2021年、原作とは違う順番でお話を展開するアニメがいくつかあり、
それが不評なようです。
アニメファンの間で、炎上してる。
メンタリストDaigo炎上にも似て。
そんな3作を並べて観てみると、制作側の意図が分かりました。
そして、その目論見は成功したのだろうか?
興味が湧いて追いかけてみました。
最近の炎上と言えば、メンタリストDaigo。
まあ、
無知なことを無知なまま発言するような人ではないので、
全部最初から計算だろうと、多くの人もそんな感想のようです。
個人的には、
住所不定が生活保護受けられないことを知らないDaigoではないと思う。
いろんなyoutuberも反応してますが、
やはり炎上のプロ、シバターが的確と思われ。
狙いどおりの成果を、信者さん中心に得ているのであれば、それはそれで。
もし、本当に失言だったとしたら、
youtube辞めたいのでしょうね、深層心理では。
昔、
心屋仁之助が不倫して、twitterで開き直って、
積み上げた社会的信用も失って、組織崩壊に向かいましたが、
本人は清々してたと想像します。
その後、今までのキャリアすべて捨てて、歌手に転進してるそうです。
メンタリストDaigoもホントはyoutuber辞めたいのかもしれません。
とはいえ、炎上自体で見ると、シバターの言うように成功なんでしょうね。
個人的に興味深いのは、
謝罪の途中で、
幡野広志さん的な謝罪の失敗しそうだったらしいこと。
虐待やDVについて学びます。というスタンスで謝罪に換えると、
また結局、つけを払うことになる。反省が間違ってるから。
問題解決って、難しいですね。
で、そのパターンも一回やって、最後にちゃんと謝罪。
見事な手際ですが、本当はもうyoutube辞めたいのかもしれません。
もう、youtubeに飽きているのかも。
飽きたことをそのまま続けるのは苦痛ですから、
苦痛を避けたいのは本能ですもの。
そんなサインを感じたら潮どきですよね。次の場所を目指さなきゃ。
計算より、辞めたいという深層心理が本当の理由かと想像するのです。
人間だもの。
では、
時系列シャッフルで炎上するアニメ。制作側の心理とは?
意図は単純で、
早めに登場人物出しておきたい。
1クール12話は短期決戦なので、
魅力的なキャラが出る前に視聴辞められては痛い。
先にカード切っておいて、手数増やしたい。
48人も居れば、誰か1人くらいはハマる娘いるだろう的な、
制作側は、
キャラクターによる興味の持続を期待してるようです。
ただ、なぜ48人も出すのかといえば、
ピンで成立するほど強烈なスター性ある人材はアイドルで成立しないし、
(光宗薫さんは宝塚行くべきだった。)
そんなコンセプトでも、時代でもない。
ジュリーの時代とは違う。
そんなアイドル商法にも似て、
ストレートにお話自体の魅力では引っ張りにくい、
と制作側が判断した結果でしょう。
確かに、原作の段階で抱えている問題はあるような気がする。
弱点と想像されるのは、
・推理ものかと期待したが、ラブコメ×バトルもの。
・展開が強引過ぎる。
・会話中心だが、その会話がキツイ。
確かに、その弱点は擁護し難く、、
個人的には、
キツイ会話が続くのは苦痛で、更に、
強引な展開のため、”お前のさじ加減一つやろ”と興味が続かない。
ですが、
アニメファンによると、ヒロインが可愛いから見続けているとのこと。
私にはその心理は分からないのですが、
作品自体は評価しないが、この役者さんは良いからと、観るものありますから、
そんな心境なのでしょう。
可愛いと言われる、途中で死んでしまう探偵(?)さんですが、
死後は、別のヒロイン候補も複数出てくるようで、
これは先に全ヒロイン候補を一度は顔見せしておきたいのでしょうね。
キャラクターの魅力で引っ張る作品なのだから。
お話で興味を引っ張るには、強引すぎる展開に呆れられるリスクがあり、
かといってラブコメに全振りしてる訳でもない。
会話がキツイと感じる視聴者も出てしまうだろうけど、
キャラクターの魅力を全面に出すには、それはそれでよし。
ま、要するに、丁寧に作り過ぎると却ってアラが目立つ。
それを消して、長所を全面に出す。
その手段としての、時系列シャッフル。
で、その成否ですが、
炎上しつつ、大成功とのことです。
制作側の計算どおりじゃないでしょうか。
顧客であるアニメファンの心理をよく理解している。
こちらも2021年夏、炎上してるそうです。
監督の言うことは、額面どおり受け取らなくて、いいんじゃないですか。
ほんとに信念あるなら、2パターン用意しないでしょうから。
内容はよくある中世ヨーロッパぽい設定で、鬼退治。
アニメファン向けのよくある設定の普通の作品。
桃太郎役の男子を主役にして、お話で引っ張るには力不足と判断があり、
可愛いヒロインをメインに据えて、
主要な登場人物は早めに全部出しておきたい。
それはそれで、妥当な判断だと思われます。
確かに、時系列順の1話目は、
彼らが旅に出る理由が描かれますが、
凡庸で見なくてもいいかと、私は思いました。
それなら、派手なシーンを先に出した方が良いかも。
J-POPの曲で、頭サビが大事って言われるのと似て。
