ご当地映画「じっちゃ」…ウーン( -᷄ω-᷅ ) メロンじゃ撮影期間が。。フィルムコミッションと企画力「サイボーグ一心太助」「ベイビーわるきゅーれ3」「風のマジム」

フイルムコミッションの存在は、
これから益々、日本映画にとって重要と、前回実感して、
つがる市フィルムコミッション主導の本作にも、興味惹かれ選択。

スクリーンに映る美しい風景を期待。予習はせず。

 《 開演 》
  
  

 
画面が、ビスタサイズなのか、目一杯、
つかる市の風景を美しくと、撮影の心意気を感じる。
日常の田園風景は、良く頑張りました。
 
馬市まつりの再現も、気合入ってました。
欲を言えば、本物をそのまま、スクリーンで観たかったか。

メロンロードはたっぷりと、もっと映しかった。

あと温泉は、中村静香を浸からせろ。 

桜は当然とは言え、タイミングを抑え、

さらに土偶、担々麺と名産はキッチリ。

心做しか、役者さんも縄文顔の人キャストしてますよね。
撮影は全力で挑んだと伝わります。
  
  
 –ここから、ストーリーにも触れるので、ネタバレ有り–
 
 
 
物語減らして、
もっと景色に尺取って良かったと思いますけどね。
 
大物のキャスティングに成功しちゃったからなぁ。
企画コンセプトの段階で、
物語どれくらいヤるべきなのか、ご当地映画は割り切りも必要。
ああ、撮影期間との兼ね合いもあるのか、、
 
可能な限り、じっくり一年掛けて撮っているのですが、
今回、
 特産品のメロンが中心なので、

 農業をストーリーの背景に据えるなら、
 名優を配したとしても、
 物語の為のシーンは、そもそも然程の内容も無く、
不満足でした。
 
キッチリ取材して、
メロン栽培の年間のサイクルを観せてくれないと。。
 ”生半可な気持ちじゃ、農業は継げないよ。”
とモヤっとしてしまう。現実の扱いが軽い。
でも企画から、もう一年掛かってしまうな、それじゃ。
うーん、、
  
 
いろいろ加味して、鑑みても、
 地域おこしで、”じっちゃ”の地元にIターンし、
 SNS中心のPR活動に勤しむ。
 ときどきメロン農家を手伝ったりして、
 祖父と孫娘の交流を、ほのぼのと四季折々描く。
だけで良かった。
それ以外の物語は不要だった。
恋バナも、葬式も要らない。無理に笑い足さなくていい。
丁寧に、市の魅力に、たっぷり尺使えば、80分程度は保つし、
できるだけ、農家の一年を誠実に撮って欲しい。
 
そもそも、
恋人役は、どうしたってミスキャスト。
 中村静香の相手役には、幼すぎる。
 実直さは伝わるけど、
 イケメンで有能で、起業の野心も、となると、
もっとスラリとスマートじゃないと。
(グラビア出身の中村静香はデカいし)

相手役は、昔の田辺誠一みたいなイメージで願いたい。
津田寛治は、理解ある上司役にすれば良く、なだぎ武で笑い取りにいかんでも。
 
 
ストーリーは中途半端で、散漫な印象が残ってしまう。
いっそドラマは削ってよ。
メロン農家という設定なら、種蒔きから出荷まで追ってよ。

どうやら、ハウスで苗を育てた後は、
路地ものでも、
 畝作りから、マルチ掛けたり、ビニールのトンネル作り、
 摘心して、糖度満たさないと売り物にならない。

 肥料、水やり、は状態の見極めが大事で、
 虫や病気の対策も欠かせない。
 見栄えにも注意しながら、出荷はタイミングを逃さず。

工程さまざま有り、労力も掛かるみたい。
 
農家の日常を、
上辺だけ綺麗に見せられると、逆に、、辛い。

  
事情は理解するとしても、
客は「国宝」と同じ金額払うのだもの。
準備に時間掛けて、撮って観せてよと、どうしても思う。
  
更に、疑問は続いてしまった。 
 夏の収穫後は、休むのか? 
老人1人では、規模が限られるとしても。
メロンのみとも思えず、秋には米も収穫するのではないか。

特産品紹介するだけなら問題無くても、
農業自体をテーマにするなら、ひとり農業の一年間をリアルに映してよ。
キャストのランク落としてでも、じっくり撮ってよ。
 
観客のコストは、「JUNK WORLD」と一緒。同じ手弁当映画。 
それを思えば、それ相応の取り組みを観せてよ。
やっぱ、そう思わずに居られない。 
 
 
最後、葬式で終わらせたのは誤魔化し。
それは良くない。そこは明確に、客としてダメ出し。
メロン農家を継がせるのは、全くの無理ゲー。舐めすぎ。
 8時間の週5役所で働きつつ、
 ひとりで素人が、
 種から出荷までメロンの面倒見る。
その説得力が皆無。
妥協して、余計なこと足した。 
 
