「ブルームーン」字幕でライムは無理ゲー? VFX駆使しても!(*ᵕᴗᵕ)⁾⁾イーサン・ホークのセリフ術♪古今東西「狐憑」の運命


スタンダードの名曲がタイトル。

 折角だから和訳付き。シナトラ版。
昔、CMで聞いた。
サビが流れ、there forと韻(ライム)を踏む。
 
印象に残るは、ラジオにて、
平井堅が思い入れタップリに語るチェット・ベイカー。

 明るい恋の歌とは、思えなかった。
 
 
公開中は、さほど惹かれず、優先順位低いまま見逃す。
 小難しい会話劇らしい。
 予告編から魅力も分からず。
 
そこへ数ヶ月遅れで、文芸坐に二本立て。


むしろ、「ナースコール」目当てで、
貧乏性を発揮して土曜日2本とも観る。 
 
タイトルの曲だけで、実在の人物は知らず。
予習ぜず、あらずじと世間の評だけ鑑賞前に確認。
 舞台劇に近く、
 どうやら物語性は弱く、
 スケッチ風に一夜の出来事を描く。らしい。
 
物語の消費に向かない作劇かどうか、一旦置いて、
100分の間、
イーサン・ホーク喋りっぱなしを字幕で追い続けるのは、
キツかろう。
 
作品の出来とは別に、
日本で評価が伸びないのは妥当と思えた。
 
 
 
 《 鑑賞 》
 
 
 
主演男優賞と脚本賞の候補に残したのなら、
上げればよいのに。
若干の差別的な発言が災いしましたかね。
ポリコレしか評価出来ないアカデミーは、本当に地に落ちた。
と雑念が浮かぶ程、
満足しました。
 
100分があっと言う間でした。
というのも、
 字幕で意味理解しつつ、英語分からないなりに、
 リスニングに集中しようとして、
 イーサン・ホークの台詞回しに聞き入って、
気づいたらエンドロール。

  
そのため、
肝心の音楽に関しては、聴けてません。 
ピアノの伴奏とイーサン・ホークの発声の調和は感じるも、
曲目まで把握するに至らず。
プレイリストを後に確認。納得のチョイス。
(「ジョーカー2」は何故、統一感もセンスも無いんだろう、
  また雑念が浮かんでしまう。)

最初、画角が大スクリーンみちみちで、
場面転換の少ない舞台劇なのに大丈夫かと、
それは杞憂で、満足の映像。
行き届いた美術が背景で、
酒とタバコと音楽に、社交と虚栄と成功を垣間見せ、
存分に効果的で、目のごちそう。
 
 
本作の評価は、
イーサン・ホークのセリフに乗れるかどうかが全てで、
字幕で意味を追うことに意識持ってかれては、キツイ時間が延々。
内容以前にノリ。呼吸や韻に身を委ねられるかどうか。
 
日本で例えるなら、寅さんの口上。
 見上げたもんだよ屋根屋のふんどし、
 結構毛だらけ猫灰だらけ、
 尻の周りはクソだらけ。
内容は無い、リズムとライムの心地良さを感じるか否か。

 
逆に、
史実に関わることは、セリフが説明してくれますから、
予備知識は無くても問題ありません。
雰囲気を掴めば充分でしょう。 
そんな事より、 
稀代の作詞家が主人公で、重要なのは、100分間のセリフ。
 
常に子音と母音がセットで、50の音に単純化された言語では、
これは無理だな。
 同音異句が多く地口(語呂合わせ)はヤり易いけれど、
 フシ回しは、スタンダード・ナンバーにはノリにくい。
 

意味は字幕で理解して、同時に、
ピアノ伴奏無くしても、音楽が頭の中で流れなくては、楽しめない作品。
シネスコとは言え、映像は配信でも充分堪能出来そう。
しかし良き音響で聴きたい。
映画館で観る機会は、偶然の幸運でした。

 
以下、若干項目に分けて、
 
 1,コンビ格差と転向と
 2.ライム確認「ブルームーン」「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」
 3.「狐憑」中島敦 連想

