パクセの日本食の感想を書いた。
http://sanpome.net/?p=1809
そこで、友人Aのコメント
>天丼のご飯は美味しかったですか?
>タイ産のジャポニカ米なのかなあ…
>ミャンマーのヤンゴンの日本食レストランでかつ丼を食べたとき、
>ご飯以外は申し分なかったので訊いてみたら、
>調味料は日本のものだが、ご飯はカリフォルニア産米ということでした。
>ちょっと粘り気がたりなかったんですよね…
ああ、そうだ、お米の話をしよう。つれづれに。
えー、まずは、お米の分類から。
お米には、うるち米と、もち米の違いがあります。
当然、もち米の方が粘ります。
お米には、インディカ種とジャポニカ種があります。
当然、ジャポニカ種の方が粘ります。
たまに勘違いがあるんですが、インディカ種がパサパサしてるからといって、
うるち米オンリーじゃありません。
ラオではインディカ種のもち米が主食。
カオニャオといってタイでも焼き鳥のお供です。
これ結構特殊で、他の東南アジアの国では、大抵、うるち米が主食です。
ま、http://sanpome.net/?p=1833に書いたように、
焼き飯(カオパット)頼んでもち米だったのは、ラオでもレアな体験ですが、、
基本、もち米は、餅とか、おこわとか、お菓子とかに用いられることが多い。
これは、インディカ種でもジャポニカ種でもアジアで大抵共通です。
関係ないですが、インディカ種も水を多めに炊くと、
ある程度はジャポニカ種の食感に近づきます。
ジャポニカ種はある程度寒い地方でないと、育たないらしい。
適した気温と水温というものがあるらしい。
シャン米といって、ミャンマーでもタイに近い北の方では丸いお米が採れます。
もちろん、タイの北部でも。
日本食のランクはお米のランク。
タイの日本食屋さんで、特に分かりやすいですが、
使ってるお米のレベルがそのままお店のレベルです。
高いお店なら、いいお米使ってます。
金沢で、タイに金沢の味で居酒屋を出店するなら、
調味料やお酒置くだけじゃなくて、お米も石川のお米じゃなきゃダメだろう。
お米がマズイと、看板に偽りありになってしまう。
そんな話をしたことがあります。
日本食の調理法で食べるなら、日本のお米の方が美味しい。
調達コストはその分かさみますから、
価格に反映されます。
ま、個人的には日本に帰れば、日本米食べられるのだから、
何も、わざわざ、そこまで求めなくてもとは思います。
旨い、日本米って。
で、日本の基準での、お米の美味しさですが、
味(旨味)、香り、粘り、の三要素の総合評価となります。
金沢でお米食べると、牛丼チェーンでも、東京とはお米の味が違います。
粘りが強く、甘みを感じます。
寒さに強いめの品種の方が、美味しく開発されたのと、
寒暖の差が大きいこと、
水質がよく、かつ温度が一定なこと、
このあたりに、米の質を決める要素があるらしいです。
メコンの下流の方で、日本人がジャポニカ米栽培してるって噂、
聞いたことありますが、
安く出回っているのは、知りません。
何かと暑いので、南の方で、日本米は難しい。
日本米の美味しさは難しい。
で、お米を日本から輸入するのは、難しいのかな。
タイで、お米自由化されてたら、
もうちょと安く日本食屋で日本米食べられると思うんですが。
大抵の国では、お米は、輸出も輸入も規制の対象で、関税も特別だったり。
マレーやフィリピンなど、食料自給率が低い国では、ちょと違うかもしれません。
カンボジア米が安く買い叩かれて、
タイやベトナムで、自国産として売られてるって、話は聞きますが。
基本、お米の輸出入は何かと面倒そうです。
もし、日本側が本気で輸出してきたら、
どのくらいの値段で食べられるでしょうか。
バンコクのCoCo壱あたりは今の値段で、
日本米に変わること出来るでしょうか。
輸出しても、高そうな予感もしますね。
まずは中国の富裕層がターゲットになりそうで、
よっぽどの協定でも無い限り、関税高く架けそう。
日本もベトナムもTPP参加しますし、
そのときは、
ホーチミンのレタントンあたりの日本食のお米の質も変わるでしょうか。
噂ですが、ベトナムでジャポニカ種作って、日本に輸出する計画もあるらしい。
ファミレスとか、コンビニ弁当とかに、使われる日も来るでしょうか。
ホーチミンの日本食のお米もランクアップするかな。
日本のお米がやって来るよりも、
こちらから、日本に輸出する可能性の方が高いんじゃないかな。
暑さに強い品種とか開発して。
勘だけど。
ああそういえば、
TPPの話題のときに、右系の人に、
農業をダシにするんじゃなくて、
農業政策を中心にして、その展望の中でTPPも話そう。
そう言ったら、何の話題も出てこなかった。
日本の農業にとって、TPP参加の賛否あるだろうけど、
TPPなければ、農業の未来がバラ色になるって訳じゃないから、
そこ誤魔化すのやめようよ。って言ったんだけどね。
バラ色なら、後継者もっといるでしょ。
まあ、それはまた別のお話ですね。
お米自由化したら、こっちで食べる日本食のお米も変わるでしょうけど、
それがいいことかどうか、微妙かと。
いまのところ、美味しいごはんは、日本に帰ったときの楽しみにとっておきます。
それと、何でもかんでも日本のお米がイイってわけじゃないし。
富山のカシミールという、パキスタン人経営のカレー屋では、
ちゃんと長いお米使ってました。
あのカレーなら、やっぱ長いお米じゃないと。
金沢でカレー食べたときは、
このこってりしたルーじゃ、暑い中、長い米だと重いな。
日本の粘って、味の強い米だからこれで調和するけれど。
そう思ったものでした。
そのお米にあった料理ってものはあるから。
日本の食べ方だけしておいて、日本の米が旨いって言い方は、
ちょっとアンフェアじゃね。
いつも自国開催みたいな。
昔、香港の重慶大厦の一階のインド屋で、
ライスがちょっと高いんじゃないの?って聞いたら、
これはわざわざ、長い米を輸入してるから高いんだって言われました。
丸い方が必ずしも高価って訳じゃないと、そのとき気付かされました。
それと、北上して来たんだなって、実感しました。
ま、そのときは結局、ナン食べましたけど。
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