気仙沼の堤防建設とベンサム おんなじ構造

ども、カオサンもクリスマスなんですが、ドーデモいいです。


酔っぱらいのファラン以外そんなに浮かれた感じはしないんですけどね。
さすが仏教国です。関係ないか。
 
それはさておき、乗り物に乗るのにリスクはつきものです。
歩いててもだけど。


バンコクでまた路線バス炎上

原因は燃料漏れですか、
これが赤や黄色の爆弾でないことを、
喜ぶべきか、悲しむべきか。
ま、平和なら安全が買えるというものでもないのでしょう。
 
 
 
で、
フト思い出したのですが、岡田斗司夫の動画見てて、
「あまり小さいうちに道徳教えても意味が無い」
って言ってました。
 
曰く、
しつけと道徳は違うから、
初歩的な善悪でも、損得感情だけでもなく、
二律背反、対立がある中で何かを選ぶ指針が道徳。
そんなの早すぎても、難しすぎる。
 
ああ、これってサンデル教授の正義の話じゃん。
ベンサムの功利主義。列車の例えが分かりやすい。
 
 
暴走列車がこのまま走ったら路線上の作業員5人殺してしまうが、
進路変更すれば、1人作業員轢くだけで済む。
貴方が運転手ならどうする。
 
で、列車が5人を轢きそうなとき、
橋の上から隣りの人を突き落とせば、その5人助けることが出来るなら、
どうすべきか、自分が落ちればお釈迦様だが。
1より5の方が大きいのは、小学生でも分かる。
 
 
 
当事者としてリスクトレードオフを考えることに慣れて居ない、我々は。
そういう教育は受けてない。
ということを、気仙沼のスーパーな堤防建設の件で、こないだ思い出した。
この話、もうちょっとチャント書いとこ。
 
 
巨大な防潮堤が町づくりの足かせに
http://toyokeizai.net/articles/-/23574
 
で、堤防反対の署名がSNSでシェアされてた。
反対の理由が記載されていた。
 スーパーな堤防建設は、漁業始め気仙沼の産業を破壊し、景観も壊す。
 市の財政負担も将来に渡り甚大。
 
オレが気になったのは、
1.代表者が海外在住者で、全国に署名を呼びかけている。
2.「しか」という文言。
 
 
1の方は分かりやすい。
地元とその議会で結論出すべき問題。リスクトレードオフを傍観者が軽々には語れない。
地元の決議に反して、中央政府が建設ゴリ押しというなら分かるが、
まずは、地元の総意の表明が先であろう。
 
2は、署名の趣旨の文言の中に「しか」が2回出てくる。
 高台に避難したことにより1人しか死ななかった。
 危険なエリアにはもう、数軒しか住んでない。
 
正確な文言は忘れたがそんな内容。
まさに、これぞ功利主義。
当事者が言うならまあねぇとも思うが、
海外在住でその言い切りは、清々しいほどだが、
賛成するには躊躇してしまう私は。
 
 
 
で、いっくらなんでも、この署名活動はおかしいだろとコメントした。
リスクトレードオフをどう評価したのかと訊くと答えは無。
あいからずのノープランかよ。ムってなんだよ。
 
それなら津波リスクある他の地域でも堤防建てろというのかとか、
クソな反論はすんだけどね。
だから、各地元でリスクトレードオフの評価するんだろ、
その上での地方自治の予算組みがあんだろ。
 
地元じゃないけど納税者だから、アベノミクスな国土強靭化には反対というなら、
それならそれで、公共投資と財政を論じればいい。
別にやぶさかではないよ。オレは財政出動にもホントは懐疑的だ。
いや、復興計画全体のダメさや、利権を暴きたいというなら、
それはそれで、発表してくれよ。
 
 
でも、数軒なら見殺しにすんのかと訊かれて、
そんな反論しかできねえのはお粗末だろう。
 
 
堤防計画のダメさをオウム返しに語る同調者もいたんだけどさ、 
あー、オブラートに包まないで、露骨に言えばよかった。もっと。 
 
5の方が1よりデカイことくらい小学生でも分かる。
評論家然としたり顔で、功利を説明するだけなら、子供でも出来る。
その上で、敢えてそこで思考停止して、
リスクに対してノープランな理由は何なのかそれを説明しろよ。
ただ計算が出来るだけなら機械で充分。人である必要は無い。
そんなんで、大の大人が恥ずかしくねぇのかって訊いてんだよ。
 
