移住と老後と身軽さと 宮崎の事例から

移住者はいずれ死ぬ。独りで死ぬ。住居はその前提で考える。
移住者が閉じてたら、知らず知らず狂ってく。定期的に旅行しよう。
土地に縛られ過ぎないよう、収入は他に確保しよう。
身軽であることが大前提だ。
 
 
 
宮崎行ってきました。脱出して東京に居ます。
結局、価値無かったです。まったく。
 
やっぱWWOOFはダメですね。特に本土。というかナイチャーは、
逆に、与論島と沖縄諸島、サトウキビ文化の方が奇蹟なのかもしれない。
 
ただ、WWOOFのホストの多くが壊れている理由もほぼ解明できました。
まあ、そこは意味あったかもしれないが、
また別のお話で、改めて書きます。
 
も一つ意味を敢えて探せば、
 
移住先の最期を、
独りで、
どう手仕舞いするのだろうか?
 
それ考えさせれたという話。
まずは順番に、
宮崎がどう壊れてたか、経緯から。
ちょっと、長いがお付き合いしておくれ。
 
 
 
会津かなり良かったので、他は訪問をキャンセルした。
会津の前に、何箇所かWWOOFホストに問い合わせを出してた。
 
が、宮崎は引き止められてしまった。
囲碁初心者の外国から来たWWOOFerに教えてくれと、
宮崎来てみれば、移住にプラスになることもあるからと、
ゴールデンウイーク中の繁忙期に来てくれと、
 
情にほだされてしまった。愚かにもYesと言ってしまった。
振り返れば、あの時、
冷静に理性で断っていれば、お互いに避けられた無駄だった。
やっぱり、感情で判断してはダメだね。
 
器用な人で、家もハンドメイドで、ペンション経営してる。
彼自身も、移住してきた人間である。
曰く、
大工仕事や釣りなどは教えられると言う。
それから、宮崎内の移住熱心な地域を紹介するとも言っていた。
 
 
しかし、農業は全く関係なく。
近所付き合いも活発ではない、むしろ孤立してる様子。
 
典型的な脱サラのペンションオーナー、お山の大将だね。

即、手を動かす機動力は高いが、準備や段取は得意でない。
ダメさを指摘すると、いつまでも自分の都合を言い訳にしている。
 
この人のツテで、移住するのは無理だ。地元との関係を頼れない。
大工仕事や釣りは副次的過ぎる、農業の先達と関わりたい。
 
理性は、自分にとって価値が無い関係と判断している。
 
 
 
 
ヒエラルキーは固定してれば、判断力は壊れていく。
WWOOFは人が入れ替わるので、開いているように見えるが、
閉じたままである。
 
 
一見まともなんだけど、
自分の都合と、相手の立場の区別が出来ない。
その自覚がない。
 
自分のことを「良い人」だと思っている。
裸の王様の裸の王様たる所以である。
 
壊れている。そう気付くまで時間が掛かってしまった。
 
 
彼は外国人のWWOOFerに囲碁を教えたかった。(理由は知らない)
しかし彼自身は強くない。ので囲碁のインストラクターが欲しかった。
かつ、GWの繁忙期には労働力も必要だった。
 
適役だったのだろう、
で一度は断った私を口説いた訳だ。
 
 
二日目には、囲碁初心者のWWOOFerと一緒に、
自転車で片道1時間程度掛けて、宮崎市内の碁会所に行った。
 
帰りにホストの彼とちょっとしたトラブルがあったのだが、
コイツは自分の都合しか考えられない人間だと判明した。
 
碁会所に連れていったことを「感謝」してもらいたいらしい。
 
はあ?
オレ、関空からわざわざ碁会所行く為に飛行機乗ったんじゃないよ。
安宿の近く、新世界にも碁会所はあるんだよ。(実際行ったこともある)
 
