菅元首相、読売に噛み付く マネジメントの問題なのだが、、

菅元首相がブログで、読売新聞の吉田調書報道に際し、反論している。
うーん。あんま反論になってないんだよなぁ。
現場介入はマイナスだったという、読売の論調覆すまでには至らない。
まあ、コメント欄にあるように、感情的じゃない、経緯を振り返った指摘が妥当かな。
原発の問題というより、危機におけるマネジメントのやり方の問題だな。

ども、そろそろ移動します。

それはさておき、吉田調書の報道で、読売がついに反朝日に舵を切った。らしい。
シェア本気で奪いに行くキャンペーンやるなら、マスな新聞の時代は終わるのかと、
結構注目してます。

そんな折、菅元首相が読売の報道にブログで反論してます。

ポイントは当時の対策本部長である菅氏の行動が、
 1.邪魔な現場介入だったのかどうか
 2.海水注入作業の妨げになったかどうか
の二点。
その判断によって、

 やるべき役割果たさず、現場に首突っ込んでかき回しただけのダメ管理職。
なのか、
 機能停止してた組織の中、リーダーシップを発揮した。
のか、当時の菅氏の評価となる。
 
 
政府や行政も東電の本店も有効に機能してたか疑問もあるから、
どっちの可能性もあるには、あるんだよなぁ。
 
でもねぇ。あの反論じゃ、前者の可能性が高いという判断に傾いてしまう。
 
オレは「ザックはワールドカップ初めてだから」ってフレーズ思い出してしまった。
まあ、100%正解の行動は、ないものねだりだけど、
反論するなら、もう少し、そうせざるを得なかった状況説明が欲しいところである。
  
背景としては、
民主党政権がもう普段から機能してなくて、
誰も信用出来ないような状態に元から陥っていた、
とか、  
  
単身乗り込んで戦果を揚げる成功体験はあるが、
大きな縦割り組織のトップに必要な経験には乏しいこと、
  
なんかを想像してしまうんだよね。
オレもそんな四面楚歌感満載の状況に陥ったことあった、(ダメなマネージャだったし。)
それでもなお、腹括って任せるべきは任せた方が賢明だったのでは、
と考えてしまう。
 

原子力に詳しいと自負してたこともマイナスではなかったかなぁ。
 
任せる勇気を持つのは、難しいといつも思う。
 
 
 
ま、内容少し追っかけてみましょう。
引用多いけど、ご容赦。
 
 
現地を訪れたことやベントの遅れの理由を聞いたこと批判
http://blogos.com/article/93628/

私が12日早朝現地に行って吉田所長と会ったのはまさに現場の状況を知るため、
つまり、社説で言う「現地の状況を踏まえる」ために行ったのである。
それを「過剰介入」と決めつけるのは住民避難の判断まですべて東電に任せればよかったという意味か。

 
 
この発言では、政府の最終報告書の言及の方に妥当と思うもの。
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/icanps/SaishyuHon06.pdf

(b)福島第一原発視察
今回のような大規模災害・事故が発生した場合において、
最高指揮官としての立場にある内閣総理大臣が、
長時間にわたって官邸を離れ、危険が伴う現地視察を行い、
緊急対応に追われていた現地を訪れたことについては、
他の代わりとなる人物を派遣して状況を確認させるなど、
より問題の少ない方法によるべきではなかったのかという点で、
なお疑問が残る。

 
気になるのは、
自ら現地入りしなければならなかった理由になってないこと。
住民避難の判断が大事であれば、その指示を出せる状態を維持すべきなこと。
むしろ、最終報告書の主張を裏付けてしまうのではないか。

ま、一番のポイントは
住民避難の判断は適切で、その指示は迅速だったかどうかだけど、
まあ、なお疑問は残る。
 
 
武黒フェローは自分の判断で注水を止めろと言った 
http://blogos.com/article/93599/

読売新聞は2011年5月21日朝刊一面の「首相の意向」により
「海水注入が中断」という報道が二重の意味で間違っていたことを認め、
私に謝罪すべきである。

これはある意味正しい部分もある。誤報は誤報と思う。けど、
吉田調書からの新事実ではなくて、
やっぱり、政府の最終報告書と状況変わってない。と思う。

http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/icanps/SaishyuHon06.pdf

(c)具体的事故対処についての官邸の関与
炉内に海水を注入すると再臨界の可能性があるのではないかとの疑問を発し、
その場に同席した班目春樹原子力安全委員会委員長(以下「班目委員長」という。)
がその可能性を否定しなかったことから、更に海水注入の是非を検討させることとした

ー中略ー
菅総理がそのような疑問を呈しただけで安易に海水注入を中止させようとした東京電力幹部の姿勢にも問題があった。

ー中略ー
事業者として適切な対応をとっているのであれば事業者に任せ、
対応が不適切・不十分と認められる場合に限って必要な措置を講じることを命ずるべきである。
当初から政府や官邸が陣頭指揮をとるような形で現場の対応に介入することは適切ではないと言えよう。

まあ、菅氏の確認が発端で、東電本店は止めようとしたけど、
現場サイドはあまりに指示がダメなので無視したってこと。としか読み取れない。
結果オーライではあるけど、

自分の指示で止めさせたのより、ある意味、たち悪いよ。これ。
指示しなかったって、開き直るとこじゃないよ。 
 
読売は当時誤報はあったのだろう。
ただ、東電本店の独断の指示とは、ニュアンス違うからねぇ。
 
 
まあ、誤報の謝罪要求するのは可能だろうけど、
もっと、ダメな状態だったことも、セットだなぁ。

まあ、吉田調書は現場サイドの意見だから、
より当時の官邸に批判的になるものだろうけど、

全体の感想としては、菅氏の反論では、
読売新聞に優勢の旗を上げるかなぁ。

菅氏曰く、

読売新聞は吉田調書に関する報道に関連して、私を名指しで批判する社説を8月31日に載せた。
社説では「現場の状況を踏まえぬ菅氏らの過剰介入が、作業を遅らせ、士気を損なった。」とある。

「現場の状況を踏まえぬ」というより、
委ねるべきところと、自分で決断し、指示すべきところ、
その分担を適切にするマネジメントは出来なかった。
と見るべきではないかな。
 
 
それと気になるのは、
当時の官邸と東電本店とのやりとりなど議事録は、
残ってないの?
公開しないの?
 
真相の究明を求めるなら、菅氏自ら、それを明らかにしてほしい。
 
菅氏の当時の本当の姿は想像の域を出ないし、
危機にリーダーシップを発揮した人だった可能性はゼロではないけれど。
 
まあ、私の経験では、 
自分の気まぐれで、現場に首突っ込んで、
現場は迷惑なだけってトップも居る。
そんな経験ある人も多いと思う。

現場の長と、上位の管理職では仕事が違うんだけど、
管理職の仕事が嫌いだから、しない人もいる。
そういう人に限って、議事録とらないんだよ。

発言の矛盾突かれるの嫌だから?
そう思ったこともあったよ。
 
 
ダメなトップマネジメントを現場力が救う。
いかにも日本的な構造、1ミリも動いてないと思うよ。
  
  
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