 
せめて、高台への強制退去程度は言及したらどうか、
くらいしか書けなかった。 
根性ねえなオレ。
 
ま、いろんなことあるってのは上の記事読めば想像つくでしょ。
オレは気仙沼に詳しくないし、当事者でもないし、単純にYesNoは言えない。
 
 
 
コメントで、貴方も私も県外に住んでるからみたいなこと言われて、
それはそうかもしれないが、
当事者でないの意味が違うだろ。
ちょっと、自分語りをした。
 
三陸沖で地震があると聞けば、ヒヤリとはするんだよ。いつも。今でも。
やっと仙台を訪れて、地震保険の申請をしたのは1ヶ月後だった。
電話が通じたのも、震災後3日くらい後だった。
自分のところは、宮城野区で海岸からやや遠く、かつ坂の中腹だから、
幸いにも地震保険でカバーできる程度の損壊だった。
 
クルマで海岸線を見に行った。 
建物は基礎から流され、体育館はペシャンコに潰れた。
自衛隊が道路だけは通れるように作業してた。
 
海岸沿いに走る高速の土手で、被害はきれいに二分されてた。
津波は高さが全てだと実感した。
 
 
石巻かどこかの復興計画に提言したという人物の話を聴いたことがある。
住居と堤防を組み合わせたような建造物だったかのアイデア。
 
ハコだけ作っても、雇用が無ければ人は戻れない。
とオレは応えたが伝わらなかったようだ。
復興の本質は、人の活動。だと思う。
 
 
 
で、そんなこと書いたら、心ある人が、
地元でいろいろ考えて、活動してる人も居るよ。
って、コメントしてくれた。 
 
代案を考える会もあるらしい。(サヨクっぽい方に行かないで欲しいなぁ)
その会のページでは、石巻の例も引用されてた。
 
石巻3防潮堤、新設中止へ 高台移転で不要に 
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201410/20141024_11019.html
 
 
計画の見直しは不可能ではない。
ただ、最低限、地元のリスクトレードオフの合意形成は必要だろう。
撤回するには、ある程度は高台移転とセットなはず。
 
繰り返しになるけどさ、
地元の合意を無視した中央の行政のゴリ押しなら、
そのときは、全国を相手に署名は意味あるだろう。
 
1より5が大きいと分かるだけじゃ、問題意識を持ったことにならないよ。
 
  
  
で、道徳の時間。
相反する利害の中で時に指針となるものが道徳。らしい。
オレたちゃ、そんな教育受けてきてない。

この前、問題解決って視点で文句タレたけど、
道徳という視点でいうと、

日本は損得が極めて高度に発達してるし、
今の子供は、空気を読むことをより早く学ぶ。
「先生、そんなの塾でもう習ったよ」などとは決して口にしない。
ただ、退屈な時間に耐えている。そこで、人間関係を学ぶ。
とても、実践的な英才教育だと思う。
 
昔はラクで良かったね。
いい成績、いい大学、いい会社で一生安泰を信じていられた。
 
 
 
閑話休題。
人間関係を上手に渡るのも、金銭とは違う、社会的な損得。
実は、損得だけで、答えが出せる領域は広い。
この社会では特に。
 
でも、
計算が出来るだけなら人間でなくてもいいというのが道徳の出番で、
それは、いつ教わるんだろ、オレは。
 
こんだけ時間が経つのに、教わらないんだから、
ホントは計算だけで済むのかもしれない。

でもそれなら、機械でいい。
いや、つーかもう機械なのかも。既にオレは。
 
 
 
わたしと同じあなたがそこに
あなたと同じ誰かがそこに
プリントされた記憶と知識
 
擬人ロボット高性能、識別不可能
 
どんな情報も見逃さないが、自分を捕らえる機能は、
無い。
 
 
ああ、昔よく口ずさんでいた。学校に通ってた頃。
今の人には、鳥居みゆきのコピーに見えるらしい。
お昼にこの歌が聴けるとは、イイ時代だったよ。

最後、ジングルに合せて、照れる純ちゃん素敵です。

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