若き才能が国際的に評価された、検閲をパスした、中国産ウイグル映画。
と聞き、上映終わる前に観ておこうと。
外出の次いで、有楽町ヒューマントラストへ。(小さなスクリーン選んだのはミスだった)
世間の評だけ確認。
検閲が想像される。
雰囲気重視、お話は眠い。
見慣れぬ風景は貴重。
それもまた良しと予約。
ただし、中には、
画作りが好ましくないとの評も、
それは、想像つかない。
ま、観て確かめよう。
《 開演 》
確かに、ソビエトの映画観てるみたい。
何度かウトウトしました。
内容は期待通りで、
少年のひと夏のエピソード追体験しながら、
才能感じさせる映像に浸る。
油断すると寝落ち。
音楽は、程良く。
撮影は、
表現の自由だけでなく、
機材もロケーションも、制約は想像されました。
ミニな画面で、スタンダートな画角で、拘りの映像は疲れます。
折角のスクリーンなので、
景勝ももっと多く、ランドスケープな画角で観たい。
なおさら、
新人のジン・イー(景一)監督の、
一本の映画にまとめ上げる力量素晴らしく。
それから、
是枝裕和ファンというのも、なるほど。
寓話的要素の表現は、
地域、民族の伝承を知らないので、軽々に判断出来ないな。(後述)
作り手にとっては、どれも等しく思い出。現実と区別無いようです。
画作りについては、
記憶を記録という姿勢に徹していて、
無理にファンタジーに寄せる必要は無いと、私は支持します。
異文化を眺め、映像から雰囲気を味わうのみです。
(ウイグル自治区関連は、若干復習しました)
物語には目を瞑り、
予告編から感じられる映像の心地よさに、興味惹かれるならお奨め。
若干、復習した件を記します。
1.アミニズム、突厥のテングリズム
2.植物由来のヒーラー バクシ
3.ウイグルのカザフ 少数の少数
4.地理、歴史のおさらい
ストーリー自体には触れないので、たぶんネタバレ無し。
1.アミニズム、突厥のテングリズム
アミニズムは人類共通、現代人の中にも残る。
人工的宗教以前、自然発生的に起こる。
「アメリと雨の物語」「ハムネット」などでも、その影響を感じます。
日本人には、むしろ身近なはず。
トゥルク(突厥)の人たち、
天山山脈当たりでは、テングリズムという信仰に発展。
森、泉、馬も神聖な存在で。
特に、動物が会話するのは、身近な伝承なんでしょうね。
2.植物由来のヒーラー バクシ
信仰と治療 ーウイグル族の宗教世界探訪一

本作のタイトル”植物学家”が、ストーリーにあまり活きていない。
そこに疑問は感じるのですが、
加持祈祷の類から、薬草を使った治療まで、
植物由来のアイデンティがあるのでは、と想像。
近代科学とは別に、
地元の植物の知見は、豊富に伝承されていた。
現代は、
地下資源採掘のため、片隅に追いやられているが、
ささやかな抵抗でもあり、圧倒的敗北でもあり。
詩情豊かに記憶を描くことがテーマで、
政治的問題に首を突っ込むのは本意でなく、
検閲の元では、これが限界。
ということなのかなぁ。
そうでもないと、設定が謎。
3.ウイグルのカザフ 少数の少数
漢民族との会話が中国語なのは想像つきますが、
カザフ語以外にウイグル語が、
どれだけ登場しているか、(いないのか)は、全く分かりません。
気になる点は、
監督がウイグル出身でも、
主人公がオリジンの異なる、更に少数民族であること。
何等かの意図があると思うのですよ。
ウイグルの民族自決的な意図と見做されると、発禁処分喰らうのか。
敢えて、より辺境な土地に舞台を設定する必要があったのか。
そりゃ、漢民族の入植が進むのだから、人口は増えるだろ。
数字はウソは付かないが、詐欺師は数字でウソをつくと、
どうしても、勘ぐってしまいました。
政治的に”きれい”だから制作実現したのかもしれない。
4.地理、歴史のおさらい
シルクロード、ウイグル、キルギス、トルコ系騎馬遊牧民
ウイグルの歴史 ~突厥から自治区化まで~
中央アジアのモンゴロイドも、トゥルク(突厥)系とモンゴル系あり。
トゥルクでも、多岐に分かれる。
ウイグル自治区側にも、カザフ人は存在する。
私も、東トルキスタンの歴史は知らなかった。
中華思想は元より、ソビエト史観にも蹂躙され。
平和裏に記録に残すことが、精一杯とも、勘ぐってしまう。
植物由来で争わず。ただ咲くだけ。
そんな映画でした。
グレート・ゲームに翻弄され、開発に翻弄され。
2026.05.27 15:30現在
突破しましたね。ちょっと逆を取られました。
日銀の動向が消極的なのが追い風ですかね。
そろそろ、この辺が限界と思ってしまいます。
でも意地を張らずに、ついて行くだけ。
