専門家(を名乗る人)でもダメなアドバイスは数多く存在する。映画「どうすればよかったか?」の予習と回答。岡田斗司夫「悩みのるつぼ」

昔、宇多丸師匠が批判していた。
学生が撮った短編映画を堤幸彦監督が手直しするという企画。
たしか、
 その演出は相変わらず奇を衒ったものばかりで、
 むしろ劣化してるし、後付の演出が寒い。クドい。
ラジオスターはマシンガントーク全開でご立腹。
そんなんで客は喜ばない。いい加減、勘違いやめろ!と。
更に、TVドラマ「Trick」で当てた映画監督の演出への批判は続く、、 

そんな、ぼんやりとした記憶が蘇る。
自己満足なのか、客目線での計算なのか、
アフターサン」が嫌いだ。
 
それはさておき、
なかなか衝撃的な動画↓に出会った。
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この手直し、良くなっているのか?
画力の問題は一旦置こう。演出効果にのみ注目。
演出は目的に一致してこそ手段としての意味がある。
通販の広告はワザとダサい。伝えたい狙いが有る。
 情報量は多ければ良いというものではない。
 さり気なく説明出来れば優秀だと断定も出来ない。
 手慣れていることと、過不足無いことは全く関係が無い。 
 
これが掲載の書き出しだとすると、手直しの方が印象に残らない。
デザイン変更の結果、ゴチャゴチャ書き込み多いだけの名刺。
 挨拶相手(読者)に、
 必要な情報だけを、
 印象付けること。
が出来れば、機能要件は満たすのに。
これでは顔と名前が一致しない。
   
主人公の自己紹介より、
混雑する街並みの情報量を優先するからには、
それだけの理由が存在すると思うのだが、
プロ先生の申告だけでは、その演出の是非を判断することは出来ない。
とりあえず、
主人公は、
 30代くらいの男性で、
 サラリーマン風、
 名前が提示される。
 外回りの営業か、何かで、
 仕事は多忙みたい。
 
混雑した街並みを描写で重複させ(舞台設定が重要かは分からないが)、
一方で、主人公紹介の情報量を削る。
それだけの意味があるの?

手慣れた表現なだけで、効果を考えない、ただの思考停止に過ぎない。
との可能性は否定できないな。と結論を濁してしまい、
配信者の主張に賛同は出来なかった。

(自称)専門家から、本末転倒なアドバイスを受けることは多い。
 
コーチングやカウンセリングでも、
 その技法をその問題に対して、今適用するのが効果的なのか?
という問いを自らに課さず、
”金槌を握れば、総てが釘に見える”人達も多数。
そんな人達に相談するより、弁護士や税理士や医者が先じゃん。
 国家資格を持つ本物の専門家に、
 専門分野について、
 自分の問題を相談したら?
偽者を儲けさせるだけ、そんな最悪な例も有ったりする。
 
 
特に毒親については、
良き相談先に出会うのは大変。
精神科のドクターとは違い、毒親の相談先はいろいろ。
儒教的常識とは逆をしないと搾取は終わらんし。  
有効なアドバイスを選ぶのも、一苦労。
賢明で明快な、こんな回答↓は稀。  

父親が大嫌い、という悩み

難しすぎますか?じゃああなただけでも逃げてください。たった三人家族で二人が一人の悪口を言い合ってる家は地獄ですよ。高校生ならもう働けます。
逃げなさい。さもなければ、母を助けなさい。

大抵の回答者はボンクラで、ここまで洞察出来ない。
よって役に立たない、どころか有害。
 
 
そんなことを思い出してみた。
観る予定の映画↓の予習を。今週は迷うこと無く一択。

統合失調症の問題としてではなく、毒親の問題として観るつもり。
 自らの考える世間体のために、
 発病した娘を長期間、治療を一切受けさせず、軟禁。
 正常な判断力の人ではない。
毒親と呼んで差し支えないだろう。私は呼ぶ。
 
弟として、大変な経験をした監督さん。だけど、
彼の発言には違和感を感じている。
「この映画は『失敗例』」。統合失調症の姉と家族を記録した映画『どうすればよかったか?』監督が語る胸中

ただ間違っていたのは、両親の説得に25年かかったということ。どう考えても長すぎるし、姉に対して申し訳ない。これを失敗と言わずして何と呼ぶのか。だから後悔があるとしたら、もっと早く両親を説得すべきだったということ。

いまだに、毒親を説得できると思っているのか、、、
いや、ヤるだけのことはヤりきったよ。25年も諦めもせず。
しかし、逆に、
”これは無理”と理解するに充分な年月であろう。
 
毒親に対し、失敗の典型の一つで、
 彼らに期待すること、特に、
 変わってくれると期待すること。
これは常に無謀な失敗に終わる。
説得なんてありえない。
そんな理性があれば、娘を隔離軟禁なんてしないよ。端から。
寝言は寝て言わねばならぬ。

無理なことは正しく諦め、2択っす。
 1.姉を強奪し、隔離し、死ぬまで面倒をみる
 2.親が弱るのを待ちつつ、隙あらば専門家に診せる
 
1の場合
 専門家の治療を受けさせず、軟禁は明白な人権侵害で、流石に犯罪でしょう。
 公的な第三者の力を使って、引き離すことが出来るかどうか。
 弟さんが、
 有志を募り、強奪を実行出来たとて、自力で一生面倒みるのは無理そうだし。
 公的機関の支援無しには続かない。

2なら、現実の世界線と、あまり変わらないかも。
 
いずれにせよ、法的な専門家にも相談すべきだろうな。
一旦は、児童相談所とかに。
成人でも、精神の病を発症となれば、特例扱いの可能性はあるし。
 
自力での解決に限界があるなら、
法的な強制力に支援を要請するしかなさそう。
説得して事態が好転すると期待するのは、お花畑が過ぎる。
 
 
毒親への対処では、私が知りうる限り、以下の手順。
1.まずは距離を置く(同居しない)
2.親を客観視出来るようになる
3,どの程度、付き合って行けそうか、再度検討
4.距離を置きながら、タイミングで動く
5.解決(許しとか、和解とか)は目指さず、かつ油断しない
6.反芻思考など二次障害は、親と関係なく別途自分の治療
特に伝えておきたいのは、
 ”許し”とは、自分の内面の執着を解くことであって、
 現実を、特に法的に、適切に対応することは、また別。
 眼の前の相手に甘い対応をすることではない。  
まあ、アドバイスする側も無責任に混同してるケース多い。

それはさておき、
監督兼弟さんは、
長子である姉が防波堤でもあり、毒を喰らいすぎず、
①高校卒業時に親元を離れることが出来た
②撮影は自ずから、客観をもたらしてくれた
③諦めず、家族として関与を継続した

時間が掛かったとはいえ、最後は治療も受けられたのなら、
それは成果として、評価すべきとは思う。
 
タイトルにある問へのアンサーは、
”とりあえず、児童相談所に相談に往く。” ですね。
心強い対応してもらえる保証は無いけれど、
間違った相手に相談するのは、少なくとも事態を良化させることはない。 
 
ちゃんと資格ある専門家の方が無難。
自分で自分に権威付けしてる人は、眉唾だと思った方が無難。
 
 
2024.12.12 15時現在
雇用統計もCPIも数字よく、20MAの上。ただし±2σでレンジ継続。
FRBは0.25%の利下げの予想。日銀の利上げもあるかもしれない。
やっぱ。バイデン政権終了時に、一旦の調整あると思うんだが。
当面は、地味にレンジを追う。

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