書評、映画評など」カテゴリーアーカイブ

「羊の木」錦戸亮絶賛、富山の魚津絶妙。何より作家性を褒めよう

脚本完成して、キャストとロケーションを決めた時点で、もう勝ちだと思う。 で、吉田大八監督の作家性素晴遺憾なく発揮されて、稀有な日本映画。 ただ、ミステリーとかサスペンスを期待すると肩透かし食らうので、その点はご注意。 ワタクシはヒューマンドラマとしてより、純愛ものとして観ました。           スリービルボード観るか迷ったのですが、以前「美しい星」見逃してしまったので、 吉田大八監督優先しました。良かったです。 脚本、キャスト、ロ … 続きを読む

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「ピンカートンに会いにゆく」 ウェルメイドなコメディーの新星 坂下雄一郎監督

劇場でも笑いが起きてた、ボクも笑った。 取りに行って笑いを取れる映画って最近ないよな、洋画でもコメディー来ないし。日本。 三谷幸喜が今ひとつ映画向きでないこと考えると、稀有な存在、予算付きの次回作も期待します。 リアリティと舞台的演出のバランスが良く、かつテンポ良く見せるのが勝因と思います。 とりわけ、 松竹プロジェクト組の生活感あるキャストが上手にハマってました。 深海魚の妖怪のような内田慈さんとのコントラスト鮮やかでした。    同 … 続きを読む

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「ジュピターズ・ムーン」映像は素晴らしい。が、問題意識の雑さが作りに滲む

凝った画作りと、セピア色のブダペストの街並み。 これに1800円の価値ありと考えるかどうか、 お話は雑なので、映像以外の部分で期待してると肩透かしを喰らう。 ハンガリー社会の閉塞感は伝わるが、この監督、難民問題とか真面目に考えてねーだろ。 色んな要素トッピングしただけに終わる。      渋谷に用があったので次いでに見ました。 期待はずれに終わりました。 文春のこの評に完全に同意。 ★★★☆☆奇才の力作。ただし大粒の寓意と娯楽要素がどこ … 続きを読む

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「ラーメンヘッズ」ドキュメンタリーが観たくて。作り手の誠意伝わる。

ドキュメンタリーの良いところに安心。ラーメンも美味そう。 作り手の誠意を感じて、ほっと一安心。 政治的なテーマでないことが幸いしてるのかもしれない。 デトロイト観た後なので、自分の仕事に対して純粋なるもの観たくなった。 しがらみ抜きで勝負できる世界で生きる人の幸せと大変さを描く。   株式会社ネツゲンさんも只者ではないと知る。       富田のカップ麺貰って入場すると、 オープニングでネツゲンというドキュメンタリー制作会社による制作で … 続きを読む

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「デトロイト」映画としては力作。これ観て差別反対叫ぶ人は、戦時中なら戦意高揚映画で高揚するんじゃないかな。手法が健全とは思わない。

予備知識無しで観ました。力作でした。でも静かにノーと言おう。 お話としても破綻してます。 主張のためのご都合に流れた分だけ、後半失速します。 私は、 キャスリン・ビグロー監督のやり方に賛同しません。 この映画を無批判に喝采する観客のリテラシーも信じません。   昔と変わっていない点は、 ハリウッド映画がネイティブ・アメリカンを悪役インディアンとしたように、 善悪は作り手の主観次第ということ。 映画のチカラは一つの方向に向けるのに、方向性 … 続きを読む

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「星くず兄弟の新たな伝説」 クラウドな低予算でも音楽と映像はリッチ。でも、、

映像はとにかくオシャレ。歳月は人を円熟させてしまう。 衣装、美術、セット、撮影、細部に神宿る。 音楽は「どこか懐かしく」てリッチ。 ケラ脚本の構成も見事です。   ただ、映画としては、、、 ビジュアリストの作品で映画監督のではないこと、勘定にいれとかないと。 とりあえず、浅野忠信は無駄遣いだな。      宇多丸「勝手にふるえてろ」聴いてて、「あっ、、」て思った。 https://www.tbsradio.jp/219863 2月になれ … 続きを読む

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「わたしは、幸福(フェリシテ)」 カサイオールスターズは予習した方がよかった。分かりにくに演出以外は最高。

幾つか、知識有ったほうがより楽しめる点あります。私は復習でしたが書いときます。 更に分かりにくいイメージカットが入るので、そこは尚更で、減点してよいと思う。 が、音楽、主演、撮影は強烈で大満足です。観るチャンス逃さずによかった。   お話はふくしま政美作画の「ぼくんち」ですが、 テーマは「受容」でしょうか、ただのリアリズムとはちょっと違う。 そこがまた、評価高いゆえんでしょうね。       ええと、前回は善意のおとぎ話観て、敢えてのコ … 続きを読む

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映画「希望のかなた」ユーロスペース遠く、冬は寒いけど 流石の巨匠

渋谷でしか演ってない、ミニシアター系といえど、もう少し公開規模あってよい映画。 たまたま渋谷に用あってついでに観た。 とりあえず、巨匠カウリスマキの作家性を堪能。それだけでモトは採れた。   寒風吹きすさぶ中、木造船が漂着するニュースが日々報じられる島で、 この映画の難民問題への反応は相変わらず違和感を感じるけれども、 めんどくさい話はさておき、 主義主張に流されず、作品のクオリティを保つ銀熊賞納得の出来。 これ日本で撮ったら主張+三丁 … 続きを読む

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映画「ELLE」 イザベル ユペールという怪物のC’est la vie は反応しない稽古 。 宇多丸さんに感謝。

ポール・ヴァーホーヴェンはトータル・リコールの監督というくらいの無知でした。 宇多丸が選ぶ 2017年映画ベスト10 で褒めてたこともあり、 これと、トニエルドマンは2017年見逃したと前々から気になってました。マン・オン・ザ・ムーン好きだし。 どちらも親子関係が順調でないところに、人間の業を感じます。 エンドレスポエトリー、パターソン は、2017年、 観るチャンスがあって幸運と思ってました。あとは勝手にふるえてろかな。 「ELLE」 … 続きを読む

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映画「ダンシング・ベートーヴェン」感想 物語は諸刃の剣、糸井重里みたいにUNKOレーダー(byロッチ中岡)にバレる。

2014年 東京、モーリス・ベジャールの傑作を再演。そのドキュメントである。 素材は素晴らしい、それだけで観て良かった、1800円のモトはとれる。 が、 多くの人が指摘してるように、不満が残る。クロード・ルルーシュと比べちゃ酷か。 監督の解釈や意味付けも、とても安く感じる。     第九なので年末に観ようと、見逃したので年明けに観ました。 ま、2月からボチボチ活動する予定なので、昔みたいに正月は旧暦ってことで。      年末年始、 物 … 続きを読む

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