そりゃ、オレ自身そこで何局も打ったけど、
基本的には、付き沿いというか役目の一環じゃん。
 
 
また、
「他のWWOOFはラクだったかもしれないが」とか言い出す。
いや、ここより仕事が軽いWWOOFなんて無いよ。農業舐めんなよ。
ラクしたいなら、そもそも大阪の安宿で休憩してるよ。オレは。
 
オレにとってはこの一日はなんの成果もないんだよ。
彼は自分の時間なら、1時間待たされたと大騒ぎするが、
他人が1日を無駄にしても頓着しない。 
 
 
何の目的で相手が今、
わざわざ宮崎に来ているのか考えたくないのである。
囲碁のインストラクターが出来て、労働力も確保するのが彼の都合だが、
私が囲碁が趣味だから、碁が打てれば、喜び感謝すると思っている。
 
自分の都合で、都合良く考えることしか出来ない。

ああ、壊れているんだなぁ。
恐らく、娯楽を与えれば喜ぶようなWWOOFerばかり相手にしたんだろう。
(それも、WWOOFerの哀しき立場故なのだが)
私の目的は、最初から伝えているが、相手の立場に立っては考えられない。
 
 
目くじら立てることじゃないんだけど、本来は、
断ったのに、どうしてもと言われて、
時間もお金も掛けて来てるのに、
こんなことが続くんじゃ約束が違う。それで感謝しろとか、狂ってる。
 
 
自分のことを良い人だと思う人は救いがたい。
世話を焼くことと相手の立場で考えるは別ものなのだが。
独善的で、自分を客観視出来ない。
 
更に、問題なのは、その人格への不満よりもその結果、
 
 
 
ああ、地元に溶け込んでないんだな。
「都会と田舎のギャップ」みたいなこと本人は言った。
いや、そういうことじゃないだろう。
たぶん、7:3でパーソナルだよ。裸の王様。
 
うーん、
宿泊客さえ来れば、地域で孤立してても良いけど、
移住先のツテとしては不適切だなぁ。
 
この人から、地元に紹介ってのは無い。
有っても受けちゃダメだ。他のルートでないと。
囲碁の為に、わざわざ関空から飛んだ訳じゃない。
 
農業もまったく関係無い。
居る意味無い。もう、会津でいいじゃん。
 
身に付けたい、農業の先達も居て、
移住者のコミュニティもあって、
地元との関係も良好で、交流もある。
 
選ぶなら、そういうところ、
そういう人を選ばねばならぬ。
 
 
誰の紹介で、その土地に入って行くかって大きい。
パラシュートで飛び込むのは大変。
行政はそれほどヤル気無いし。
仮に上手くいっても、孤立したままってケースもありそう。
ペンションオーナーみたいに。
 
最優先事項だ。
ああ、日本でも海外でも一緒だね。
そう、移住の本質はそう変わりない。
 
 
 
孤立してて、最期は、家どうすんだろう。
経緯を長々話してしまったが、
子連れでの移住でなければ、
最期は、独りで死んでゆくこと想定しなきゃいけない。
 
夫婦は分からないよ、どっちが先なのかなんて。
だから想定は必要なんだな。
 
 
ペンションでも農業でも、
その地に縛られて、収入のアテを考えなければならないのは厳しい。
 
体力が落ちたり、人数が減ったりしたら、
規模は縮小必要だし、
場合によっては、別の地に移る必要もあるかもしれない。
 
借りた農地だけなら、まだ返せばいいけれど、
問題は家、
DIY出来る人は、どんどん拡張しちゃう。立派なリフォームしちゃう。
身軽で居るためには、最低限に留めなきゃいけないね。
 
それと、やっぱ所有はしない方が良いのではないだろうか。
後から返してくれって言われるケースも聞くが、
それでも、所有しない方がいいんじゃないかな。
新たに探した方が、低リスクで賢明だと思う。
 
出口から逆算して、設計しなければならない。
間違った投入すると、後で祟る。
 
 
 
体力だけでなく、判断力も衰える。
彼は、あのまま独りで年取って行って、死ぬのか?
どうするんだろう?
 
