とかくこの世はストーリー、感情移入は「カニと修造」

「カニと修造」とはストーリーテリングの技法、
感情の誘導とは何かを教えてくれる。
フェイスブックの野望を日々実感するにつけ、
映画というフィクションだけでなく、バーチャルな繋がりでよく使われてると気付く。
 
 
 
IS関連のニュース、
敢えてフェイスブックでコメント入れてシェアしてます。最近は。

何か言いっ放しも寝覚めが悪いので、
 
ジダンが代表10番の国がイスラム過激派とこと構えるわけですから、
呼応するようなことは起こると思ってました。 
まあ、決勝戦台無しにする程度の不満は普段から鬱積してるでしょうから。
 
マリのホテル襲撃で最低27人死亡、アルカイダ系組織が犯行声明
http://jp.reuters.com/article/2015/11/20/mali-attacks-hotel-idJPKCN0T914B20151120

 
バス爆破テロで15人死亡、非常事態を宣言 チュニジア
http://www.cnn.co.jp/world/35073951.html

 
 
と思ってたら、今朝は、
 
シナイ半島のホテル襲撃、4人死亡 ISISが声明
http://www.cnn.co.jp/world/35073953.html

 
エジプトはイギリス支配だったけど、こちらはアラブの春繋がり、
当時はフェイスブックの勝利と手放しで喜ぶのはどうかと、
統治が壊れるデメリットも少し正確に見積もらんと、と思ってましたが、
まあ、ユルイほうが活動し易いものですね。
 
 
当初、この記事にコメントして、
フランス:空母から3都市空爆 IS支配のシリア領にも
http://mainichi.jp/select/news/20151124k0000e030194000c.html

 
 ごく普通なことしか言えないが、
 対テロに最も実効性ある対応はEU圏内でのISのネットワークの摘発だろう。勧誘者も捕まえたい。
 一方空爆は明確な意思表示というシンボリックな意味合いが強い。ある意味国内向け。
 その上で、空爆にフォーカスすると、気になるのは、以下の文。
 >フランスは今後、米国やロシアとも連携して
 反アサド勢力について、米露はスタンスが空爆においても異なる。
 フランスの立ち位置に注目したい。

と見てましたら、あーあ、
 
トルコがロシア軍機撃墜、プーチン氏「決して許さない」
http://jp.reuters.com/article/2015/11/25/mideast-crisis-syria-turkey-airplane-idJPKBN0TD0OS20151125

 
空爆は元々、リーダ格ヤったりして、成果を上げてるようで、
だからこそのパリ決行という意味もあり、
 
ロシアはISだけでなく、元々居た民主的な反アサド勢力も狙った、
とアメリカはロシアの成果に対して言い、
ロシアはそんな勢力は既にISに淘汰されたと反論、
 
トルコはようやく空爆に加わりましたが、未だシリア政府軍とは交戦中で、
ドサクサにクルド人ヤったのではないかと噂されてます。
 
で、フランスは米露どちらにつくのか、注目してました。
 
IS掃討強化で米仏が合意、ロシアとの協力には条件
http://jp.wsj.com/articles/SB10730555783190984037204581376403875102540

 
これで方向感出そうですけど、
国際的なコンセンサスがなければ、
たとえIS掃討できても、シリアの戦後は収束しないでしょう。
IS相当弱ってるみたいですが、混迷深めることには成功かもしれません。 
 
 
トリコロールな人達は、こんな話にどんくらい関心持ってるもんなんでしょうか。
ワタクシには三色な友達は居ないので、良く分かりません。
平和のみの友人向けにシェアしてみました。
 
 
朝の世界のニュースと、夕方のドキュメンタリ再放送、どちらもNHKBSで、
テレビがどんだけダメでもこれだけは観る価値のあるプログラムです。
 
 ヨーロッパで社会に不満もつ移民を過激派へ勧誘するリクルータ、
 ISでない元からの反アサドのデモするシリアの少年に密着、
 エチオピア-ソマリアの狭間のイスラム過激派をイスラエル人が取材、
 ISと戦うクルド人の女性兵士たち、
 エジプト新政府の元、濡衣で投獄されるオジサン、
 
などのプログラムを秋田では農作業終わりに観ることが出来ました。
メディアとハサミは使いようですね。
 
 
 
で今、与論では朝NHKの連ドラ見ながらの朝食です。
http://www.nhk.or.jp/asagakita/story/index.html
大変好調らしい。
 
物語として、よく出来てる。
 
中には連ドラでも奇をてらい過ぎて、ストーリーとして如何なものか?
というのもあると聞く。夏菜は気の毒だったとか。
それに対し、とても正統派な物語づくりである。
 
今朝(11/25)観てて、ああこれ「カニと修造」理論だと気づく。

42:00頃から、主人公への共感、感情移入の話。
 
 松岡修造が北陸のカニ漁の漁船で採れたてプルプルのカニを食べるロケ、
 視聴者はカニ食らう修造を観て、ああカニ旨そうって感じる。
 が、その前にカニの家族が慎ましく暮らしてる場面を挿入して、
 家族が捕まる話にしたら、カニ美味しでなく、カニに感情移入する。
 
