市毛良枝に、登山家の役は演って欲しかったな。
本作は文京学院の100周年記念の一環だろうと、想像しつつも、
タイトルが富士山だし、こちらも多少は登るかな。と期待。
むしろ小規模な製作なら、
手頃な山登りが、そのまま演出されずに映るかも。
それ以上は予習せず、遅い時間の水曜日、HUMAXへ。
–ネタバレ気にせず語ります–
《 開演 》
うーん、どういう資本関係なんだろう?
文京学院が、島田依史子創始者↓の映画化を目指した訳でもなく、

富士山もコーヒーも、エピソードは無関係。
劇中、生涯学習のPRは出て来るも、それは要素の一つに過ぎない。
或いは製作の途中で、
それを全面に押し出す理由失い、こう成立したのかな。
製作委員会ではなく、GAGAが全面的に仕切ってるみたい。
文京学院以外にも、
上島珈琲、
富士山みはらし、
アイドルの事務所LAPONEエンタテインメントが、
お金出してると推察。
他にも、
マインドフルネスとか、
グローバルビジネスは戦争反対とか、
あと投資詐欺とか、
無理やりブッ込んで来る。
資本の参画は、もっと複雑かもしれない。私が気付かないだけで。
いろんなピースが嵌め込まれて、全体が出来上がってるようですが、
そのパズルが解けず。未完成のまま。
物語は、各ピースが融合する訳でも無いんです。
それぞれ存在して、なんか感動っぽく終わる。
鑑賞後感は、不快ではなく、
これを1本の映画にまとめ上げた、作り手の力量に感心してました。
監督は、「大河への道」でも同じく、確かな力量。
音楽は、素晴らしい。今どき珍しく邪魔にならず。丁度良い。
撮影全般、端正で綺麗。
理想を実現する、生活感を脱臭した美術も、目を見張りました。
脚本は、違和感覚えるブッ込みも多々有り、苦心が忍ばれる。
もし、資本関係無しの自由なストーリーだったら、
孫が脇に徹して、
学歴で確執がある祖母と母の間を取り持つ。
亡き祖父の富士山5合目のエピソードを利用し、
不仲の母娘を対面させる。
それだけで、
じんわり感動のシニア向け映画として、充分に成立したと思われ。
比較して悪いけど、「ホウセンカ」より上手に作れそう。
謎解きも丁度良く融合出来るよ。
そして何より、
皆さん、お元気で、それにはホッコリしました。
久方ぶりの主演は、もとより、
「敵」以降も健在な長塚京三。
そして、アイドルの母親役、酒井美紀の好演。
私は不覚にも鑑賞中、誰か気付けなかった。
成功したキャリアウーマンで、
女手一つで育てた息子に対し、どこか強権的。
一方、
自分の母の市毛良枝は、孫には理解ある祖母だが、
娘の私を利用して、学歴コンプレックスを解消しようとした毒親。
と恨みを持ち続けている。
因果は巡ると観客に伺わせる。
そんな絶妙な役回りを能く体現してました。
ああ、富士山に、市毛良枝だし、
静岡が資本にも、関係あるのかな。
秦基博は、相変わらず優しく易しく美しい調べ。
ですが、、、ダイエットした方がいいですね。
客層は、
シニアとも言い切れない様子。JO1目当てと思しき女性客もチラホラ。
個人的には、
孫役のアイドルのアップ、スクリーンではキツかったです。
こんな普通の地味な大学生が居るか?
メイクが不自然、特に目元。
演技以前にずっとノイズでした。スッピンでは無いですよね。
彼の彼女さんは、自然な振る舞いで、純粋なキャスティングと観て、
主要以外では、
ほっしゃんは、(事務所の資本関係だとしても)唯一の例外で上手く、
あとは皆、役柄とは別の存在感でした。
違和感有りまくり、被る仮面が違う。
手弁当なら、
役に溶け込む、売れ過ぎてない役者さん使う所でしょう。
映画全体に、キメラ感漂ってました。
どんな構成要素なのか、
エンドロール見ただけでは分かりませんでした。が、
もともとは別々の企画が在って、合体させたのでは。。
PR目的は特にですが、
小規模映画が、もっと料金も安く興行打てるシステムを望みます。
不利な時間帯で日に一回だけなら尚更。
一律で同じ土俵に立たなくてもいいのに。
PR目的だと、白状して良いじゃん。
シネコンのみならず、
ミニシアターでもメリハリ付けた方が、ビジネスモデル優れてる気がしてしまう。
そんなことも考えてしまいましたが、
プロデューサーが、まとめ上手で良かったね。
露骨にPRだと感じるのに、不思議と嫌な気持ちに成らなかった。
優しい気持ちが観客に湧く。
それは、演者と制作陣の実力が確かな証拠。と思うのですよ。
作品が歪つでも、咎める必要も無いし。
PR目的の映画だとしても、アザトサや邪心を感じさせない。
無理に客を誘導しようとはしない。
語るべき事は、それくらい。
どうせ足を運ぶなら、観るべき映画は他に有ると言えます。
別にオススメもしません。
が、
私には、満足は有りました。
作り手の良心は感じました。
安心して観てました。
観てる側も幸せなら、それはそれで良いじゃないと。
不思議なもんです。
マスカラなのか、あれは素顔では無いと思う。
モザイク映画じゃエロ過ぎ、キメラ映画じゃ不気味で、ジグソー映画と呼びたい。
失恋の歌だと知った、それでも爽やかな感覚しか残らない。表現て不思議。
20025.11.06 16:00現在
20MAタッチまでで、押し戻す。
このまま、どこまでもは無いと思うのですが、、
ちょっと買えないままです。
かといって、売り仕掛けする場所とも思えず。
来週待つかなぁ。
