二年前は「シン・ゴジラ」と「君の名は」。
今年の夏は、「ブリグスビーベア」と「カメラを止めるな!」ですね。
渋谷へ用があって、ついでに夜の回で観ました。8割がた埋まってました。
休日だと売り切れで観れないのでようやくです。
佐久間Pがやはり褒めてて、
「ブリグズビー・ベア」
優しい傑作だった。
現実はどんなにクソでも、生きていかなきゃならない。どんなフィクションでもどこかの誰かには届く、そしてたまに救うこともある。
そんな話に滅法弱い。そう思いたいし、自分もそうだったからだな。 https://t.co/aUB63cYBAx
— 佐久間宣行 (@nobrock) June 29, 2018
宇多丸評の前に観にゆこうと、
運良く観れました。
宇多丸評の前に書いてしまう。
今年話題の二本はどちらも口コミ系の大評判ですから、
二年前に比べると地味ですけど、
弱者の戦略の時代なんでしょうね。
二年前の共通点は災害。今年は映画愛
「シン・ゴジラ」、「君の名は」の二本は東日本大震災の影響色濃いですが、
突然やってくる危機に、奔走する人や集団を、
アニメ界の巨匠が描く大作でした。
どちらも大ヒット。公開規模も大きい。
「カメラを止めるな!」と「ブリグスビーベア」は映画愛。
どちらも、映画についての映画。
で新人監督の低予算。
極めて少ない公開規模で、口コミ中心に毎回満室実現。素晴らしい!!
二年前は過去との清算で、今年はこれからを暗示してそう。
AI時代になると、銀行みたいに厳しいし、スモールビジネスの時代
ま、銀行は低金利ってこともありますけど、
中間管理職的なホワイトカラー不要になりますよね。
逆に人間のインターフェイスを必要とするところは残りますね。
いつも組織化されているのって、厳しいと思うのですよ経営的に。
スモールビジネスで、好きなことで生きてゆくが肯定されてく。
そんな時代感感じました。
映画が好きな人が映画撮ってる。
才能ある人が才能発揮した良きコンテンツが、口コミで広がる。
これが素晴らしくいいですね。
新人監督でも、映画向きの才能じゃないなって、人居るし。
広告出身の監督は特にセリフ下手だし。
戦うべきところで戦うべき人が戦ってるのが、とても好感。
ほんとに爽やかです。
働くならこんな風に働かなきゃって、心から思います。
内容は、これぞヒューマントラストなシネマ
悪人が出てこないんですよ。犯罪者でも。
夢中だと、
ハードラックはあっても悪人出てこないもんなんでしょうね。脳的にも。
「カメラを止めるな!」でもそうでしたけど、
あっちは笑い中心ですが、こちらは泣けます。
号泣じゃなくて、じんわりいい涙が出ます。
ああ。いい話だなぁーって。
客観視したら酷い話なのに、そんなこと感じない。
主観って凄いですね。
幸せはココロが決めてます。
で、最後他者の評判気にしながら、成長物語にもなってる。
暗い話は才能無くてもなんとかなりますけど、
こういう明るい話は難しいのに、
溢れる映画愛で、全てクリアしてゆきます。
あて書きは、演技に勝る。
制作陣でもある、主人公素晴らしい役者ですけど、
脚本にも参加とあるとおり、自己投影。
あんな素晴らしい演技ができるのは、きっと本心だから。
演技の必要を極力減らすって、問題解決のアプローチは、
特に低予算なら、有効なんですね。
「カメラを止めるな!」もそうでしたけど、
ギャラ安い役者さんで、NG少なくできるし。
低予算ならではのアジリティで、
製作の自由さが、予算を上回る戦い方。
戦いを省略してます。
原作ありきの大作と、今後さらに二極化してくと思われます。
これから中途半端は苦しくなるんじゃないでしょうか。
あと、自由ならではのテーマ性ですよね。
弱者の戦略は一点突破。チーム一丸。
同じ方向、同じ目標って大事ですね。常に。
テーマはタイトルの通り
「クマのやつ。一枚。会員で。」
窓口でボクはタイトル正確に覚えてなくて、そう言いました。
グリズリーじゃないし、なんだっけ、、、
SunがSonで、息子泥棒という意味なのも、
気づかないワタクシなので無理もない。
Brigs By Bear でした。
Brigって、軍の船の中の拘置所らしいです。
複数なのは、何巻もあるからでしょうか、
クマによる拘置所。
マーク・ハミルじゃなくて、
あのクマに捉えられていたというのが、
ミソですね。
マーク・ハミル絶妙なのに、スピルバーグに似てる
マーク・ハミルの投入については、さんざん語り尽くされてるので省略。
それより、
主人公のルックは若き日のスピルバーグに寄せてる気がする。(ルーカスじゃなく)
なので、引用しておきます。
まさにそういう映画です。
「私はこうして映画というドラッグの虜になった」
スピルバーグが語る、人生を変えた最初の映画体験
https://logmi.jp/72992
私はキャリアの初めに素晴らしい経験をしました。特に強調したいのは、私には選択肢があったわけではないということです。
人が夢を持つとき、その夢はもともと夢見ていたものではなく、たまたま起きるもの、思いもしなかったものなのです。
夢は必ずみなさんの後ろからやってきます。目の前からやってきて声を上げたりはしません。
夢は「これが君自身なんだ、残りの人生でこうならなければいけないんだ」と叫んだりもしません。
夢とはささやきに近いものです。子どもたちにずっと言ってきたのは、自分の本能や人間としての勘を感じ取るときにいちばん難しいのは、それが決して叫んだりせずにささやくものだということです。
ほとんど聞き取れないため、耳元で何がささやかれるのか、日々の生活の中で常に聞く準備をしておかなければなりません。
もしそのささやきを聞き、心がくすぐられ、残りの人生でそれをやっていきたいと思ったら、それがまさにそうなのです。
我々は、みなさんがそうやって夢を追うことのすべてから、恩恵を受けることになるでしょう。
ありがとうございました。
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