「ナチュラル」(人˘ ˘*) 古き善きロバート・レッドフォード追悼

新文芸坐で追悼上映と知り、折角だから鑑賞。
(大スクリーンで傾斜も良いのだから、もっと後ろの席選べばベターだった)

 
いにしえにTVで観たはずだけど、
「さよならゲーム」と勘違いしてる、かもしれない。

 
しかも、私はときどき、ハリソン・フォードと間違えたりもする。

 

今回の追悼上映は、本作と「追憶」の2本。

こちらは、
曲とそれを歌うバーブラ・ストライサンドがメインに思えて、
本作をチョイス。

 
ロバート・レッドフォードと言えば、昔の装束が似合う。
役者として作品を思い浮かべれば、


そして何と言っても、私の一番↓。

 
 
本作見直して、
金髪碧眼のハンサムな御尊顔だけでなく、改めて、
整ったプロポーションを眺める。
ああ、現代に衣装が寄ると、もっとダボッと着てしまう。
 
ソフト帽を被り、ポッケに手を突っ込む。
そのシルエットはまあ、スラッと足が長い。
そうか、お尻の位置が分かるように常に着こなして居たのか。
 
やっぱり、
オールドファッションドなポートレードが似合う。 

 

加えて、
野球選手と言われて納得する身長と筋肉。
トム・クルーズだと、ちょっと違う。こちら何時までも若くて華麗。
ブラピは端正なお顔でも、もっとワイルドなイメージ。
同じく、名優兼名監督のイーストウッドじゃ、苦すぎる。
 
充分な肉体性を持ちながら、
哀愁も含み、どこか超然とした住まいのレッドフォード。
極端に振り切ることもなく、スター然としたスターだった。
 
 
本作では、
現役バリバリから、熟年に差し掛かる役どころ。
オールドルーキーもので、
二枚目スターのピークの終わりをフィルムに留める。

引退がテーマの本作を過ぎても、
老いも加味した二枚目を、まだまだ精力的に演じる。

2018年公開まで、脇の老け役にシフトもせず、バリバリ主演で引退。
先発完投型のまま、ユニフォームを脱いだ。
 
《 開演 》

ロバート・レッドフォードを愛でる為の映画ですので、
内容を、とやかく言うのも野暮。
 
夕日を背景に、郊外の風景に、映えますね。
サウスポーもまた善き、構図も決まる。

ジョージ・ロイ・ヒル監督の西部劇
『明日に向って撃て!』のサンダンス・キッド役。
1936年生まれのレッドフォードは、その時33歳。
『ナチュラル』の“オールド・ルーキー”ロイ・ハブスと同じく、
檜舞台に上がるまでには、短くない時間を要したのである。

今後を予見させるハッピーエンド。

レッドフォードが1978年にスタートさせた、「サンダンス映画祭」。
彼の最初の当たり役の名に因むこの映画祭は、新人監督の登竜門として、
ちょうど『ナチュラル』が公開となった辺りから、勢いが加速。
コーエン兄弟やジム・ジャームッシュ、タランティーノなどから、
近年ではデミアン・チャゼルまで、
後のアメリカ映画を支える面々が、次々と育っていった。

 
 

内容に関しては、以下の記事で充分に過ぎるほど解説されてます。
「AtoD」は音楽と映像機器情報サイト 映画「ナチュラル」の謎やオチ解説、感想 

原作は、文学的でもっと鬱々とした雰囲気らしい。
メジャーリーグに関する様々なエピソードを散りばめて、
レッドフォードに相応しい終劇に改変。
 
 
野球愛はそれほど感じません。
何より、下手過ぎます。
草野球レベルな訳が無い。
 
ベイブ・ルースが登場とすれば、1934年の日米野球で来日した頃。

折角なので、左投げの映像を。無駄のないフォーム。
戦前のメジャーは、
 今ほど複雑ではないし、
 球種も少ない。
 道具も素朴。
しかし、プレイは流石と唸るボールの扱い。

悔しいので、最近のメジャーの守備を観てしまう。 

余計イライラしてしまいそう、こちらで。 

上手いだけなら、日本人の方がと思うことも、

しかし、地肩の強さ、スナップの正確さは敵わんなぁ。
稼頭央でも、内野で成功しとは言い難い。

ショートは別格。

 
 
ま、
野球のプレイさえ目を瞑れば、
80’sの古き善きハリウッド映画。
 大仰で誇張した、分かり易く派手な映像表現と、
 ここぞとばかり盛り上げる音楽。
特撮過ぎない。観客の邪魔をしない。
今から観ると、郷愁の”郷愁の映画”。
 
 
ああ、内容に関して、
ヘンテコなストーリーは、当時も批判されたそうですが、
 説明されなければ気が済まず、
 破綻してても、説明さえ有れば気が済む、
そんな人も、
戦後教育の賜物でもなく、古今東西かも知れませんが、 
どーでもいいっすよ。そんなこと。
 
そりゃ、
 女好きで、尻ばっかり追いかけてるんだから、
 運命は性格だよ。
 有名になりゃ、いずれハニトラにでも引っ掛ける。
 たまたま、
 権力や俗物を嫌う人物造形で、カムバック後の厄災から逃れただけ。
と、しか思えません。
 
 
改めて大谷って、そういう面でも偉大。

いろんな人が寄って来て、更なる活躍に代える。
やはり運命は性格。

ストーリーは、
スター選手の様々なエピソードをまぶしたオールドルーキーもの。
それでいいじゃん。それだけ理解すれば充分だし。
あとは雰囲気。

濁流に居ても、
欲の無い純粋さ、超然とした気配を纏う。
弟子のブラピとは、やっぱちょっと違う、
ギャグシーンでも、すっとぼけ、おぎやはぎ小木の様に淡々と。
稀代のスターを愛でましょう。
 
 
 
関係無いけど、オールドルーキーもので思い出す。

殴られてあげる、無骨な男の姿を愛でる。
ああ、遺作だったんだ。
 
レッドフォードも日本だったら、生真面目で、
高倉健的な造形になったかも知れない。
 
 
 
運命と今は思うだけ。 

 
 
 
2025.11.14 11:30 現在
 本格的な下落開始かも、いやあ、20MA付近で耐えそう。
 AIはバブルでなく、実体あるのかな。
 高市政権になっても、岸田政権以来変わらず、
 国民生活は痛んでも、金融正常化に向け舵を切った印象で、
 日経平均5万円を死守したい思惑も感じます。

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