映画「猫は抱くもの」 エリカ様は美しさを愛でるもの。 日本らしからぬオシャレ映画。 こういう映画を普通に作れる環境を喜ぶ。(ネタバレは意味ない)

評判の映画が満室で観れなかったので、その代わりに。
拾い物かな。
低評価の評の内容が、「分かりやすいお話でない」ことに拠るように見えたので、
期待を裏切ってくれるかも、いい意味で(滝沢カレン風)。と期待して観た。
 
 
 
沢尻エリカって、オシャレな人なんですね。
いやぁ、あのヘルタースケルター以来6年ぶりの映画がコレっていうのは、
センスの人なんだと思います。
 
 
キャスティングよいです。
猫っぽい人を猫役にして、とても猫っぽく美しく、かわいい。

 
 
舞台風をやって、場面転換を繰り返す映画なので、
あえて、役者さんを使いまわしていますが、
それがまた丁度いい人、良く選んでる。
 
ああ、そういえば、
岩松了、峯田和伸、コムアイと、一人何役の多いですね。
藤村Dという人も。
リリー・フランキーとかは是枝組だから出れないのかな。
 
そういえば、
峯田和伸はみうらじゅんの映画で映画デビューなんだよな。
 
 
ふと、
多職について考えてしまうけど、
 
 
 
どのステージで、どの役割で活きるかが、テーマといえなくもない。
原作あるらしいですが、ストーリーはあまり無い。
そういう風に作ってるし。
 
で、
どこを自分の居場所にするのか、
それモチーフといえばモチーフ。
猫はテリトリーあるじゃん。いつも同じお気に入りの場所で寝てるし。
 
 
売れないアイドル引退して、それからどうしようかな。
とオトコ見る目のない沢尻エリカという役どころ。
どうしても劇中、高城剛の方がその後ぶっ飛んでるけどと思い出さずには居られない。
どちらも、それぞれの場所で活躍できててよかったなぁ。
 
 
物語の方は、ホントに好きなのは歌で、
歌を生業にするには、アイドルだけじゃないし、多職でもいいし。
本田健的なハッピーエンドとも言える展開なのだけど、
 
まあ、そんなことはどうでもいいかな。
沢尻エリカ美しいもの。
 
役を演じるから、あえてのコスプレ風で、
パートのレジ打ち役でも美しい。
ヌードでも美しい。
 
絵は、最後のより、二番目のタッチの方が好みだけど。
とにかく美しい。
 
それを愛でるだけで、充分かなとも思います。
 
 
元アイドルで、今も歌好きなので、
歌うシーン多いのですが、
ああ、沢尻エリカって、昔も歌ってたよね。やっぱ上手いんだなと、
思ってたら、
 
違う人が歌って、もっと上手い!、誰だっけこの役者さん。
って思ったら、水曜日のカンパネラじゃ、本職だもの当たり前か。
 
いや、本職にするには、
突き抜けたスキルでないと、やっぱ両方ってことにはなんない。
 
みうらじゅんも、文章だけじゃなくイラストも描け!って、
いつも糸井重里に説教されてたらしいし、
 
 
そう思うと、福山雅治とか星野源って、やっぱ凄いんだな。
 
と、どうでもいい感想に着地してしまいがちなのだけど、
テーマは、
 
 
 
映画という表現の楽しみ。
監督は、シェイプ・オブ・ウォーターとか、オール・ザット・ジャズとか、挙げてましたけど、
ベタに、キャッツとか終電車とかでいいんじゃないの。観てないけど。
 
途中アニメが入るとことか、あれタランティーノだよね。たぶん。
いや実写でやったら、ムツゴロウさんの時代ならともかく、今じゃ犯罪になりかねないけどさ。
 
 
あえて、舞台風なんだけど、
舞台で舞台やると、舞台空間なんだけど、
映画でやるからこその、転換とか空間の切り取り方とかあって、
まあ、遊んでます。
 
それを楽しめるかどうかが、この映画の評価の分かれ目になると思われ。
私は楽しめました。
 
もちろんハマれなかった人も多数いるとは想像するけど、
美術さん、行き届いているので、リッチな表現だと。
 
 
こういう映画がメジャー系な予算とれて公開できること自体、
なんか嬉しいっす。
 
 
映画が、いろんな需要の供給手となり得ている。
それが日本で起こっていることが嬉しい。
 
多様性を訴えながら画一的なテレビばかりじゃ、退屈だもの。
 
で、わざわざ出かけるってのが、いいです。
まあ、普段は部屋でネットにさえ繋がれば、大抵はこと足りる。
(職場というものも経験しようかともふと思うが実現してない)
 
非日常の空間って、映画がもっとも手っ取り早い。
大きなスクリーンであの音量の環境が、脳への影響強いらしい。
ビッグカメラで買った24インチディスプレイとは残り方が違うらしい。
 
 
舞台は三次元で三次元だから、その中に入っていくかんじ。
映画は二次元で三次元だから、空間に対して、距離感、編集感があるんだよね。
 
映画作りが楽しそうでいいなあ。
 
 
犬童一心監督は、
猫と沢尻エリカのシーンもうちょっと足した方が、ウケいいのでは?
とお伺いを、

プロデューサーと脚本家に立てたそうだが、
そういう映画じゃないから的な無反応だったそうだ。
 
 
やっぱ、楽しいステージに参加しないと。
 
 
劇中、
スーパーのレジ打ちがいわゆるマックジョブとして扱われるけど、
ホントにつまんない仕事なら機械がいずれやるだろうし、
 
たぶん、いずれは、
発注から陳列から接客まで、一人何役でやる仕事しか人間には残らないとは思うけど。
もう少しだけ、時間かかるかな。
 
 
こういう映画も作られるって、いい時代になったと思うよ日本。
画一的でつまんないのは、いずれ淘汰される。
(個人的にはレジ打ちも難しいスキルと思うが)
 
楽しいステージ選ばんと。
 
 
って、映画終わって、
自己啓発的なセミナー行ってみて改めて思った。

 
 
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