キムギドク「Stop」うーん韓国人のFUMUSIMAだなぁ、何れにせよ無知な不安はヒステリーしか生まない <映画評>

フクイチの水素爆発後の出産間近の夫婦の不安を描く、日本では上映困難と言われたの観てきました。
監督の観念とワタクシの知ってる現実の間のリアリティラインの乖離が激しすぎて、
まったく感情移入できませんでした。

これで福島のことを描いたと言われてもねぇ。
それ何処の町でどの駅で降りたの? 
線量計が何処にも見当たらないけど、
隣国から見たFUKUSIMAを描いたとしか言いようがないな。
 
ま、無知な不安は破壊は生むな何も創造しないってのは、教訓かな。
 
 
 
税務処理関係の後、新宿で最終上映回に間に合いました。 

舞台に登場する役者さん達。
 
 
日本で封殺するのは好ましくない。けどねぇ。
隣国の巨匠の上から目線に当事者である日本人が与する必要はないな。
インスタント過ぎるね。悪い意味で。 
 
 
まあとりあえず、FUKUSIMAと福島県の違いを挙げてしまおう。

最初にとにかく地震に対するリアリティがない、
半島の人でなくインドネシア人とかなら、こう雑にはならんよ。

最初の揺れ方が雑なことろから、オレは映画に入りにくかったんだよ。
あの時はKLから安くて狭いエアアジアで前々日に羽田に着いた。
神奈川県で体感した揺れはP波とS波の間隔広く、大きなストロークであった。
震源はここから遠く、かなりデカイ。

その後、
主人公夫婦はのんきにテレビもラジオも着けず、避難勧告を受ける。
 
放射能には不安だが、津波は怖くないらしい、
実際は放射能より沢山の人の命を広範囲に奪ったのだが、、
仙台の知り合いの知り合いくらいは、行方不明者は出た。
 
どうしても、煙草吸いながら食の安全説く人の姿を彷彿としてしまう。
 
 
 
福島原発の近くということは、沿岸のはずだが、 
地震の状況と今後の津波の影響気にしないって、地震国の感覚ではない。
 
 
津波で冷却装置の電源を失ったのに、そこに至る状況の変化はひとつも写されない。
ぽぽぽぽーんくらい映せばいいのに。
 
 
寓話は寓話でいいんだが、
 
主人公は新宿の煌々としたネオンを消せと騒ぐが、
あのときの新宿の自粛ムード体験してきた日本人にそれ説得力あるかなぁ。
アナタの撮った新宿は復興した、余震もない現在の新宿じゃん。
それをそのまま過去の姿として描くのは、やはり欺瞞。真摯に向き合ったとは言えない。
 
 
主人公の夫はときどき、妻は意を決して、
避難地域の元の家に戻る。で東京の食物を拒否して、そうめん涼しげに食ってる。
 
 
そうめん福島産関係ねえだろ、ま、どうやってお湯沸かしたんだか知らんが、
それ以前に、電車で帰ってけど、何駅で降りたの? そこからの交通手段は?
 
こういうこと言うの野暮だけど、
オレはhttp://sanpome.net/?page_id=2233竜田駅のこと思い出さざるを得ないんだよ。
 
このリアリティラインで、
上から目線で「恐ろしい忘却もある」とか言われても笑止千万。
そういうこと言うならもうちょっと責任もって作って欲しかったな、
これじゃ坂本龍一の「たかが電気」と変わらんよ。
イチ福島県民としては。(ま今住民票あるだけだけど)。
 
 
ま、リアリティラインが絵空事過ぎて、これじゃ深刻なテーマを語るのはムリです。
ということが第一点。
 
 
 
もっと気になったのは、日本人は韓国人みたいに沸点低くない。
全編通して、不安に駆られ、ヒステリックに騒いでいる主人公達だが、
 
日本人は韓国人じゃないから、ああはならんよ。良かれ悪しかれ、もっと低温。
それは一皮むけば同じってことじゃないんだよなぁ。

日本人が巨大な厄災に遭遇するということは、(それが人災であれ天災であれ)
停電の中、コンビニに並ぶということで、
 
その不安の処し方はそのヒステリックさには届かないんだよなぁ。
そこは「アナタとは違うんです。」としか言いようがない。
 
 
巨匠インタビューではセビル号のことも引き合いに出してたけど、
謝罪好きで原因究明嫌いで、煽るだけ一辺倒なメディアとか見てると、
偏見と言われてしまうけど、それって日本人の気質かなぁ。
 
良かれ悪しかれ、水に流すの好きな民族なんだよ。本来。
 
 
一皮向いても、こうヒステリックにならんよ日本人。
レジに並んでおにぎり買っちゃうんだよ。
オレ個人的にはそういうとこ、ちょっと不気味に思うけど、
そこは「アナタとは違うんです。」としか言いようがない。
 
この風土で生きてきた島国の人の気質無視して、
原発事故だけ取り出すのはちょっとムリじゃね。
 
 
 
偏見次いでにいうと、

無知蒙昧から不安煽られ、テロに走ろうとする主人公の姿。 
線量計が一度も出てこないことは象徴的だが、
科学的根拠とか、情報リテラシーとかは、圧倒的に低い人たちの物語。
 
