今日はオフなので、安全保障関連法案の意を探そう

「安全保障関連法案」の話題、最近世間を賑わせていましたが、
賛成・反対の前に内容が把握できていない。私は。

この記事読んで、インスパイアされた。
そうだね、読んでから感想は言おう。
 ピース又吉「芥川賞」への古舘氏“皮肉”が物議
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150717-00000022-tospoweb-ent

 
意見ばかりで、
この法案で今まで出来なかった何が可能になって、
その現実的な想定は何なのか、
マスコミはほとんど報じてくれない。
意見を社説でやるのは構わないが、
報道機関というなら、ターゲットに心地よいマーケティングが過ぎないか。
 
態度を決める前に、
自分の能力の限りではせめて、内容を把握、分析してからにしよう。
それがリテラシーというもの。
 
 
 
基本的なスタンスはいつものとおり、
 シリア空爆で市民が死ぬのと、
 アメリカ不介入でISが蔓延る内戦状態と、
どっちがマシなの?
前者には反対するが、後者は視野に入れず、途端に口をつぐむ。
そんな二元論思考パターンを現実としてしまうような脳の情報処理には与しない。
(後者がマシだと答えるなら私はその人物性は認める、同意はしないが)
 
脳の機能に現実を合わせるべきでなく、
現実の把握に可能な限り機能を活用すべきだ、
簡単に答えを出せないことに判断を求めて来るのが現実という存在だもの。
怠惰の代償は安くはないと思っている。
 
 
それから違憲の話と、安全保障そのものの話は今は分けよう。
違憲か合憲かと言えば違憲だよ。
あれをどう読んだら、交戦権があるんだよ。
非武装中立のようなの以外は全部まやかしだとオレは断定してる。
逆に自衛隊を認めるようなハンパな護憲派は一切信用しない。
 
改憲でやるのが本筋で、解釈で乗り切ろうは、批判あって当然だけど、
法律と現実の対応が乖離してるのは昔からのツケだし、
今いまの目の前の安全保障を切り離して考える意味はあると思う。
 
あと憲法が想定してるのは交戦権で、
国際貢献に基づく平和維持活動は武力を伴うにしても、
それは違憲合憲の話とはまた別物と考えている。オレは。
 
ああ。もう一つ、
 
 
 
具体的な想定は何なのか? という点は非常に大事で、
リスクを相手にする以上、何を想定しての対処なのかが問題。
その想定全く無しに、
政府が急いでしゃかりきにこの法案通そうとしてるとは、考えにくい。
政権運営上はマイナスが大きいのは最初から分かっている。
それを具体的に言っちゃうと別の外交問題になっちゃうから、
終始ぼやかしているんだろうと、想像している。
 
で、ワタクシ専門家でもないので、具体的な想定が的外れな可能性はある。
が、そこは恐れずに、想定してみないことには、話が先に進まないとも思う。
 
まあ、政権獲得する気が無い野党なら、
ああいう対応もマーケティング的には正しいのだろうけど、
そうはなりたくないもの。
 
と、言ってみたのだが、読むの大変なので、サボってしまった。
概要だけで済まそう。つーか、一字一句読んでも入って来ない。
 
 
 
安全保障関連法案・骨子
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201505/2015051400639

コレ見ても、意味はよく分からないんだが、
本丸は集団的自衛権ですらなさそうだけどねぇ。
 
ええっと、順に、
 
PKO的なものを恒久化してくのは、やはり必要と思う。
また、そのための武装も必要。
それが軍拡だから反対というには与しない。
それよりも、そこは本丸じゃなくて、次いでっぽい気がする。
 
 
集団的自衛権ってそもそもNATO的なもんでしょ。
同盟組んだグループで、どこかのメンバーがヤラれたら、皆んなでやっつける。
日本の場合、軍事同盟組んでるのアメリカだけだから、
アメリカがヤられたとき、アメリカの要請により一緒に反撃するってことだけど、
 
「密接な関係にある他国」って言い方が曖昧だよね。
同盟国を指してるように聞こえない。
どっか別の国でアメリカが軍事行動を行うときそれを支援する。
ということを考えてるように疑うんだが。
 
米軍の護衛であれば、それも集団的自衛権の範囲って論法かな。
集団的自衛権持ちださなくても、イラク戦争で給油くらいは出来る。
もうちょっと、直接的なことだろうな。
 
前に長谷川慶太郎が言っていたように、
どっっかの国での有事に邦人救出は米軍でないと出来ないなら、
集団的自衛権を理由に一緒について行って、日本人救出する。
って、ことだけでもないみたい。
 
最初に引っかかったのは、 
 
 
 
「地理的制約を受けず他国軍支援」という箇所が本丸かな。
他国軍? 同盟国の軍じゃないの?

