ジジイとお嬢が出会ってからは、終活がテーマになって、お話転がってスリリングなんですけど、
うーん、それまでがねえ、最近のハンターハンターみたいに進まない。
まとにかく、昔の橋本環奈ちゃんのような美少女で前半を乗り切りましょう。
幸せな終わりを得たければ、準備が肝心。備えあれば憂い無し。
そんな教訓でした。
後手後手な人ばかり出てきます。
SNSがどうの、移民がどうのって、表明的なこと、
近代以降の家族なんて、昔からこんなもんだと思います。
普通のことを抑揚なく丁寧に描きます。
あ終活は今風で、新しいかも。
土曜の夜、神田で19:30帰路につく途中で、最後に間に合うと気づきました。
開演が19:45。改札出てから小走りでビックカメラのエレベータ乗ってセーフ。
疲れてたので前半寝そうになりましたが、観れてよかった。
不愉快とも、皮肉とも思わなんだ。
家族なんて、こんなもんでしょう。所詮。
それを丁寧に美しく撮ったのは誠実と思いますよ。
ま、退屈ではあるのですが、
最初に連想したのは、「楡家の人びと」ですかねぇ。
背景の折り込み方上手いし、
つまんないと片付けるつもりはないけど、登場人物多いし冗長。
配られるカード一枚一枚確かめながら、頭の中で相関図描く。
ああ、ここの矢印はこうなってんのかって、書き足して行くんだけど、
暗い館内でノート取るわけでもなく、そんなに楽しい作業というわけではない。
そんなに毎回、人数増やさなくていいから、話進めろよ冨樫!!
って、若干投げ出したくなります。
年の離れたパートナーが出会うところから、
あ、そう転がるのか、ってドキっとします。
最後、家族それぞれの関係と立ち位置が際立って、
前半無駄に長くなきゃ、賞獲れたかなと、思わせる出来です。
あそこでプッツリ切るのは、オサレですね。
本当にハッピーかどうか、まだ分からない。
せっかく手にいれた、のに。
アメリカ映画なら、もっとダサイ処理されちゃいそう。
でも、兎に角、
前半惜しいなあ。
SNSと少女の視点に、もっと徹底出来なかったかな。
そんなに、丁寧じゃなくていいから、
イザベル・ユペールの出番少なくていいから、
少女の目から見えることと、SNS上に保存されてることだけ、描くでいいよ。
そうだったら、興味の持続にもっと成功したろうし、
斬新な手法は斬新でもっと効果発揮したはず。
後半慌てるんですけど、
おじいちゃん、前半のんきに構えすぎ。
前半、少女の目とSNSに映るもの、
後半、ジジイの視点に反転して急展開。
構成もうちょっとメリハリつけて、
演出エッジ効かせても良かったんじゃないかな。
まあ、初ハネケなので、
こういう淡々とした演出が芸風と言われたら、仕方ないけど、
なら、人数減らせよ。
集中出来ない。
うーん、体調良ければ、違う印象になったかな、、
やっぱ、
群像を退屈させずに描く工夫に関しては、減点せざるを得ない。
それ以外は、高級だなあ、ありふれた結末を上品に描いている。
ま、テーマ的には、
家族と終活って言えば、橋田壽賀子思い出したんだが、
見通しと覚悟と準備。
劇中の人物達と対照的です。
昭和という時代には、
お茶の間というものがあって、
その中心にはテレビ受像機が居て、
家族が食卓を囲む。
芸術は目指さず、時代の要求に応えることはもっぱらとして、
やりたいことは全部やった。と言う。
時代のニーズが変わったら、もう充分と言う。
あんだけ量産したんだし。
ヒットメーカーの英明さを思い知らされました。
ソレに比べて、
じいちゃん、気付くの遅えよ。元気な内に想定しとけよ。
フランス人は走ってから考えると言うが、みんな刹那的過ぎ。
今を生き過ぎだよ。マドモアゼル。
サイコパスなんだけど、
デジタルに刹那を生きる環境を、生きるべくして生きてる。
オレがあの、スタイルいい橋本環奈ちゃんだったら、
どうしたかな?
家族見切って、施設に行きたいって、逆に自己申告できたかな。
オレはオレで、計画立てて、人生設計するから、
アナタ方はそうして、一生無計画に今を生きればいいよ。
それもまた、人生。
アヂューって言ってみたい。
ああ、殺しもせず、殺されもせず、
今日まで生きてこれて、よかったな。
人の見極めと、宿命に対する覚悟。
殺人より、高度な技術だけど、ぜひ早い目に身に着けたいもの。
あと、蛇足だけど、TシャツのJAPANは、
「サニー32」みたいな事件に監督が触発されたから、
生きる知恵は学校では教えてくれないものね。
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