サビの部分を冒頭で歌ってから、Aメロ、Bメロを展開する。
そんなことがやりたかったんじゃないですか。
その目論見は炎上するほど、失敗してるとも思えない。
時系列をいじったから面白くないとう意見もあるようですが、
面白くないなら、それは時系列関係なく面白くないということ。
ただ、
回想シーンならそれと分かるように導入すべきなので、
とても不親切。
それで、2パターン用意するという保険を掛けた。
最後まで観る気がある人は時系列の方がいいでしょうね。
しかし、
つまらなければ途中で切る気満々の人が、批判するのは微妙かな。
リアルタイムに起こっていることと、全体を俯瞰しての判断とは別で、
ちょっと後出しジャンケン感が強すぎる。
ま、
内容はうさぎのキャラ以外に目新しさは感じず、
アニメファン向けアニメなので、それ以上の感想はないのですが、
2パターン用意という保険が、結果にどう響くかですね。
成功すれば流行るかもしれませんね。
前期の作品ですが、これも時系列をいじってます。
やはりそれが不評。
蜘蛛パートは面白いのに、人間パートが魅力ない。
との定評あり。
私も同感です。
人間パートは背景で良かったのに。
人間パートを厚めにして、沢山の登場人物出して、手数増やしてました。
原作を時系列どおりやると、人間パートがずっと後になるので、
時系列いじったらしいですけど、
脚本が最後は急に駆け足になったり、最終話間に合わなかったり、
制作自体なんかドタバタしてるらしいです。
完成度が低いのは、時系列のせいだけではないのかもしれません。
が、
大成功だそうです。
なら正解ですね。
人間パートがただの背景なバージョンだったらどうだったか、
その世界線も見てみたい。
手数を増やすって、大事なのかな。
配信中心の時代になり、かつてのTVの視聴率よりも、
細かい分析が可能になったので、
まっすぐ順番にキャラ登場させるのは得策でない。
そう判断される作品は今後も出てくるのでしょうね。
ただ見せる順番変えるだけというのは安易な気もしますが、
これも完璧な計算の上に成り立っているのかもしれません。
現に、キャラクターが可愛いから観るというファンもいるのだから。
ついでにご報告。
2021年夏フォローしてるアニメ3作品はどれも、
5話目でお話の転機迎える時期で、予想以上に面白いです。
期待に違わぬ出来栄えを維持してます。
漂流教室×ビューティフル・ドリーマーなまま、謎が展開し、
説明を過度に省いた、オシャレはそのまま。
一貫して、集団の秩序形成のあり方が寓話的に描かれて、
4話は公平なルールとその終焉のエピソード。
5話でついに、宗教の成立。
煽動者と利用される能力者、そして信者と距離を置く者達。
ああ、こんなふうに話が転がっていくんだと、ワクワクしてます。
最後まで、オシャレ演出と作画を堪能したい。
ビューティフル・ドリーマーは、
高橋留美子作品の閉鎖空間さを揶揄してる側面があり、
逆にそれが、ファンでない私にとっては痛快だったりしました。
本作も、
既存のアニメファンが好むお約束は絶対に外してやる。
という気概が感じられて、やはり痛快です。
「風立ちぬ」にも似てますかね、
説明されなきゃ分からないようなら分からなくていい、的な割り切り。
こういう作品もどんどん作れるように、
既存のファンとは違うマーケット拡がって欲しいです。
ドラゴンボールっぽいデビルマン(漫画版)。
1話目以降も攻め続けている作品。
5話でお話が大きく動きました。
韋駄天という守護天使側が善とも限らず、
そのダークな倫理無なき守護天使がシンジ君と渚君。
という狙いもよし。
人間の脳は苦痛には耐えられても、快楽には耐えられない。
普通のアニメっぽくないこと、言います。
同じエログロシーンでも、デビルマンより一歩踏み込んでいる。
一瞬ドラゴンボール的な脳筋バトルに見せかけて、
頭脳バトルもやる、そしてただの頭脳バトルでもなく、
神の不在と、人間という存在に迫ろうとする。
憂鬱すぎないバランスも見事です。
これを地上波でやろうという意欲に圧倒されます。
それにしても画が映画的で、オシャレですね。
もっと、もっと、評価されていいのに。
原作に忠実なストーリーで、5話目で主要キャラが出揃う。
王道な構成です。
異世界×カイジという感じでしょうか、
お話が面白いのですから、小細工不要。正々堂々といきましょう。
テンポよく進んで心地よいです。
労働というテーマからズレず、
毎回コメディとして成立させているの偉い。
ありがちな転生ものに見えて、
アニメファンのありがちなツボを微妙にズラしているとこが好きです。
退屈させない工夫は随所に。
コメディは難しいのに、よくそのハードル超えて来てる。
原作に忠実でありつつ、
制作陣は原作よりも、ブラックな労働について造形が深い。
それがうかがえて、また楽しい。
特別な手段講じるにはそれだけの理由があり、
それをやらないのにも理由がある。
周到な人が変なことしたときはなおさら、
理由があるものと勘ぐってしまう。
まあ、額面どおり受け取らねばならない理由もないし。
小細工に感じるのにも理由はある。
人はマンネリには耐えられない存在だとつくづく思う。