最後、客をモヤっとさせて終わるのかよ、
アート映画じゃないんだから。
 
  
とまあ、
ストーリーというより、構成のバランスに不満が残りました。 
淡い恋愛模様とか、葬式とか、アイデアとしては凡庸だし。
その為、期待を下回りました。 
  
とはいえ、
撮影には力入ってますよ。物語には目を瞑って、
つがる市の美しい風景をスクリーンで観たい人向けです。
現実と比べるとまた、感慨深いかも。

 
 
 
最後に、 
近年、ご当地の成功例3本比較します。
 1.完全無欠の「ベイビーわるきゅーれ3」
 2.「風のマジム」誠実で、一流キャストと抜群のテーマ選び
 3.「サイボーグ一心太助」もうちょい、ご当地映画しろ。でもマズマズ

1.完全無欠の「ベイビーわるきゅーれ3」


 宮崎シーガイヤ合宿で撮り切る。
 資本も、ある程度充分とはいえ無駄なし。
 ドラマ、アクションともサービス満点で見応え充分。
 
 その上で、
 宮崎の名物、景勝も余すところ無く映す。

 フィルムコミッションではないものの、
 主演の髙石あかり縁の地で、観光協会とは密接な様子。
 ご当地映画としても完璧でございます。
 
 
2.「風のマジム」誠実で、一流キャストと抜群のテーマ選び
 伊藤沙莉がモンスターで、脇のキャストも本気度が別格。

 コギトワークスの手弁当で、誠実な作り
 原作ものとは言え、
  ラム酒作りでなく、ラム酒のベンチャー起業の物語で、
  社内のコンペ、さらに地元の説得と、
  プレゼンというものを、眼目に据えたのが素晴らしい。
 
 そして、沖縄フィルムオフィスの全力。

 ご当地映画はこうでなくちゃ。
 誰も悪者にしないホッコリに、風景も応えます。
 
 
3.「サイボーグ一心太助」もうちょい、ご当地映画しろ。でもマズマズ
 安定の河崎実プレゼンツ

 愛知県額田郡幸田町の町村合併70周年記念映画
 三部作というから、どうかしている。
 (大久保彦左衛門幸田町出身で、そこから一心太助
 商工会が全面協力しているらしい。
 
 有名な俳優さん使わず低予算で、
 人畜無害な特撮ヒーローものと、
 ご当地映画のホンワカは相性が良いと知った。
 
 もっと、
 名所、名産ガッツリ観せていいんだけどね。
  店が用意した、一枚皿の刺盛をキッチリ観せないとか、
  ”こんな店”呼ばわりするとか、
 リスペクトが足りないと思う箇所は幾つか残るのだけど、
 幸田町の様子を体感しながら、心地よい気分で、最後まで過ごせます。
  
 
ご当地映画は、名所名産のPRが本懐。
クリエータがエゴ出しても、本人のポテンシャルのまま、大差無し。
土地土地をキッチリ魅せた上で、
どんな物語を盛るか、その工夫が出来を分ける。
 
ご当地映画には、
 地元を悪者にするなら、資本頼るなと言いたいし、
 ストーリーの面白さは、無理に求めない。
 風光明媚やグルメや温泉で、充分だと思っている。

ただ、手抜き無しの全力で作ってくれれば。
ホンワカと映画館を後にしたい。
 
 
 
縄文人は、列島の端っこの方に、追いやられたと聞いたことがある。

つがるロマンを、稲作中心で撮っても良かったのに。
 
 
 
2025.11.02現在
 完全に間違えて、連休明けを待ちます。
 動けるのは、トレンドが止まってからです。
 ごめんなさい。

カテゴリー: 書評、映画評など パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


*