WWOOFというボランティアを頼りに、ビジネス営むのは限界あろう。
不安定過ぎる。
 
マンパワーだけでなく、
判断力の問題は更に深刻。
 
知らず知らずのうちに壊れていっても自分では気付けない、
そんな環境がある。
  
田舎で孤立してて、イエスマンとだけ付き合ってたら、
そりゃ、おかしくなるよ。
 
ああ、これ特殊なケースじゃない。
単身、ないし夫婦の移住者なら、誰でも嵌まりかねない罠。
 
 
兎に角、身軽に、
そしてバリエーションある交流。リアルでなくネットでも構わない。
 
何事も、均質は怖い。
 
 
 
そして、ときどきは出掛けないとダメだ。
だから、土地に縛られる仕事は制限した方がいい。
年金とかなら、大丈夫だろうけど。
 
同じ時間配分で、同じ(種類の)人と付き合い、
それで、同じ環境で過ごしていたら、
 
狂ってく方にモメンタム働いてたら、
自分じゃ修正不可能だ。
 
 
壊れてるかもしれない自分を調整するためにも、
環境は定期的に、変化させないと、ボケるよ。
 
その土地に縛られて、べったり仕事してちゃダメだ。
それが可能なよう、収入源が他にないと。
 
移住者は生まれながらの地元の人と、そこは違う。
移住者はその土地で困らないように生きているという実績は無い。
壊れてく自分に気付けない。
 
だから、遠く離れて、自分の客観性を取り戻す時間が必要。
 
 
まあ、それを学びに行ったのなら、
元は取れたかもしれないね。
 
 
 
損切り出来たのは偶然だった。
最後に、後日譚を。
 
結局ところ私のモチベーションの喪失が、打ち切った理由なのだけど、
 
数日で早めの損切りが出来たのは偶然だ。
断り切れなかったという判断ミスはあったものの、
それでも、お互いの被害を最小限に留めらたと、
今は冷静に思う。
 
実を言うと、
狂った人だけど、根は善だから、
GWの繁忙期だけ、割りきって労働しようか、乗りかかった船だし、
と思ってしまいかけた。
 
が、毛布にヤスデが潜んでいて、
左手薬指を噛まれた。
 
ヤスデに噛まれたら、患部を熱湯に当てるといいらしい。
それをワタクシ知らず、小便掛けたり、水で冷やしたりしてた。
 
腫れてくるし、ズキズキ痛むし。
夜中では、どうすることも出来ない。
 
その時、
ああ、これは、
もうココに居るな、という虫の知らせだなと思った。
 
5月から会津でお世話になればいい。もう暖かいだろう。
そんな話しもしてたのだもの。
 
 
もしあのまま、ペンションに居たら、
私の不満が客前でも爆発してしまったかもしれない。
 
コッチには何のメリットも無いのに、
時間もカネも投入させられて、それで感謝しろだと!
って、爆発しても不思議ではない。
 
 
繁忙期に人手薄いの、気の毒にも思えるが、
役に立つことあると呼んで、そうじゃないんだもの。不履行。
身から出た錆とも言える。
 
 
自分にWINが無い。
WIN&WIN or no deal の原則。
両方が得の関係が築けないなら、取引しない。
 
私が感謝すべきは、あのヤスデだ。
適切に私を導いてくれた。
 
殺すべき対象なのだか、
左手振りほどいた際に、飛んでいって、見失ってしまった。
オレにとっては、恩(虫)人だもの。殺さなくて良かったかな。
 
 
翌朝、宮崎を辞したときは、まだズキズキした。
電車乗り継ぎ、空港で時間つぶし、
関空に到着し、難波で、東京行の夜行バスを待った。
 
宮崎から遠ざかるにつれ、痛みも引いていった。
難波でホッとすると、もう痛みはない。
 
着の身着のままなんだけど、
とりあえず、身軽に、会津山都に行こう。

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