 この違いは、よく知っている方に人は感情移入するという、
 人間心理の原則に基づくものだという。
 
ヒロインが冒頭、炭鉱で、
旦那さんに尽くして、子供も育てて、家族団らんを夢見ることもある、
しかしそれよりも、現実は経営者としての責務が大事。
そんな心情を吐露するところから始まる。
 
納屋頭という中間管理職のピンはね見かねて、
より会社的、近代的に制度改革しようとヒロインは働き掛けるのですが、
長塚圭史演じる納屋頭は当然のごとく、
金持ちに騙されるな、搾取されるだけだと反発します。
 
まあ、プロレタリアな後者の方が一般受けすること多い訳です。本来なら、
古舘伊知郎の番組でも、
共感の導線に失敗したと察知したらちょっとずつ方針変更するでしょう。
官邸の圧力より視聴率の方が圧倒的影響力と思う。
 
個人的には、
未来を夢見るなと長塚圭史に言わせるあたり、
何でも反対するだけでノープランな反権力とダブリますが、それはさておき、
 
経営者の重圧や孤独に共感させるだけの「カニと修造」をドラマは準備してる。
 
三宅隆太監督は、物語36パターンにも言及し、
マイ・フェア・レディとニキータは同じ物語、
勧進帳はじめ敵対する門番が仲良くなるのも定型の一つといい。
宇多丸はあしたのジョーのマンモス西を例として挙げる。
 
「あさが来た」って「あしたのジョー」です。
個人的にはエネルギーと金融の近代化を題材にしてるとこが面白いのですが、
それは物語の構造とは別のこと。
 
鑑別所が炭鉱でマンモス西は山崎銀之丞が演じます。
段平は当然、ディーン・フジオカの五代友厚で「明日のためのその1」を送ります。
白木のお嬢さんにキャスティングされた玉木宏はハマり役。
 
お姑さんが力石でしょうか、
いや、これからの保険業や学校設立で、ライバル登場と予想します。
 
 
人間心理には原理原則があり、脳に心地よい情報処理させるのが、
エンターテイメントというものです。
 
 
ヒトは半沢直樹やワンピースな勧善懲悪好みますけど、
現実は何が正義かよく分かりません。
 
 
 
それは情報量が飛躍的に増えたからですよね。
毎朝、アルジャジーラ日本語で観られるのですから。
 
「カニと修造」では、順番変えたり、
やり方次第でどちらへも共感の導線は引けると教えてくれます。
 
最初に思い出したのは、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」です。
当時封切りで観ました。会社の同期と一緒に。新入社員のころ。
 
一緒に観た彼はピンと来なかったらしい。
ワタクシは素直に感動してましたよ。
 
ああ、ケビン・コスナーは最後の人で、これは最後の映画、
ハリウッドでも、こういう撮り方でこういう映画はもう出来ないだろうって。
 
西部劇の終わりといえば「モンテ・ウォルシュ」という映画思い出すのですが、
あそこで描かれていたのは、もうちょっとワイドにこういう撮り方の終焉でした。

ジョン・ウエインの時代じゃないので、
ケビン・コスナーは騎兵隊から落馬して、インディアンに助けられる。
インディアンじゃねーよ、ネイティブアメリカンだよって時代です。
 
ネイティブなコミュニティに馴染み、二つ名も貰う。
だけどやっぱ白人だし此処にはいつまでも居られない。
 
長老はこれから白人はどれくらいやって来るのかと訊き、
星の数ほどと狼と踊る男は答えます。
それとなく留意する長老を振り切り、仲間と離れるところで終劇。だったはず。
 
終わりの終わりを叙情的に描きます。
 
 
 
世界の警察だったアメリカの終わりの時代に、
誰にどのように感情移入を誘引するかは大変重要なんだと知れます。
 
いや、グーグルニュースを開くと、どうも私用にカスタマイズされてるみたい。
フェイスブック野望あれば、いわんやグーグルおや。
 
で、ライムスター宇多丸の動画観てたの。

なんかね、やたらとこの映画のニュースが表示されるんだよ。
だから最近はロイターとかでニュース知るようにしてるんだけど、
 
ラッパー曰く、
プロでアスリートで、エゴが表に出ないチームの映画。
物語と感情移入。
同業者の彼は、120分号泣しっぱなしだったという。
 
 
検索したら。
仙台行く途中、東京経由するのだが、夜の回なら、観れるんだよ。
 
ああ、グーグルの野望にこの体たらく。

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