「クスノキの番人」良い継承、悪い継承(・ε・`。) 画のこだわりを物語に分けず、無責任な綺麗事は反道徳的


アニメの画のことは分かりませんが、映像は凄いです。
腕相撲に勝つ程の、強い憤りは沸きませんが、、
 
そりゃ、
精密な作画に目を見張りますよ。ですが、
 その設計力を、
 ストーリーラインや人物造形に、
 少しでも、ほんの少しでも、
なんで、分けてあげられないんだろう?
 
疑問は解消されません。
本作のロングランは、本来喜ばしいことなのですが、
ウェルメイドで。テーマも深く。映像、音楽、物語のバランスも良い、
トリツカレ男」↓の爆死を想うと、

なんとも切なく、複雑な感情が沸きます。
 
 
 
日曜日がサービスデーだし、
シンクロニシティのように、昔読んだ東野圭吾を思い出し、 
お話の不評は気になるけど、ロングランは立派だな。 
と、
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原作↓は未読です。
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 《開演》
 
 
”言葉では伝えられないものがある” って大見得切るのならば、
その言葉に責任持ってよ。
表層的で、分かり易い喜怒哀楽しか表現しない。 
これじゃダブスタ野郎。
 
良くも悪くも、監督は細田守の継承なのかな。
 画の拘りに比べ、脚本が雑。
 言いっ放しの薄っぺらい人生訓に、
 物語に作り手が責任を取らない。
 
それと、
 アニメファンは、今回の俳優陣起用は好感なのでしょうか?
私は気になりました。
画のリアリティラインが高いので、もう少し自然であるべきかと。
それも、ダブスタじゃないのかな。
単純化が正義なら、画に対しても、そう言えよ。
 
 
言語化すれば、第一感は、そんな事です。
端から、ベタに感動するのは無理だろうと想定済ですが、
 反感と残念と、
 やっぱ画はすげえという驚きと、
 じゃあ、映画館で観る価値あるじゃんというセルフツッコミと、
祈念するなら、良き脚本の鑑賞体験と、
ウェルメイド目指す作品には、作画偏重の是正を願う。
   
 
どうしても不満が出てしまいますが、
最近観た作品も思い浮かべつつ、以下要素別に。
 1.構図、繋ぎも正当な画作り 「ストレイト・ストーリー」同様に
 2.アニメには出来ない? 「センチメンタル・バリュー」の微妙な表情の演技
 3.君恵まれてるよ! 無能なヤル気キャラと、現実のカネフスキー(ネタバレ)
 4.直接言えよ! 成立しない物語「スペルマゲドン」(ネタバレ)
 5.経済や司法は正しく描こう、公序良俗に反する「恋愛裁判」(ネタバレ)
 6.批判より代案を! ”対決より解決” 
   
 
 
画は凄いんだよ、やっぱり。  
1.構図、繋ぎも正当な画作り 「ストレイト・ストーリー」同様に
 ここまで精巧な背景なら、もう実写でいいじゃん。と思ってしまう。が、
 幻想のクスノキを描くなら、是非アニメでと、
 GOサインが出たのだろう。
 
 ただし、内容の改変は東野圭吾に許して貰えなかったか、
 苦心の跡が窺われるものの、脚本は歪つな出来栄え。
  
 一方で作画は、
 単にスペックが高いというだけでなく、
 構図一つ一つが素晴らしく、
 繋ぎ(トランジション)も映画的工夫に溢れている。

 ま、
  この設計力を。ちょっとでも物語に分けてあげろよ、
 と微妙な気持ちが残るけれども、
 画に関しては、
 「ストレイト・ストーリー」↓よりも、感嘆したかもしれない。

 
 
 
2.アニメには出来ない? 「センチメンタル・バリュー」の微妙な表情の演技
 如何に作画が優れていても、微妙な表情の表現は、実写には及ばない。
 これは本作に限らず、現在の技術ではまだ、乗り越えられない壁。 
 
 そこで、声の演技をやり過ぎると、余計不自然さを感じる。
  ”言葉で伝えられない想いがある”
 と言う割には、
 感情は、わかり易く大味な表現しか出来てない。
 というか、
 単純化した感動しか、そもそも引き出しに入っていない。
 
