書評「組織戦略の考え方」 とFREEexの蹉跌

組織は結局は人なんだけど、
承認欲求の満足という報酬はキーファクターで、
 
目的と機能自体を間違えればもちろん失敗するんだけど、
 
参加とその満足が釣り合わないとやっぱり瓦解するもんなんだなぁと、
法則というものは、シンプルで身も蓋もないものだと改めて思う。
 
 
ども、バンコクは良い天気が続きます。
例年より雨季明けるの遅かったのですが、正月ともなるとすっかり乾季です。

塩漬けの豚バラ肉干してました。 
 
 
 
ところで、
新人くんに仕事教えながら、何で同時に給料も払わなきゃいけないんだろう。
って、思ったことないですか?
僕はあります。恥ずかしながら。
 
 
逆に基礎知識すらない、まるで機能しない人が上司で、
お金払ってもいいから、参加しないで欲しい。
そう思ったことないですか?
 
これは先の例より、賛同多いと思う。
 
 
人材への投資を回収するに、終身雇用は有効なシステム。
反面、ピーターの法則で、人は無能化するまで出世する。
そのロスを補って余りあるには、安定的な成長が必要か。
 
丁稚制度とか、師弟制度で、
技量に見合う報酬の上昇で、一人前になったら独立。(無能化を防ぐ)
この方が、本来合理だとも思う。人材と雇用の関係については適切。
 
 
 
相変わらず、岡田斗司夫祭り続いています。
先ほどまでニコ生観てました。
今日は盛り返したねぇ。本気でコンテンツ頑張ってた。
 
 
で、FREEexシステムの欠陥について考えたりしてます。
敢えて、組織論に絞って考えてみる。 
 
月一万円で岡田斗司夫と一緒に働く権利を買うシステム。
更新は年単位で、最大3年まで。
定員は2百人まで。
 
カルトだマルチだと批判するのも、
そんなの続く訳ないというのは簡単なんですが、
でもねぇ、
言うほど既存の会社という制度が、無矛盾な訳じゃないよ。
ブラック企業だって、そんな矛盾の産物。
 
 
経営側からの視点なら、
生産性と報酬が釣り合うかどうかが最初に大事で、
 
働く人からすると、
そこにいることの満足が釣り合うかどうかだろうな、長期的にも。
会社自体は星の数ほどあるし。
選択肢の多い人から、
満足の総量がそこで過ごす時間に釣り合わないと判断すれば辞めてく。
 
 
仕事は完全な自由裁量で、
月給はマイナス1万円。
 
そんな会社だって、営利企業と変わりません。
人材の確保については。
 
むしろ、お金という分かりやすい対価が無い分、
満足の創造はより高度でないと。
 
寄付、ボランティア、セミナーは分けといた方が適切だよな。
 
会員の更新率は低かったらしい。
組織がダメになっていくときは大抵同じですけど、
優秀な人から辞めてゆくもの。
辞めなくても、能力を発揮する場は失われてゆくし。
降りのエスカレータを登るのは、労力の割には報われません。
 
更に独裁制は、いいときはいいけど、悪いときの崩壊も速いものです。
 
最初はフリーミアムでコンテンツを広めるという原理主義で行き詰まり、
コンテンツ利用して起業するという現世利益に転じる。
そこにスキャンダルか。
 
 
カルトは精神的な救いで、
マルチは儲かるという期待で、
満足を充当できるけど。。
 
OJTで習得出来るものと、目指す習得が一致するのは難しい。
落語の師弟制度ならまだしも、
オリジナルなコンテンツの場合、弟子入りしてもより成果は乏しいかも。
 
残った人が信者と言われる所以でもある。
 
 
それに大体、育成と成果って短期的には一致しないし。
短期的な成果重視するなら、新人には単純作業を大量にやらせるけど、
それで育つかどうかというと、、
経営側が最初に判断示さないと、担当者は困る。
仕組みの設計が見切り発車過ぎたか。 
 
もっと言うと、人材育成というものをナメてたんじゃないかな。
アニメ会社作ったときは、才能ある人が集まって来たから。
過去の成功体験を勘違いしたかもしれない。
 
 
 
