品格を論じているのである。
先日、NHKの「プロフェッショナル」では、
ネギの根っこを客に出す、京の料理人の回をやってました。
「こんなもんで、そんな金取るのか」と言われたこともあったそうです。
まあ、芸術家って自分で言うのは気恥ずかしいので、
そういう人はアルチザンの道を目指すわけです。
損得教に入信したくなければ、
職人やクリエータの道しか、この社会では余地がなかろう。
これが、これから話題にする本の、感想です。
昨晩は、Eテレで、
アンジェラ・アキが鬼束ちひろの「月光」を取り上げて、
こんな風に自分をさらけ出して表現してもいいんだ、
って衝撃を受けたと語ってました。
この腐敗した世界に堕とされた
こんなもののために生まれたんじゃない。
あー、また「アウトデラックス」に出てくんねえかぁ。
で、本題ですが、今話題の、
読んでみました。
友人が、
「褒めるとはアメとムチ的な行為」ってクダリで、ショック受けたとのこと。
そんなことあって、興味もってみました。
そもそも、タイトルが刺さらないので、人気は知ったんですが、スルーしてました。
「そんな勇気、てめぇで勝手に持てよボケ」って読む前からイライラするタイトルです。
「しごとの基礎英語」って番組見てたら、
焼き鳥がいいか、海鮮がいいか、接待で訊かれて、
「どちらも素敵です」って言い回しが分からなくて、篠山クン苦戦してましたが、
そんなもん、食いたい方選べよってイライラと、どこか似てます。
悩むポイントが間違ってる。
で、内容なんですが、
自由意志の肯定を目的論で説明するって新鮮ですけど、
「7つの習慣」読めば充分かつ、その方が有益かな。
内容そのものは悪くないけど、醸し出す空気感が嫌いです。
対話で出てくる「青年」の人物造形がゲス過ぎて不快でした。
読後感は反吐が出そうでした。まさに歌のフレーズそのもののでした。
こないだ、損得教について書いたけど、
空気読む、嫌われたくない、損したくない、
これら基本一緒です。
多少、お金の知性がついて、経済的によくなったくらいで、
昔は嫌われたくないって気にしてたとか、
変化したようなこと言う成功系結構あるんですが、笑止です。
なんも変わっちゃいないよ。
昔も今も、損得教のガチガチのファンダメンタリストじゃん。
で、損得教が支配するこの現代ニッポン社会で、
宗派の違うマイノリティは、職人やクリエータな精神に拠り所を見出すしかない。
既に、神も仏も死んでますから。
職人やエンジニアの誠実さが、ニッポンのシゴトとして評価され、
かつ、そういう文化が生き残っているのは、
邪教に対するカウンターテーゼです。
まあ、あんなもんの為に生まれた訳じゃないですから。
岡田斗司夫の4タイプに理想というのがあります。
別名「職人」 このタイプの人種は、
褒められても嬉しくない、ちゃんと理解されると嬉しい。
イチローはバッティング褒められても嬉しくない。
あるインタビューで、「理想の空振りはシーズンに何回くらいありますか?」
って、訊かれて、「ま、1、2回ありゃいい方ですよ。」って答えた。
理想の空振りってのは、
スイングの途中で凡打になると気づいたとき、
ワザと軌道を変えて空振りにすることだそうです。
カウントに余裕あれば、ワンストライクの犠牲だけで、
まだチャンスあります。
そういう質問されるとイチローは嬉しいんでしょうね。
逆に、
くだらない質問されると途端に不機嫌になる、会見見てるとよく分かります。
親でも子でも、個として、
良いものを称え、悪しきものは嫌え、
ま、でもお互いの関係性を排して、
事実だけを見るってのは、
別の教えに帰依してからじゃないと無理だと思う。
それに、どんな立派な教えだって、ヒトを幸せにするかどうかはまた別問題だから。
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