 直前に、「センチメンタル・バリュー」↓観ちゃったからなあ。

 比べちゃいけない。
 けれど、大見栄切ったのは、作り手側だし。
 
 言葉意外の表現がイコール、その作画能力の事じゃないんだよ。
 客層考えての最適化だと、反論されそうだけど、
 ちょっと、客舐めてないか。
 悪い継承じゃないかな。
 
 
 
3.君恵まれてるよ! 無能なヤル気キャラと、現実のカネフスキー(ネタバレ)
 主人公に魅力が無いというのも、悪い継承かもしれない。
 子供の頃からおカネで苦労してたら、
 ただ思慮の無いだけの、世間知らずのイノセントにはならないよ。

 犯罪に手を染めるストリートチルドレンのドキュメンタリー↓、

 観たばかりなのが、良くなかったかな。
 本作の主人公が、苦労知らずのボンボンと他者をなじる。
 流石に、怒りを覚える。
  その口が言うのか。
 
 原作改変出来ない縛りは在ったと想像するが、
 キャラクターの設計が御座なり過ぎる。浅すぎる。
 人生の背景に説得力を感じさせない。
 感動もので、これはダメだよ。
 
 そのボンボンと対に成ってるのだけど、
 この主人公に跡を継がせちゃ、ダメ絶対。
  無能であることは描けている。
  なのに、 
   これからは自分で運命を切り開くと、
  ヤル気出してしまう。
 
 典型的な無能な働き者

もっとも害のある存在とされるのが、無能な働き者(愚鈍:勤勉)タイプの人材です。正しい判断力や行動力が備わっていないにもかかわらず、自身の判断で行動してしまう特徴を持っています。いわゆる「余計なことをしてくれる」タイプの人材です。
無能な働き者が動くことで間違った判断により損害が出たり、周囲が後始末に追われたりといった混乱を招きます。しかも、本人は「よかれと思って動いている」点が、大きな問題となるのです。

 
 確かに、無能な働き者っぷりは良く描けている。
 原作はもう少し聡明で、謎解きで機能するのかもしれない。
 が本作では無理、
 そのコングロマリットで世襲はやめろ。失業者を大量に生み出してしまう。

 ホテルも失うぞ。
 大人しく、運任せで恵まれた境遇を享受してろよ。
 
 一見正しいような綺麗事で、良い話に仕立てるのは、
 公序良俗に反する。悪影響を及ぼしてしまう。
 
 伊藤智彦監督は自分のプロジェクトに、あの人材がアサインされたら、
 ヤル気あって、見込みアリと歓迎するのかな。
 有能な敵より恐ろしい部下を持ってから、こういう話作れよ。
 
 
 
4.直接言えよ! 成立しない物語「スペルマゲドン」(ネタバレ)
 劇中、文字通り箸の上げ下ろしで、主人公は注意され、
 伯母の厳格さと、若者の育ちの悪さを表現する。
 関係無いけど、思い出してしまった。
 
 普通に持つより難しい。TVで見て仰天。 

 クワマンはトングを操るように箸で麺を持ち上げていた。
  
 わざわざそんなことしなくても、
 本作でも、
  直接言えよ、そんな回りくどい。
 とツッコまざるを得ない。
 
 
 恐らく原作通りで、
 クスノキの祈念にまつわる3つの物語が交錯する。
  ①主人公と伯母→ホテル継続
  ②ボンボンと経営→能力を自覚し辞任
  ③ヒロインと父→亡き伯父の曲再現
 
 ①は、
  直接ちゃんと話合えよ、以心伝心で処理する事柄じゃない。
   ”再開発で閉館”も成立してないが(後述)、
  従業員の生活も関わるし、将来のことは曖昧に処理するなよ。
 
