書評「30歳で400億円の負債を抱えた僕が、もう一度起業を決意した理由」 オレなら出口戦略ない人には出資はしない。  

ども、カオサンで手に取った古本を、空港で読みました。
フライトまでの時間でその書評を。

えーっと、何から、話始めようか。
 
昔、「マネーの虎」という番組があった。今でも動画は観ることが出来る。
 
ビジネスプランを持った出資(または融資)の志願者が、
功成り名遂げた成功者に出資を募るというのも。
 
今の時代ならもっとスマートな番組にもっと出来るかとも思う。
が、それはさておき、

 主体者の人物、
 ビジネスプラン、
 商品(またはスキル)、
 
の3つが揃ってないと、おカネは出しづらい。
というか、僕なら出せない。
少なくとも、どれかは欠けてるケースがほとんどで、
  
商品を支える最低限のスキルはあって、
この人物ならお金出してもいいと思える人物で、
プランは多少荒くても、それはこれからブラッシュアップすれば何とかなる。
というようなケースかな何とかなるのは。
 
出資を受けたことで人生が狂った人はごく少数らしいので、
その点では、見る目はあったのでしょうね。
 
お金に厳しい人より、
浪花節的な出資者の方が、結果的に投資に成功してて、
また、自分のビジネスも堅調。
 
怒鳴り散らしたり、人格攻撃するような人は、
やっぱり自分の事業も破綻させてたりして、
 
人知及ばざるものを感じたりもします。
 
 
経営者の人物が一番大事ってことなんでしょうね。
 
 
 
で、起業家 杉本宏之氏は、
24歳のときにワンルームマンション販売の会社を立ち上げ、
リーマンショックとともに、民事再生。
不動産業を中心に再起し、当時以上の規模にまで会社を育て現在に至る。
 
 
それはそれで、凄い人だけど、
オレならこの人には出資しないな。カネあっても。
 
まえがきの一文で最初にそう思った。

13億円以上の負債を抱えて自己破産を余儀なくされた。

これって、おかしくない?
 
債権者からしたら、時間かかっても返しますって言ってもらいたいんじゃないの。
その方が、人の道じゃないの。
 
この時点で、経営者の見識として何か問題があると、僕はにらんだ。
それを頭の片隅に入れたまま、読み進めた。
 
ヤンキー気質で、派手好きで、根性はある。
ベンチャーな起業向きな人。
 
上昇気流に乗ったイケイケドンドンなときは、結果出すだろうな。
本人も反省してるけど、
経営者としての見識には欠けるので、守りの経営は出来ない。
 
でまあ、当時の反省を元に、経営の勉強もやり直し、
守りにも強い企業体質をつくり上げるよう心がけ、規模も拡大してるという。
 
 
 
人物には魅力あって、
先輩には可愛がられ、後輩はついて来る。
そういう人で、成功する人だとは思う。
 
でも、オレなら出資はしないな。
 
もっと早く見切って、精算始めてれば、
ここまで深手は負わなかっただろう。かける迷惑も軽減できたはず。
早めに畳んで、再起にかけることは可能だった。
 
その判断が出来るような人に変化してるとは思えない。
やはり反省してもなお、見識は危ういのではないか。 
 
それと、派手好きなのもね。
会社のための個人保証の分の3億は仕方ないが、
それ以外に10億円の不動産の負債を個人的に残すって、どうなんだろう。
 
債権者からは、自己破産して社会的制裁を受けてくれと言われる人望の無さ。
また、そう言う人から借りてる。

再生債務者としてエスグラントの清算に携わる私の月給は40万円ほどに過ぎない。
正直に言って、前年度の年収が約6000万円だったから、所得税すら払えない現状だ。

「前年度」だって、会社既に傾いてたんだろ、それで、
自らの判断ミスで傷口広げといて、民事再生の時点で月給40万。
 
成功する能力もカリスマ性もあるんだろうけど、
 
オレは出資する気にはならないな。
経営者として見識があるとは、オレは判断しない。再起したとしても、
 
 
 
それと、「再起を決意した理由」は語られてないんだよ。
再起にあたって支援してくれた人がいて、感謝は書いてるけど、
それは、決意した理由そのものじゃない。
 
会社の行動規範は書かれている。けれど、
理念は言及がない。
社会に対して、こういう存在であろうとする的なことは特にない。
 
本の中で、一貫してるのは、
結局何を実現したいのか、には全く触れられていないということ。
 
再起することも、会社を大きくすることも、最終目的じゃないでしょ。
いちおう震災の話とか出てくるけど、なんかおざなりにしか感じられない。
 
ビジョン的なことは特に無い。
 
逆に、
派手好きで、ビジョンは無くても野心は有るってことの方が、
ベンチャー起業家としての特質かもしれない。 
 
だったら、スタートアップに成功して、高値で売れるときには、
ドンドン売却しちゃえばいいのに。それが無難な気が。
 
綺麗な出口を描ける人が生存者だと、つくづく思ってしまう。
 
 
 
ホントは、会社の責任は有限責任で、
経営者の責任が個人に及びすぎで、
株主も、貸し手も相応に責任を負うべきで、
 
それでスクラップ・アンド・ビルドが起こらないと、
健全な成長は止まっちゃうよ。
 
っていう話にも、したいんだけど、
この場合はちょっと、当てはまらない話かな。
 
 
この人の場合、起業しては売却してを繰り返して、
軌道に乗ったら、他の人に譲るのが正解じゃないかな。
 
会社は潰してはイケないと書いてるけど、
決してそんなことはないと思うよ。
むしろ、どんな撤退戦を行うかの方がより重要。
役割を終えたら、綺麗に畳むのも大事なこと。
 
会社の社会的役割とか考えないから、
そういう発想は生まれないんだろうな。
 
まあ、価値観がバブル前のままって、貴重なことではあるんだよな。
こういう人もいて経済は発展してゆくものとも思う。
 
 
オレにとってどういう視点で読むかってことに限定したら、
この人の本質的な部分を反面教師とすべきだ。
成功失敗という結果に関係なく。
 
散々注意されたはずなのに、聞いてない。 

僕は青二才、オヤジなセンスはムリです。 
 
 
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