言語化と割り切った説明 「マイ・ブロークン・マリコ」「四畳半タイムマシンブルース」いっそ「それ森」見にゆこうか。

量刑のバランスがおかしい。
 朝のワイドショーのコメンテーターのテキトーな発言は、
 平常運転かと思ったら、電通絡めた途端に処分。
 安易に不安を煽るような、
 もっと罪の重い発言はなかったのかな。過去に。
 どこか北野誠の一件を彷彿とさせる。
 
 
沈黙のパレード」大絶賛しておいて、
 説明セリフや野暮な演出や雑な話運びを批判。
 
「大怪獣のあとしまつ」とは違う匂いを感じる。有村昆が貶してるし、

 
他にも、「女神の継承」褒めてる人たちがホラーがヘタだと批判。
いまさらの「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」の劣化コピーでも満足できるのか。
テレフォンパンチのジャンプスクエアでも驚けるのか?
とにかくカメラ揺らすの止めてほしい。見づらいだけで感情は動かない。
 
相葉くんの演技に初めから期待はしないよね。ニノじゃないんだし。
B級なのは観る前に想定できることで、怒るのは想像力の欠如、
ホラーの宣伝で嘘つかれたのは分かるけど、
ホラーじゃないものを頑なにホラーとして観なくてもなぁ。
 
アイデアは甲府事件+プレデターだったのに、
大企業の意思決定で無理やりホラーにして、中田監督のネームバリューも利用しようとした。
編集は監督関わってなくて、無理やりホラーにしてるんだろうな。
 
ホラーに飽きた中田監督の中立性には興味惹かれてしまう。

 
今週はいっそ、「それ森」観にゆくか。
宣伝がホラーと嘘付いただけで、B級オカルトコメディとしては楽しいかもしれない。
 
 
映像で説明すれば上手いかというと、そうとは限らない。
ただ、無理にセリフにしないで、
ナレーションや字幕や副音声で対処する方法もコスト変わんないのにと、
思うことはある。
歌舞伎も初心者向けの副音声あるんだよね。
 
このところ、 
「マイ・ブロークン・マリコ」「四畳半タイムマシンブルース」の2作期待して観たのですが、
その期待は下回りましたが、完成度はよく。
どちらも、
ナレーションというか、主人公のモノローグで説明セリフの弊害を避けてました。
 
映像であろうと音声であろうと、それが説明と分かってしまう時点でB級ではあるけれど、
それはそれとして、
説明ゼリフは、登場人物への感情移入から、我に返るきっかけを与える。
どうしても俯瞰で中立で観てしまう。
大抵そんな作品は脚本も粗いので、没入できないままエンドロールが流れる。
 
中田監督はわざとやってそう。
 
それから、感情ってそこまで、明快に言語化できることの方が稀、
かつて「かそけきサンカヨウ」という説明セリフの極北のような作品を観た。
今泉監督の演出力は高く、映像は美しい。役者の演技も上手い。
だけど、複雑な家庭を抱える思春期の男女の心情は、
すべて明確に、恥じらいなくセリフで説明される潔さ。
  
そんなAIみたいな自己認知は人間にできそうにないし、言語は万能でもない。
説明された内容は理解するが、それで感情に共感はできない。
 

「マイ・ブロークン・マリコ」の永野芽衣は、
激高して大声で怒鳴るのだけど、いつも同じ。
哀しみ、怒り、憎しみ、恨み、悔恨。
そのバランスは一様ではないはず。

感情エネルギーも、相手、自分、加害者、社会、etc..
その矛先がどこに向かうかで、表現も異なる。
 
演技というより演出の問題かな。
感情表現が分かりやすく単一というのは説明セリフより、
駄目な日本映画の弱点だとも、思うけどな。
 
ただ、タナダ監督は映像の情報量の出し入れが巧みで繊細。
無神経に説明することはない。
それでも説明セリフはあるけれど、バランスの取り方が上手い。
評判が良いのは納得。混んでたね。
 
あと、永野芽衣のヤサグレはヒコロヒーには及ばず、
はい、泳げません」で麻生久美子じゃなくアンミカでいいじゃん。
と思ったこと思い出してしまった。
中学生の役の人がそのままやればよかったのにと、
申し訳ないがそう思ってしまった。彼女は岸井ゆきのみたいになるかな。
 

「四畳半タイムマシンブルース」は、
映画の「サマータイムマシンブルース」を遡るように思い出した。
「四畳半」は未知、そこに面白さは感じず、
こういうラブコメ、アニメファン好きそうだなと距離をおいてしまった。
 
Sonny Boy」の夏目監督なので、
 ”君たちは馬鹿だな、まるで想像力がない、全部説明されないと何も分からない”

とまた観客に喧嘩を売って欲しかったのだけど、
過剰で分かりやすいモノローグは期待とは違った。

相変わらず完成度高いし、楽しめる人は楽しめるのだろうな。
  
  
Love Life」を観た後なので、
私の中の説明に対する評価基準が厳しくなってしまったかもしない。

いや、しかし、
「Love Life」「さかなのこ」「沈黙のパレード」と並べると、
説明で問題解決しない方が高級なお買い物した満足があるのは、
やはり、妥当だとも思う。

6月の安値からリバウンドし、20日線は超えられず、
FRBの利上げに一喜一憂の展開が今週も続きそうです。
ちょっと様子見か。
好きな銘柄は買いたければ、高値でも買うか。
そんな勇気あるのかないのか。

この世界は、好きなものにだけ選択的に関わればいい世界だと、
最近ようやく納得した。

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