 ②も、
  神頼みとか絡める話じゃないだろう。
  経営者に成ってしまった以上仕方無い、
  自分の進退は自分で決めろよ。神頼みに頼っちゃいけない。
 
 ③だけは、祈念が有効に働く。
  でもね、
  最初から娘に相談すれば、良くないか。
   正直に説明し、
   鼻歌では再現不可。オリジナルのデモテープ必要で、
   ”祈念のリレー”で成就し、娘の演奏でお披露目。
  それで何の問題も無い。
 
 
 原作から、無理なストーリーか? 読んでないけど。
 「スペルマゲドン」↓も、医学的に無理な冒険譚で、

  言い訳がましいテロップ入れるくらいなら、
  最初にプロット考えろよ真面目に。他は素晴らしいのに。
 
 ヘンに複雑にして、とっ散らかるだけで、
 ストーリー自体は雑。
 悪い継承し過ぎ。脚本家入れただけじゃ治らない。
 
 キャラクター造形を綿密に設計する習慣づけ無いと、雑は治らないだろうな。
 矛盾した言動が取れなくなるから、雑な展開出来なくなる。
 作画だけに、労力割き過ぎ。物語でラクし過ぎ。
 勿体なくて、残念過ぎる。
  
 
 
5.経済や司法は正しく描こう、公序良俗に反する「恋愛裁判」(ネタバレ)
 民事訴訟の描き方が酷い↓。

 本作も似たりよったりで、これだとスラップ訴訟を助長しかねない。
 作り手は無自覚だと思うけど、だから尚更悪い。
 経済とか司法とか、社会について間違った知識を吹き込んでいる。
 
 「竜そば」は、児童虐待のお話で燃えて、 
 「果てスカ」は、
   反戦を訴えつつ、敵兵を射殺し、
   復讐の連鎖を止めて、竜が天罰を下す。
  こういう不真面目さは、反社会的だと思うよ、このご時世に。

  本作でも、
   箱根でホテルを解体する再開発って、あり得るの? 
  伯母を引退させたいだけなら、高齢を問題にするだけでいい。
  経営が順調なら、番頭を昇格させれば済む。
   採算が取れないとか、
   老朽化に対応してもコスト回収見込めない。
  なら、純粋に経営の問題で、伯母が居ても居なくても一緒。
  経営を扱う物語がテキトー過ぎる。
  その上、無能に継がせてハッピーエンドはバッドエンド。
 
  原作がダメだとしても、監督は自らの裁量で判断すべきところ。
  伊藤監督は、悪い社内教育を受け、悪い継承をしている。
 
  感動を狙うから尚更、有害な映画だと思っている。
  エロアニメより、公序良俗に反すると思っている。
 
 
  
6.批判より代案を! ”対決より解決”
 ただ批判するだけじゃなく、どうしたら良かったか。考えてみる。

  青年のクスノキの番人は番人に徹して、背景は匂わす程度。
  ヒロインのピアノの話をメインにする。
  親子三世代に渡る曲の再現のストーリーで90分程度保たす。

  ヒロインの父、祖母、出ていった伯父、それぞれの時代をもっと描写。
  ヒロインが認知症の祖母の話を訊いて、過去を紐解いてゆく。
  最後は、曲再現のため、クスノキの祈念をリレー。
 
 複数の話走らせて、とっ散らかるより、
 破綻なく、一つのストーリーを丁寧に描いた方が優るよ。
 それが許可されないなら、他の企画考える。監督は別の人に譲る。
 
 
 子供向けのアニメを作るのが難しい時代に、
 クリエータとして、君たちはどう生きるか? 
 
 個人的には、嬉しくない回答を観たかな。
 画は凄いけど。

 
 
音楽は親子継承の力。

末永き健康を祈念。
 
 
 
2026.03.02 19:30現在
 大将の首を取ったのか。その実行能力有ると思ってたけど、
 決定的に交渉決裂してて、
 ハメネイ師も覚悟の上で逃げなかったのだろう。
 
 20MAで耐えるなら、日本株は通常運転の範囲内。
 中国は、そこまで支援する義理無いし、
 ロシアは、これ以上戦線拡大出来なさそう。
 イランのミサイルが切れたら終わり。
 
 原油価格に争点は移りそう。
 当面、それなりにクールダウンしてるように見える。
 煽りとは、距離を置きたい。

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