2冊の書評の前に、私見を。
”両建て”に対する反対意見は、質の悪いものが殆ど。
否定の理屈の前提がおかしい。まあ反論する必要もないのだけれど。
そんな中、的を射た否定を唱えるのが、ささっち氏。
両建て後、上手く処理するのは難しい。
それに尽きる。
両建てとは、
売り買い両方のポジションを持ち、その後、リスクを限定したまま、
売り買いの玉を別々のタイミングで決済することで、より利得を狙う。
売り買いの決済の時間差を味方につけて、選択肢を増やすことが本質。
実際は、さらに分割売買を繰り返し、”うねり”を取ったりする。
が、それができるかどうかは腕次第。
できるだけシンプルに利益が上げられるなら、
それに越したことはない。
両建てに向かないものも多い。と思っている。なぜFXで?
日本株の場合、
営業日の9時ー15時(1時間休憩)しか動けず、
ニューヨークで何か起これば、手出しできないまま勝負が着いてしまう。
買いと売りが非対称(上昇はジワジワ、下落はスコンの傾向)。
現物と信用なら、手数料も非対称。
”うねりどり” のような高度なこと考えないなら、
日本株では、以下の局面に私は限定したい。
天井付近の保険(ヘッジ)
底付近の打診(試し玉)
2σの帯域の中間なら、
一旦利確して、再度トレンド出たら乗れば良い。
やっぱり利確が正義だもの。
逆に、以下の場合はやらない方がいい思ってる。
短期勝負
24h出来るもの
手数料が重いもの
買い(ロング)と売り(ショート)が対称
この場合は、
一発当て物の精度を上げ、
間違ったら素早く撤退。
指値(逆指し含む)の機能を駆使して、
勝率×手数で利益を重ねる。
で勝負したい。
リスク管理しやすそうだもの。
一日中チャート見ちゃいそうで、やらないけれど。
で、前回の続き。
”うねりどり”を解説した本は少なく、そもそも売買技術に言及したものは少ない。
そんななか、レアな2冊を改めて、読み直してみた。
”うねりどり”を推奨する入門書。珍しい。
言ってることは間違ってないが、ものには段階がある。
いきなり、”うねりどり”を説明して、その完成形を目指せと。
そして、それは才能でなく、誰でも努力で達成できると。
うーん、、
コーチ、ティーチャーとしては、流石にヤバい。今読むとヤバい。
筋力も無く、フォームが安定しないのに、投げ込みだけ数こなしても、
壊れるだけだよ。
上達の道筋なく、量稽古だけしてもね。
詰将棋に例えれば、最初は易しい3手詰みから、
いきなり看寿クラスに挑戦しつづけて、上達するのは天才だけ。
無謀な凡人の努力は無駄に終わる。
どんな努力でも報われるという信仰は罪。
相場コーチには、
易しいことから、一つづつ習得というプロセスが無い。
上達させるメソッドが無い。
次の足を当てるかのような、練習方法も感心しない。
機敏に反応する練習になっている。
例えば上昇なら、
チャート見て、底から天井までの全体像を掴むことが第一。
単純に分割で購入し、利食いまで体験する。
そこまで、出来てから、
2σまでの到達や、途中で反落などのパターンを複数想定してみる。
各パターンの建玉操作をシミュレーションしておく。
結果が出てから動くよう意識し、訓練する。
と、順序立てて、上達するよう練習したい。
全体像を把握し、想定パターンを用意しながら、
後出しジャンケンを勝つように、ゆっくり動く。
ところが、
”ゆっくり動く”が難しい。 ちょっとした含み損に反応してしまう。
全体像が描けていないと、目先の反応で建玉が崩れてしまう。
自分の才能を悟り、難しいことはやらないと諦めることも、肝要とも思う。
もう一度、林先生のレクチャーを聴いてみよう。
・チャートの図がないので、イメージしづらい。
・大事な部分を見出すのが大変。
何が重要で、他が他愛ない無駄話なのか、
読み手が判断しないといけない。
・複数銘柄でのサヤ取りは、今は必要ない。
など、
雑談の中に重要なヒントが隠されているが、
それを読み解くには、労力が係る。
テキストとして体系化されてない。
まあ、以下は肝に銘じたいところである。
簡単なことから一歩一歩。
3ヶ月から半年の期間を想定する。
区切りをつけて必ず休む。
読み直してみて、再認識したのは。
結局は時間差の扱いで、大きな失敗は回避できる。という基礎技術が大事。
コストダウンのツナギの例が分かりやすい。
長期では上昇トレンドを掴みつつ、
短期の下落も取る。
両方のポジションを持っているので、相殺すればリスクは限定できる。
あとは基本、逆張りの視点が必要なので、慣れるまでに訓練が居る。
私の場合、ビビリで逆張りにあまり慣れないので、
保険とか打診しかその程度。さほど有効に両建てを使えていない。
あたかも、
荒川コーチに弟子入りした駒田が、
”僕は王さんのように出来ません” と泣いたように。
でも、それでもいいとも思っている。
極力簡単にやりたい。万能でなくていい。
2024.07.08 15:30 現在
買い玉(現物)を決済しました。
上昇へのトライは一旦ここまで。
粘る理由も見つけられるのですが、
てっぺんで陽陰とコマ足で抑えられ、
週足のパーフェクトオーダーが捻じれる。
雇用統計無事通過後の上昇に期待しましたが、、
潮時と判断。
ここで調整が入るものと想定し、その後はまた、新たに考えます。
今週は一旦の売り目線で、下落の一服を待ちます。