「KAPPEI」普通に面白いのに。 賢さを諦める。「諦める技術」桜井章一

バカ映画とクソ映画は違う。
「大怪獣のあとしまつ」のプロデューサの発言が炎上するような、
ああいう志の低いサラリーマン仕事とは違ったよ。見てないけど。
 
「KAPPEI」完成度そこそこ高くて、破綻は無い。
たぶん原作に忠実な映像化を心がけ、
テレビを視野に入れた、おバカだけど、良質さを心がけている。
観終わって、とても上品な味わい。
 
大ヒットとは言わないが、そこそこ客入ってもいいと思うんだけどな。
ガラガラだったけど、笑い声は起こったよ。 平日昼の回だった。
  
まあ、最強の戦士の各キャラに、
もっと常人離れしたギャグの手数は増やせたか。
とはいえ、
日常系ラブコメをオジサン達がバカバカしくも真面目に撮ってる姿は胸アツでした。
とくに、
ダンスシーンは圧巻でした。
最強の戦士が大貫勇輔で、
片思いの相手が3時のヒロインかなで、その恋敵がメンディー。
完璧なキャストで、もっとタップリ踊っても良かったな。
 
肉体を全面に押し出すビジュアルの割に、身体表現が少なめなのが、
食い足りなさの原因ではあります。
ミュージカルでも良かったくらい。
 
 
一方で上品なのは、皆定評ある役者さんばかりなので、
童貞日常系のラブコメはちゃんとしてるし、丁寧に撮ってる。
ヒロインの萌歌ちゃんが丁度いい可愛さ。
その片思いの相手が岡崎体育というアイディアには脱帽しました。
 
もちろん主役は、この人しかいない。
劇中シュワルツェネッガーに例えられていましたが、
伊藤英明は余人を以て代えがたい。
 オファーと撮影の間にもっと時間あればムキムキに出来たのにと、
語ってましたが、あの説得力出せる役者さん他にいないでしょう。
 
 
コメディがハマるかどうかは人それぞれなので、難しいところですが、
「大怪獣のあとしまつ」のような、サラリーマンの悪いところ全開とは違い、
作品作りの誠実さが伝わってきます。
もっと評価されて、いいのにな。
 
 
最近、
責任が絡むと途端に、はぐらかす責任者しかいない組織に出くわしました。
やっぱり、モラルが腐った組織は、波動同調の法則で、
そこに集まる人材も腐り果ててしまうね。知らず知らずのうちに。
本来の目的意識を失ってしまう。
 
「組織が腐敗していたら、撤退せよ」とはドラッカー先生の教えで、
ああ、これが宿題なんだな。
昔は、どんな環境でも、成果を出すのが正義だと信じていた。
間違った信念を解消することが出来ただろうか、
 
もう、悪いものから、適切に逃れる術は身につけたのなら、
そろそろ良い実例を体験したいものです。
 
 
トークサバイバー」も観ました。
テレビ局辞めて、新しい枠組みで、作品作りに情熱もって取り組む人もいます。
 
「KAPPEI」のように、テレビ局員が真面目に作品作ることもあります。
 
「大怪獣のあとしまつ」のプロデューサーのような人もいます。
 
お笑いと志って、関係ないようで一番大事なことみたい。
ま、組織が腐敗してたら、撤退のサインです。
 
上手く宿題解けたので、久しぶりに読んでみました。

諦めることが難しかったりするのは、得ようと思っていた何かが手に入らないこと、あるいはすでに手にしているものを手放すことがマイナスの行為だと思い込んでいるからだ。

「足りていない」と思う状態は、すでに何かは「足りた」状態、すなわち豊かな状態なのである。「満たす」ということを前向きに諦めたとき、それは初めて見えてくる次元なのだと思う。

満たそうとして、失っていた。私は。
無駄な執着のせいで、あっさり手放せなかった。昔は。
  
今回の下落では、もう1段下げがあるのかと、大胆には買えませんでした。
それはそれでもいいのですが、
この経営じゃ買えないという組織に命そのものである時間を投じるのは、
自殺の次に命を粗末にする行為だなと、ようやく自覚しました。
お金を投じるときは、そのくらい慎重なのに。
 
 
雑に働き過ぎ。
本業じゃないから、むしろ甘くなってしまっていた。
どんな組織に与するか考えるに、
「トークサバイバー」「KAPPEI」「大怪獣のあとしまつ」分かりやすい分類です。
いつもいつも、「トークサバイバー」のようなエキサイティングとは限らなくとも、
モラル失った組織には関わらない。
間違って関わったら即撤退。
 
本業じゃないアマチュアの特権を活かして、そうありたいと思う。
 
かつて、どんな環境でも成果を出さねばならないと、思い込んだのは、
間違ったプロ意識をもっていたから。
だったら、プロは諦めて、アマチュアでいよう。
 
昔聞いた曲、また聴いてます。
仕事辞めようと、当時ちょうど思っていました。 
 
 
仙台といえば、「トークサバイバー」の英孝ちゃんキレキレでしたね。
人生で経験してきた奇跡の数が違う。
 
有吉弘行は”Dを継ぐもの”みたいな体張った笑いが本当はやりたい。
とラジオで語っていたの思い出しました。 
  
やっぱ、賢くありたいものだし。
 
 
希少種の価値をもっと愛でる。
賢くなくていい、同じ列に並ばなくていい。
彼らのようなプロサラリーマンでもない、アマチュアなんだし。
いい薬でした。 

カテゴリー: 働くこと, 書評、映画評など パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


*