サラリーマン国訪問の記 本人が幸せなら否定はしない。感謝しつつ、関わりあうのはやめよう。

一ヶ月のワーキングビザで、
平成よりも昭和っぽいブラックな、ある基幹産業のIT関連のお手伝いして来ました。
前回も書いたとおり、成り立ちが理解出来たこと第一の収穫。
海の先には滝があって、象が大地を支えていると信じてる大人たちに、
ぐるり囲まれて育ったボクの時代背景がよくわかった。
で、さらなる収穫は、地球は丸くて回ってるって、否定するばかりが能じゃないってこと。
彼らは間違っている、そして彼らに染まる訳にはゆかない。
けど、彼らにとっては彼らは正しい。他に世界は無いのだから、
それを理解していれば、スマートに対応して、距離取ること出来たかもしれない。
何十年も掛かってしまった。
   
 
   
洋服の青山で結局15万円くらい使ってしまった。
在る紹介者によって契約成立。
先月、ニッポンサラリーマン国への一ヶ月ビザを発給してもらった。
 
異な文化、理解できない風習も多々あろう。
しかし、紛れて過ごして、この場所の生活知らなきゃ。
イスラマバードでは髭を伸ばして、民族衣装着てた。
ソレ思い出して、毎日通勤して大丈夫な準備をした。革靴も二足買った。
 
でまあ、サラリーマン国では、
アラーの神を信じる人々より、狂信的に労働時間による帰属への忠誠を誓っていた。
ヤベェところに来ちゃったと、後悔はしたが、

今だにこういう人たちが、日本の経済を底辺では支えているんだと思うと、
日本経済に基盤を置くものとしては、貴重な体験とも思えた。
   
 
 
エンジニアリングが通用しない国
そこでは、生産性より、労働時間の多さが尊ばれた。
スキルが上がれば、精度が上がり、精度が上がれば生産性は向上し、
自ずから作業時間は減ってゆくものだが、

ITの仕事で、
マネージメント、設計、製造、少なくとも3つの分野で、
スキル向上による生産性の改善は可能だが、

それをやるには、成果物に対する自己の責任がどうして必要になる。
それだけは、どうしても避けたいみたい。
 
全てが、後出しじゃんけんで、手戻りで作業時間を消費することを好み、
労働時間長いことが忠誠の証だ。

資料は綺麗だが、中身はお座なりなだけの仕様が製造後に発覚し、
製造では、
 バス停に長蛇の列が出来ててL人並んでます。
 バスは定員100人で計n回やって来て、
残りが100人未満の場合は最後で、L- 100*(n-1) 人乗せます。

というような説明するのも一苦労。
それなりの学歴で就職したのだろうけど、プログラミングスキルというより、基礎学力に疑問が、
で、作ったものの仕様の資料自体が間違っている。

そんな状況を精査するより、労働時間で解決することを推奨するマネージメント。
  
まあ、エンジニアリングとして、
基礎的なスキルには到達していない職場。それで毎日遅くまで労働している。
 
経験した職場の中では、ダントツに最低の質であった。
一ヶ月に一冊、本読む時間もないだろうな。彼らは。
  
スキルもモラルも向上することはないが、
ゲームのルールの根本が違う、
安定した組織への帰属という忠誠心によるモラルが維持されている。

逆に投資で成功しても、家族不幸にすることにセッセとお金使う人に比べたら、
社会が安定してれば、壊れないかとも思う。

お金で見識が買える訳じゃない。
 
オレだって、強制力が働いて通勤してりゃカロリーも消費するけど、
それなけりゃ、朝起きても、二度寝しちゃうもんな。
自律心あるかと問われたら、甚だ怪しい。
 
 
 
世の中、ここまで到達したんだなぁ。とも思ったし、
こういうやり方で、長らくこの国はやってきたんだなぁ。とも分かった。
 
  
どうしても、
奴隷、社畜、ラットレースなどという、汚い言葉が思い浮かぶが、
それは止めようよ、
彼らは彼らの世界で生きている。
イスラム教徒に、今は衛生状態が違うからと豚肉食べさせようとは思わない。
 
 
あまり長く居て、染まってはまずいが、
やはり、実際に体験してみなければ、分からないこともある。
得難い体験であった。
 
 
 
藤野英人の言う不真面目な日本企業とは、

改めて読んで、理解度は変わった。
 日本人は昔から長時間働いているが、仕事も職場も同僚も好きではない。
 会社がどうあるべきか、成長とは何かを真面目に考えていない。
 日本人は真面目の意味を履き違えている。

あるファンドの会社で、若手が有望株を見つけた。
しかし上司は「そんなことより、東レを調べよ。東レなら失敗しても怒られないから」

これがサラリーマンの真面目さ。

で、成長に投資するのが、最も確実な方法と、ひふみ投信は説きます。
 
 
小型株なら、応援できる企業見つめられるかもしれないね。
成長ということについて、少し理解出来たような気がします。

で、過去も振り返って、
もっと早く縁切るべき人と、淀んだ環境に居ちゃったなぁ。
企業はもとより、多くのこと思い出されます。
 
 
 
でも、あるがままに受容しよう。

スピリチャルなので、アレですけど、
考えても答え出ないことへの、魔法ではあります。
で「受容」。
 
その人たちはその世界で生きてるんだから、それはそのまま受け入れよう。
染まる訳にはいかないが。

AIが進化したら、エンジニアリングの多くは自動で解決するかも。
手順考えずにシラミツブシに処理することで、スキル不要なら、
それは布石かもしれない、見えざる手的な。

労働量が全てを決定する仕事って、
最も属人性が低く、機械がとって変わるための布石。
人口減るのだし。

受容したら、そんな風に見えた。

その上で、
住む、活動する、お金を得る、お金を置く、
それぞれの場所どうすべきか、「真面目に」向き合わんと。
 
 
まあ、東京で幸せになる方法みつけよ。
 
 
質問コーナー、お問い合わせは、sanpome.net@gmail.com まで。

  
 

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