そんなこと考えながら、キンドルで買った本読み返してました。

組織が機能しない失敗パターン、そしてそれを回避するモデルなども揚げているのだが、

組織は仕事の邪魔は出来ても、自動的に処理してくれる機械ではない。

人のパフォーマンスを邪魔しない、
円滑に働ける仕組みにしておくとこまでが組織の限界であり、
プラスを生み出すのはあくまで人であると、
 
結局のところ、 身も蓋もないことを言う。
 
さらに、ワタクシ一番ハッとした部分なのだが、

企業組織のような社会システムを運営する上で日常的に一番重要なのは自己実現欲求などではなく、それよりも低位の承認・尊厳欲求である。
-中略-
周りからのまなざしを一切気にせず、黙々と自己実現を追求している組織人など、少なくとも私は見たことがない。
周りから、「いい仕事をした」とか「あの人は不可欠な人材だ」とほめてもらえることが仕事の励みになっている人、
またそれを周りから言ってもらえないから拗ねている人は、数多く見られる。

その組織内部で時間を過ごすことのリターンとしての満足の多くが、
承認欲求によるところが大きいということ。
 
その上で、承認は地位や金銭的報酬以外にも可能であり、必要だと説く。

カネやポストで報いることができないまでも、直接の上司や、周囲の同僚や、それがダメでも人事勤労部門が広く人間の評価情報を収集し、
頑張っている人を見ているのだという姿勢が多重に作られていることが組織の健全な運営にとって必要なはずである。
「まっとうなことを努力して頑張ってやっていれば、どこかでだれかが必ず見ていてくれる」という安心感をもった企業組織ができていなければ、
手抜きをするフリーライダーが闊歩し始め、正直者も報われないという絶望感が支配するようになり、

 
 
承認の納得感が失われれば、組織は機能不全し、やがて崩壊してゆく。
 
ファンクラブと私塾と運営組織は分けないと行けないだろうな。
承認の種類が違うもの。
 
 
また、
ボランティアだけで運営は上手く行かない、コアの組織は固めないと無理に見える。
こんなことも書いてあった。

企業組織では具体的には二つの手があるだろう。
ひとつは比較的多数の人々に自分たちがコア人材だと思わせて、
できるだけフリーライダーの数を減らす人事管理システムであり、
もうひとつはかなり少数の人々をコア人材として選別して、その少数者に集合財生産を委ねる

日本だと、年功序列、終身雇用型の古き良き時代の(大)企業などが前者で、
後者のエリート峻別型は、国家官僚かな、天下りというセーフティネットもその必要コストなのか。
将棋の奨励会システムみたいなのだと、優秀な人材は選別できるけど、
行政は必要なだけの人数を確保する必要もあるから。
(そのコスパが制度疲労かどうかはおいて、)
 
 
 
話を戻すけど、
役割分担と承認の満足という視点で考えると、失敗の意味も分かりやすいかも。
 
 
有料SNSはファンクラブ的であればねぇ。
フリーミアムをうたうなら、ここでコピーフリーをやるべきだな。
場の提供に徹して、
サーバ管理とかソフト開発とかはアウトソースして、
本人は運営に介入すべきじゃないな、

会員には、コンテンツの提供に関係するエコひいきで報いてれば、・
ムダな消耗も減ったのに。
 
自分が揉め事に絡むと、どんな結果だって、
承認欲求に不満が溜まるだろう。
アイドルはファンに均等に接しないと。
 
 
私塾の方は競わせるのいいけど、
あくまで、コンテンツの習熟度に対してで、
会費払って師弟制度は無理なんだろう。それに、弟子はそんなに多くは取れないよ。
 
目標設定も間違えたんだろう。
落語家とかなら、付き人やることで、落語の世界に馴染んでくこともあるだろうけど、
 
動画配信や電子書籍で稼ぐことは、コンテンツの内容そのものじゃないし、
その目的ならヒカキンに弟子入りした方がいい。
 
 
コンテンツ発信のための仕事は、
コアな人材は固めて、ボランティアを募る。
ボランティアは役に立つ実感を報酬とするけど、
責任を深く要求するのは不可能。
 
逆にテクニカルなことは、アウトソースでも良かったんじゃないかな。
 
「多数の人々に自分たちがコア人材だと思わせる」方式を採用したけど、
ボランティアでそれは、破綻するだろうな。
 
利益が残るのなら、コンテンツを無料化するためにより使うべきで、
コンテンツの普及という目的にストイックであり続けないと、
納得感は維持できないだろう。会員内での再分配は悪手。
 
 
 
儲けを目指さないってことは非営利ということ。
組織の維持運営の原則は、それでも一緒。
むしろ儲けないからこそ、参加者に満足を返すのはより高度である。
 
非貨幣で報酬を返すのは、可能だけど、容易ではない。
評価経済で処理するなら、主催者が参加者にイイネで報いないと。
そう考えると、お金って便利だね。
 
利益を出さなくても、ゴーイングコンサーンできるけど、
その分、他のところでの工夫が必要。
2ついいこと無いものである。
 
  

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