「くりぃむナンタラ」復活してた、名作「みりちゃむ vs TKO木下」 観客の想像力というレバレッジ 参考「カイジ チンチロ編」「人の心を動かす ストーリーの作りかた入門」

観客に感情移入させるには、観客自身の想像力を利用しないと。
手放してレバレッジを掛けるというのは、何事にも通じる極意かな。
想像力のレバレッジで、感情移入という大きなリターンを得る。
 
ホリエモンは「M-1」を批判して、
 落語や講談(水戸黄門)のように話芸に昇華できてない。
というような意図の発言をしていた。
 
確かに、登場人物に感情移入させてくれなかったな。
 
前回の続き、
粗品が「the second」批判してて、我が意を得たりという感触でした。
発想の飛躍での笑いは無く、テクニックは高いが小手先に感じる。
 
まあ、共感できないから、心動かないのは仕方ないけれど、
名人の落語を聴き直した後だけに、随分と即物的な笑いで、味気ない。
アメリカ映画にも似て。
  
ああそういえば、観客の想像力を利用することを頑なに拒否してる。
「エウエブ」とか、キツかったな。即物的な笑いで。
一方で、笑い飯の「鳥人」はどのくらい見る側にIQを要求してたのだろうか、
 
邦画でいえば、  
説明され尽くされなければ気がすまないクセに、
「“それ”がいる森」を批判するのは、ダブルスタンダードではないかと、 
不思議に思ったものですが、
主人公たちに感情移入させないという制作側の強い意思に驚嘆したものです。
 
わかりやすく説明されても、それが不自然で違和感感じてしまうと、
感情移入は起こりようがない。
 
スタジオのTVバラエティーでメタ構造がないと退屈なのは、
感情移入できる余白のない説明過多なものばかりだからか。
久しぶリに観た「くりぃむXX」シリーズでそう思い至る。
ああ一時期ダメだったけど、復活したんだ。

「クイズ!お前がニセモノじゃ!」は秀逸でした。
グループの数も多いし、メンバーも多い、ファンじゃなければ覚えられない。
ましてや大御所くりぃむ上田なら、いろんなアイドル達と共演してるだろうし、
昔は博学強記で鳴らした彼でも、どんだけまだイケるのだろう。
 
顔と名前が一致しないという、我が身に照らしての共感と、
MC上田の背景、
 山ほど挨拶されてるんだろうけど、流石に間違うのは失礼だし、への想像。
安牌なテレビマン(by永野)とは一線を画す企画。素晴らしい。
もう大御所なのに、困ったしわくちゃな顔に敬服。
 
同じように、ほどよく共感と想像を使った動画を見つけた。
定番だけど、名作である。

自分の親子関係を投影しながら、TKOの現状と家族に思いが巡る。
”お前の謝罪は許されるための道具” そう思う経験は誰もあるかな。
爽快なフレーズを引き出すTKO木下も凄い。
 
観客の想像力と共感、からの感情移入。
これをプラスに使えば、応援される構造。
 
 
と思い至って、
野球でいうと初回2失点くらいの痛手を負った、友人との会話で役に立った。
騙されてしまったらしいのだが、周りからは同情されているらしい。
なら良い面もあるかな、負けっぷりがいいのは大いにプラス。応援されやすい。
 
カイジのチンチロ編を話した。

大槻班長に虐げられる姿を敢えて見せつけて、
最終決戦では、オーディエンスを味方につける。
この伏線回収には舌を巻いた。
 
 
そして、こんな動画も観た。昔の発言を掘り返すのはどうかと思うけど、、

野球じゃなくても、ファンで応援することへの一般論なので、
野球だからボクシングだからはナンセンスだけど、
こういう浅さが、北野武になれなかった遠因かもしれない。

株式の長期投資は応援のようなもので、
応援にリターンがないというのは労働者の発想。
それに、客商売してて、自分の打ち込み方と比較してるのは拙い。
当時のまっちゃんは若かった。
 
今は
キンコン西野が、応援のメカニズムと、そこから発生する経済を解説する時代。


ドラマカーブを説明してるっぽい。
どうやらストーリーと感動の仕組みも次回解説しそう。
 
この本も参考になりました。 

感動は抑圧からの解放。
感情移入は観客の切実な問題とのリンクから起こる。
 
「the second」の決勝観て、随分と手前だなと、距離感じた理由が解った。

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