「オレの獲物はビンラディン」感想 観ると元気になる。リアルドンキホーテの映画化

実在の人物の映画化なので、ストーリーはそれ以上ではない。
しかし、映画化の版権で腎臓買って直して、もう一度ビンラディン捕獲に往く計画だそうで、
リアルなお話は、フィクションよりも凄い、
やりたいように力いっぱいやりきることの清々しさ教えてくれる。
ニコラス・ケイジも演ってて楽しかったのではなかろうか。

 
政治意図的に、プア・ホワイトの反知性な愛国主義というアングルで捉えたい界隈もいるかもですが、
そんな話じゃないです。
ま、ちょっとYes高須克弥医院長に似たトコもありますが、
現代のドンキホーテのお話です。
字幕でよく「ロバ王」って出てきますが、そこはドンキホーテじゃないのかな。
 
再現ドラマなので、お話としては一本調子です。そこは工夫もないというか、
敢えて、何もせず、このイカれた人物のパーソナリティをそのまま見せることに注力してます。
 
それを実現させたのは、ニコラス・ケイジの演技、
ぱっと見、モト冬樹とは似ても似つかない体型と風貌、終始ハイテンションな言動。
今までとは違う役どころで、楽しそうです。
 
 
 
まあ、結局。リア充が一番ってことですよね。 
家族っぽい恋人に恵まれて、友人も居て。
これが、孤独だと、ダークサイドに落ちていって、
ボーリング・フォー・コロンバインな方向に逝きそうで、、
 
映画では、愛情空間が丁寧に描かれます。
イカれた人だが、周りから愛されているヘンなおじさん。

で、パキスタンの山奥にビンラディン捕獲に往くって、
迷惑ではあるが、誰かを傷つけるような実害が無い、
風船おじさんのようなユーモラス感が救い。

本人が死ぬだけでも、実際は大変だけど、
そこまでは人の迷惑考えない、そのバランスが清涼感。

「他人に迷惑掛けない」はこの程度で、(人質にされず、遭難がギリ)
目をキラキラ輝かせて、やりたいことやって、
その上、リア充。

これって、たぶん幸せのモデルケースだろうなぁ。
 
 
で、映画化の版権で、それなりに莫大な金額手に入ったはずだけど、
腎臓買って持病直して、もいちどビンラディン捕獲に向かう予定らしいです。
ちょっと、「メメント」っぽいラストで、怖い系の狂気感じますが、
シリアとか目指さないで良かったね。

人質になっちゃ、シャレにならないので、
タリバンとかに捕まる前に、保護されるといいですね。次も。
  
現代のロバ王の楽しい人生に感化されて、ちょっと人生の楽しさ分けて貰えます。
それ以上は、期待せずに観れば、とても楽しい映画です。 
  
  
 
カナダロケなのか、パキスタンの風景がなあ、、
シナリオも演出も一本調子なことは、メリット・デメリットあって、プラマイゼロだと思います。
ただ、パキスタンがパキスタンっぽい気がしないのが、不満です。
まあ、撮影許可当然降りないでしょうけど、
インドのインダス川よりの方でなんとかなんないかな。

どこか分からない中東の街っぽくって、
イスラムの国なんだが、インダス文明感出して欲しい。
 
イスラマバードのどことなく人工的な感じと、
ラワルピンディの下町の生活感と、
で、ペシャワルまで往くと、山の人の先にはペルシャって感じとか。

 
イスラマバードの感じは似せてるんですけどねえ、
オートリキシャ居ないからか、道端にチャイ屋が居ないせいか、
なんだか、街並みが作りもの過ぎて、
パキスタン感が無いんだよ。
 
やっぱ、行ってみないとな。実感は違うよね。
 
ああ、イランも行ってみたい。変わってしまう前に。
最近、サラリーマン国行って来たのですが、
もうこれが最後だったかもしれないですね。昭和モデル。
自由化やAI化が及ぶと、もう見ることが出来ない。

ヤンゴンやバガンも、あの経済オンチな不思議さはもう失われたかもしれない。
変わるときは、一瞬ですものね。
幸運でした。間に合って。
 
ま、 
タリバンは元気だし、インドとの緊張も解けないだろうから、
パキスタンは暫くは変わらないだろうけど、、
 
パキスタンは暑かったけど、イランは寒そうだからなー。
もう少し待とう。

過酷な旅から戻っての休憩地が、
バンコクじゃなくて東京ってのが、若干不満だが、贅沢言ってはキリがない。

東京で幸せになる方法、見つけなくちゃ。

 
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