「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」サリー・ホーキンス繋がりで観たが、画は凄い。

シェイプ・オブ・ウォーター」から演技は鉄板。共演も達者だし。
個人的には画の方により惹かれました。
画がダメだと説得力ゼロになるところ監督は堂々と乗り切りってます。
 
ただ、現実には、旦那さんは、
モードさんと、彼女の絵にもっと理解深かったのじゃないかと。
難しいとこだけど、ドラマにし過ぎか、そこだけ気になりました。

ま、とにかく画が素晴らしいので、観てる間幸せな気分になれます。

約束すっぽかされて、たまたま観ました。拾い物です。
シェイプ・オブ・ウォーター」観てたから、ハズレはないと安心はしてました。
最近、なぜか画家の自伝モノ多いので、その一環で作られたのか、
くらいの予備知識でみました。モード・ルイスという人のことは知らず。
で、演技より映像が予想を超えてきました。  

本物の絵は色彩感覚が凄いですから、画面はそれに負けちゃいけません。 
絵の感じから、

鑑定団で見た記憶とか、googleのホームページがとか、なんとなく見覚えがある気が、、
ああ、そういえば色彩感覚が常人離れしてて、
劇中のセリフにもあるけど、誰でも技術的には描けそうで、ああは描けない。
絵の具を混ぜることなく、チューブから直接塗ったらしいですね。

で、映画なんだから、その色彩をスクリーン上でちゃんと表現しなきゃいけないですよね。

わたしゃ、そこで成功してると思いました。逆に絵を銀幕の上で表現できれば、勝ったも同然です。
 
絵が大事ですから、あとはもうどうでもいい。
 
彼女が素材にした、風景もちゃんと美しい。
ああ、こういうところでこういう絵を描いてた人がいるんだな。

むしろ、あとはあんまり余計なことしなくていいから、
厳しい自然の美しさと、鮮やかなのに調和した絵だけ観せてくれてば、
わたしゃ2時間しあわせ。って鑑賞してました。
  
 
それと、英国趣味な雰囲気プラスに働いたんじゃないでしょうか。
サリー・ホーキンスさんて、英国の雰囲気まといますよね。
シェイプ・オブ・ウォーター」も最初ロンドンかと思いました。
喋り方のせいでしょうか(喋らない役でしたが)、なんか上品で。
 
あの映画、いろいろとアメリカっぽくなくて、
もっとシステマチックでマニュアル上手なマクドナルドの国だから、
メキシカンな感覚だと説得力ないところが、アカデミー賞作品にノレない理由かもしれません。
ま、それは関係ないですが、
 
 
今回アイルランドの監督さん。
雪は降らないですが、どんよりとして、荒涼とした島の最果て感は、
共通するものがあったと思われます。  
 
予備知識もないもので、どの時代のどの土地の話なのかも、分からず。
バラの庭あって、コーヒーじゃなくTeaを飲むので、
イングランドが舞台なのかと思いました、サリー・ホーキンスだし。
 
車の感じと、電気あるけど、通ってない田舎。
それと通貨ドルだから、
ニューヨークよりもっと寒そうで、アメリカより英国趣味っぽい。
  
カナダの大西洋側の最果てな海岸寄りだと想像がついて、
ニクソン副大統領という名前でようやく時代もはっきりします。
 
ディグビーってどんなとこかとgoogle先生に聞いたら、
赤毛のアンのプリンスエドワード島だそうです。
 
実際の撮影は当時の雰囲気を残すニューファンドランド島で行ったそうで、
そこで撮影用の家を再現。
で、時間経過とともに、家の様子も変わるので、順撮りで撮る。

スタジオのセットじゃダメだとした監督の英断に拍手です。
 
空気感まで含めた再現性の高さあってこその、物語でしょう。
 
冬は辛そうですね。福島居た頃思い出しました。
リウマチと肺を患ったのでは、さぞ辛かったでしょうね。晩年は。
  
  
  
もう少し、元気な頃と年取ってく過程ゆっくりでも良くないか。
史実だと、
魚の行商の次いでに彼女のポストカードも売って、それから評判になって、
とあります。
 
旦那さん、もっと理解ある人だったのだと思うのですよ。
そうじゃないと、辻褄あわない。
 
あの厳しい自然相手で、リウマチ持ちで絵描いてる奥さんでは、
絵を見て説得された部分がないと続かないんじゃないですかね。
 
粗野だけど、夫婦愛なだけにし過ぎじゃないでしょうか。
もうちょっと、彼女の絵に対して理解あって、献身的だったと思われます。

あと、
モードさんの方から私生児として生まれた子供との連絡拒絶してた。らしいので、 
史実と違う方向で良い人に描こうとしたんじゃないか、 

脚本はヤリ過ぎで、達者な演技がヤリ過ぎな方向なのは、少し不満でした。

モードさんが亡くなったあと、
旦那のエバレットさんは、自身も絵を描いていたそうです。
 
そこまで撮って欲しかった気もします。
イーサン・ホークなら最晩年もなんとかするでしょうし、
 
テーマを単に、夫婦愛にするより、
絵を描くことがもたらした幸せの方に寄せても良かったんじゃないかな。
この素材なら。
 
 
ああ寒さが厳しくなければ、
東京で暮らすより、幸福な気もするんだよね。
煩わしくないし、空気も景色も綺麗だし、
ちょうどいい感じで時間も流れるし。
 
しかし、雪は恐ろしい。

個人的には、
東京であと5年くらい頑張ったら、住み慣れた暖かい土地に移動したい。
 
 
そう思わせるくらい、ちゃんと映像には説得力あります。
映像1番、演技は2番。それ正解だった拾い物の映画鑑賞でした。
 
 
 
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