それって、オウムのハルマゲドンと一緒だよね。
この映画の教訓はむしろそこにある。
 
 
リテラシーの低い人達の不安を煽ることは、
社会に復讐心抱く賢い人にとっては、最も適切な手段だろう。
 
カルト化して自滅してゆくものの姿を現在進行系でオレは見ている。
貧すれば鈍するってこういうスパイラルなんだよなぁって、昔を思い出す。
 
 
状況は状況で、判断出来て、ムダな感情は使わない。
それが出来ないと、どこまでも螺旋の底に沈んでゆくのが現代だろう。
 
 
て、思ってこんな本を読んだ。

今の職場には、面白いことに良面教師と反面教師両方居て、考えさせられる。
 
 
 
あ、その前に、もう一点だけ、
FUKUSIMAの放射脳浴びて、子供は聴覚障害で生まれる。
で、イジメられる姿で映画は終わるんだが、
 
いや、そのやり方、メディアと同じで、キミはイジメる側だからね。監督。
甲状腺検査の話をしっかり取材するとか、やるならもっと向き合うべきじゃないの。
 
全てが軽くてインスタントなんだよなぁ。
今回はスピード感よりも、軽さに感じてしまうのは、
まあ仕方ないね、韓国の話ならそんなこと気にならないんだけど、韓国に住民票ないし。
 
 
そもそも、主人公の名前が、アンドウミキ(安藤美姫? 子供産んだから?)
って時点でどうかと思うんだよ。
 
笑わそうとしてんだかなんだか、
効くからワカメ買ってきてとか言うんだよ。
 
そこから延々と無知蒙昧由来のヒステリックな言動延々と繰り返す。
感情移入出来ないよ、引いて遠くに見てしまう。
呆れるという感情が一番近い。
 
リスクはリスク、でその対処は対処、
不安と、行動の選択は別じゃん。
 
場所選ぶ仕事してるようにも見えないから、
日本死ねなら、テロリストごっこしてないで、沖縄でもどこでも逃げりゃいいじゃん。
その上で、母子ともに検診受けなよ。
 
 
そのイジメも同根で、無知蒙昧な不安からだろ。
 
 
 
で、小池龍之介。いいこと言う人。だけど。
そのままを受容して、反応しないということを説く。
メタ認知を高める、反応を観察する。
 
現代人は比べるという「慢」に毒されている。
その為、ムダに感情を使う。
浮けば沈むから、ポジティブならイイってもんでもない。
 
コップに半分の水は半分在るってだけでいい。
その量の過不足は用途が決める。
足りなきゃ如何程不足か対処は必要だが、数量が決めることで、感情の出る幕はない。
 
 
良いこと言うんだけど、内容とは裏腹に、
何故かこの人からは余裕とかリラックスは感じない。
そういうことは、みうらじゅんが説けばいいのに、比較三原則とか。
 
一度エラーすると、イップス患う選手いるけど、
「チームメイトの白い目を気にするから」って説明はちょっと納得し難い。
白い目で見られなくても、悩む人は悩むし、
他人の目を気にするからじゃないよ。

心屋某さんとかもそうだけど、ひとつ習得したことで全て説明しようとし過ぎで、
ハンマー持つと全てが釘に見える状態。
 
なんでそう余裕ねえんだろ。
 
 
絶えず行動を選択して生きているんだから、何もしないという選択も含めて、
評価と判断は必要なんだよ。意思決定のためには。決定はゼロには出来ない。
 
それとムダに一喜一憂する事自体と分けりゃいいのに、それをしない。
比べることは、執着の発露という式に当てはめようとする。
 
その説明だと、リスクマネージできる人間に一生なれない。
 
感情をムダに使わないことと、適切な処置の間に整理が無いから、
余裕生まれないんじゃないの。

心の問題だけでは解決できないし、 
心の問題と現実の対処への区別は彼は説けていない。

それじゃ、安心と安全は違うって言って、何も決められない人になるよ。
行き着く先は、
築地のベンゼンは綺麗で、豊洲のベンゼンは有害って言い出しかねない。
 
 
現代人はストレス塗れだけど、
ムダな感情使わないこと、日本人はエクセレントな人多いと思うんだよねぇ。
東京で働いてみての実感。
 
ただ、そこにムリある人はやっぱ苦しいと思う。
そのときは自分の感情早く認知して、変えるなりなんなりしないとね。
 
 
 
もうちょっといい例ないかと、ブックオフと紀伊国屋の近くのガストで開演を待ちながら読んだ。
ヒットである。

 
この人、メタ認知が高い。盆が明るい。ボンアカ。
「イライラするのは自分の方が優秀だから」だけど、その優秀さ最高級じゃないよね。
 
この人、とにかく勝たない。負かさない。
結果として他人の時間のレバレッジを効かせてもっと大きな成果を得る。
脱力系の有能と見せない技術を最上としている。戦わずして勝ってしまう。
 
 
実際マグロ船という閉鎖空間で、敵対するのは逃げ場なさ過ぎでキツイ。
最悪、荒海に投げ出される偶然の事故とか起こるかもしれない。 
彼はそこで、チームのパフォーマンス最大にする船長の姿から学んだらしい。
 
仕事を私物化せずに、苦手は諦めて、得意なことだけやる。
兵隊脳の真逆なんだよなぁ。明るいなぁ(判断が)。
 
 
主人公の判断の暗い映画を見たので、よい中和剤でした。
 
 
敢えて放射脳って書くけどさ、
メタ認知の低さの方が、セシウムより脳に悪いもの。
 
ホントに居るんだよ、密閉空間でもうもうと煙吐きながら、食の安全語る人。
オーガニックに凝る前に、やることあるような気がすんだけどねぇ。 
 
 
 
質問コーナー、お問い合わせは、sanpome.net@gmail.com まで。

  
 

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