「地理的制約を受けず」だけを見えれば、
アメリカ本土が攻撃されたとき集団的自衛権に基づき日本も参戦と読めなくもないけど、
だったら、
他国軍という言い方はしないんじゃないの。
 
同盟関係にない国の戦闘への参加は、集団的自衛権ですらない。
さらに、それがPKOの範疇でもない場合を想定してるのか。
 
周辺以外でも武力行使できるから反対という人も居るだろうし、
それはそれであり得るけど、ピントがズレてる気がする。
ポイントはそこじゃないんじゃない。
 
 
「重要影響事態法案」というのが、本丸なのかなぁ。
 
で、こちらの図式で改めて、理解を試みる。 
政府側発表の概要
http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/pdf/gaiyou-heiwaanzenhousei.pdf

「米軍以外の外国部隊」といってるよね。PKO活動でもないケースで。
ここじゃないのかな肝は。
 
 
 
でも、イランへ掃海艇派遣とか関係ないと思う。
政府側の答弁とか、維新側の対案とか、そこ問題にしたみたいだけど。
PKO的なものじゃなければ、自衛隊出せないだろうよ。流石に。
そこはわざと論点ずらしてんじゃねぇの。
 
それが目的なら、イランと手打ちしたばかりで、急ぐのは逆で辻褄合わない。
対テロ的なものでいきなり有志連合に日本参加は非現実的過ぎるだろうな。
そういうのは、PKO的な範疇になるだろうよ。
国連決議をどう伴うかは微妙だけどね。
 
米軍への補給みたいなのはまたあるかもしれないけど、
アメリカが中東から手を引きたがってるし、
戦争への参加のリアリティはそこじゃないと思う。
 
 
アメリカが参加しない戦闘に日本が単独で、ってケースは考えていない。
アメリカの同盟国を米軍が支援してるときに日本が参加、
多分想定してるのは、そこじゃないのかな。
で、
イスラエルやサウジで日本が参加ってのは、想定外でいいんじゃないの。
だって、シェール出るし。
 
 
いずれにせよ、中東の治安維持に日本が現実的な範囲での参加を考えると、
それを理由に反対はちょっとピントがズレてる気がする。
 
 
 
現実的なのは、韓国とフィリピンだけじゃないかな。
 
北朝鮮が壊れちゃった場合、韓国軍を支援する米軍だけじゃなく、
韓国軍おも支援する可能性。
北朝鮮が核持ってる以上、日本への直接的脅威ではあるけれど、
朝鮮半島は周辺だし、
もともと周辺有事で想定しておくべき第一のこと。
 
 
南沙でフィリピンと中国が交戦したとき、
米軍は当然、フィリピンに加勢する。
多分、このケースが一番リアリティあるんじゃなかろうか。
 
日本にとってどの程度深刻かといえば、
日本への海上からの輸送はほぼ壊滅的ってことかな。

ちなみに尖閣の場合は自国の防衛だから集団的とか言い出す必要ない。
 
 
PKOの恒久化、邦人救出の道筋、なんかも含まれているけど、
この法案で、ど新規に可能にしようとしてることは、
 
 
 
消去法でいくと、フィリピン対中国ケース。じゃないのかな。本丸は。
オレ専門家じゃないから、ホントかどうか自信ないけど、
意図を探って、一番しっくりくる説明はこれだ。
 
フィリピンの場合、どこまでが日本の周辺かと言われると難しい。
フィリピンに米軍が加勢して、日本はフィリピン軍もサポートする。
 
これだと、急ぐ理由も辻褄が合うし。
 
 
小競り合いは、ここ暫く、
日本とも、ベトナムとも、フィリピンとも続く。
だけど、
中国共産党の統治が機能してる間は多分、大事には至らないだろう。
ガバナンスが機能してる間は。
それがいつまでか、問題は。
 
 
今のうちから対抗しておく方がいいか、
放置しておいた方がいいか、で言えば、

前者の方がマシ。
お花畑な人達は話合いでとか平気で言うけど、
本気な背景がなければ、相手にもされないよ。
 
 
オレは牽制しないより、牽制しておいた方が、
最終被害は少なくて済むと考える。
 
ここでアメリカのみならず、日本も強く出てることと、
ベトナムや日本に中国が外交的アプローチしてきたことは、
まったくの無関係ではあるまい。
 
 
 
問題は、この法案で、
有効な対応なのかどうかだけど、
そこは曖昧過ぎてよくわからん。これもオレの仮説に過ぎないし。
 
ただ、現実の想定ない観念論は意味ない。
そんな現実には生きてないもの。
 
 
そこまでは一巡して、
フィリピンと中国の戦闘にも対応するのは、
自衛の範囲を超えるから、日本は踏み出すべきではない。
という反対は、あっても良さそうなものだとは思う。
 
必ずしも同意でもないけれど、
それなら、なるほどと言える反対だよ。
 
 
ステレオタイプな反対しか出来ないのが、一番脳に悪くて、
マイ生存戦略の為には、よっぽど危険だけどね。
 
もちろん、賛成にも、
竹島に問題抱えるから、集団的自衛権だっていう、
トンチンカンなレベルだってあるんだけどね。
 
 
 
賛成でも反対でも、
脳に悪そうな思考プロセスしか流布しないのは、
ひょっとして陰謀なんじゃないかと、
朝日新聞が戦前戦中は戦意高揚で鳴らし、戦後、宗旨替えして生き残ったのは、
GHQか誰かの陰謀なんじゃないか。
 
 
とりあえず、この法案の肝は、集団的自衛権ですらないと想像している。

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