※ネタバレ関係無い作劇ですが、極力しません。
 

1,コンビ格差と転向と
 才能溢れても、ここまで破滅型では、ビジネスのパートナは難しい。
 やすしきよし。
 
 その上、時代の空気は、
 明るく朗らかで明快なもの望んだ。
  1941年 真珠湾攻撃からアメリカ参戦
  1943年 「オクラホマ!」初演 

   陽気で牧歌的。
   本作では、”象の目のように”が酷評される。
 
 劇中のとおり、戦時下で不謹慎なジョークは好まれない。
 ミュージカル史における「オクラホマ!」とは、ざっくり、

この頃から
「ミュージカル・プレイ」の呼称を与えられる作品が出現してくる。
明確な定義というよりは習慣的な分類ではあるが、
レヴュー的なショーでもあったミュージカル・コメディに比べて、
ミュージカル・プレイとは、
台本に基づいて一貫したストーリーを台詞と歌とダンスで綴るものを指す。
ブロードウェイ・ミュージカルの黄金期は
しばしば一九四〇年代~六〇年代と言われるが、
その時代の幕を開けた作品が《オクラホマ!》である。
そしてこれが「統合ミュージカル」の理想と見なされることになる。

 ”レヴュー的なショー”とは、
 まあフレッド・アステアだと思えば一旦、充分。

 時代が変わるのは、「バンド・ワゴン」の冒頭のとおり。

 
 作曲家は、さながら、岩井から澤部へ路線変更。

 
 ボブ・ディランがフォークを捨てて、ロックを採用したが如し。

 ミュージカルの巨人は、規律正しいだけでなく、
 時代感覚にも優れた。
 
 
 劇中よく説明されて充分と思われますが、
 仄めかしも多い。
 その雰囲気を味わえないと厳しいかも。
 ま、
 作品紹介でも時代背景は分かり、流石に自己責任。 
 
 
 
2.ライム確認「ブルームーン」「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」
 タイトル曲では、
  ど頭で、Blue moonから、alone,ownと続く。
  立て続けに、
  there for, pray for, care for で、appeared beforeまで。
  月は蒼から、こんじきへ。goldの前に、holdがさり気なく。

 もう一つ、一番有名な曲で、

  チェット・ベイカー役で「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」。
  作詞家も演奏家も破滅型。
 
  そして、

  本物は、やっぱりもっと陰鬱。
 
   laughable,unphotographableと語彙豊富。
   Yet you’re my favourite work of art とtを重ね。  
   greek,weak,speakの三連コンボ。
   hair for, care forと繋げ、
   valentine stay, valentines dayで〆る。
 
 踏まない処見つける方が難しいくらい。
 
 意味よりも、初めに音の調べありき。
 無粋な真似したけれど、誰も解説しなさ過ぎ。
 
 
 本作は、littleでfunnyな最高の毒舌が主人公。

 雰囲気だけでも、言葉の魔術を味合わんと。
 
 
 
3.「狐憑」中島敦 連想
 今回も、
 日本近代文学の古典からの連想を挙げてしまう。
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シャクも野に出たが、何か眼の光も鈍く、呆けたやうに見える。
人々は、彼が最早物語をしなくなつたのに氣が付いた。
強ひて話を求めても、以前したことのある話の蒸し返ししか出來ない。
いや、それさへ滿足には話せない。
言葉つきもすつかり生彩を失つて了つた。
人々は言つた。シャクの憑きものが落ちたと。
多くの物語をシャクに語らせた憑きものが、
最早、明らかに落ちたのである。
 
-中略-
シャクの最も熱心な聽手だつた縮れつ毛の青年が、
焚火に顏を火照らせながらシャクの肩の肉を頰張つた。
 
-中略-
ホメロスと呼ばれた盲人のマエオニデェスが、
あの美しい歌どもを唱ひ出すよりずつと以前に、
斯うして一人の詩人が喰はれて了つたことを、誰も知らない。

 用済みの芸術家、壊れて枯れた詩人。
 登って三年満ちて三年下って三年。あらあら十年。
 才能の賞味期間は、そんなものだと聞いた。

 43年秋、 
 ロレンツ・ハートは、リチャード・ロジャースに依頼され、
 舞台再演の為、新たに6曲を書き下ろし、開演の数日後に亡くなる。

 
 
 
イーサン・ホークは、
欲望を意識して声を発し、演じようと意識しない
そのセリフ術を堪能する本作。
主人公の綴る歌詞と同様、機知に富む楽句で彩る映画。
 
ムードに浸れるかどうかは、あなた次第。
 
 
 
スタンダード・ナンバーに名うての録音、様々あれど、

ここは、ジャジー過ぎない30’sで、恐らくオリジナルの雰囲気。
 
 
 
2026.07.19 現在
 -2σまで戻す。
 月曜早朝に、アルゼンチンvsスペインの決勝で閉幕。
 メッシは異次元ですが、
 フランスを抑え込んだスペインにも勝機は有るでしょう。
 20MAは久しぶりに下を向き、
 下落が本命ですが、結局は戦局次第。
 大きく動いたら、ついて行く。

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