(観ないけど)「白雪姫」公開記念! ディズニーの毒林檎たるボブ・アイガーの野望を妄想する。「ブランドづくりの教科書」「優良顧客を逃さない方法」「ビジョナリー・カンパニー2」「サボタージュ・マニュアル」

ディズニーがアップルに身売りしたなら、現CEOは莫大な利益を得るのではないか?

↑動画を観て、納得した。
そうでもなければ、経営がここまでポリコレに傾倒し、
挙げ句に、企業価値を毀損する合理的理由が見つからない。
彼は元アップルの取締役で、ジョブズからピクサーを買った縁。 
CEOに復帰後、経営再建以外の目的が有るとすれば、全て合点がいく。
ボブ・アイガーが収益を上げようとしてるようには、まるで見えない。
 
フジテレビの件で妄想したように、
買収側としては、企業価値は低く、安い方が嬉しい。
ディズニーの高いブランド価値はボトルネックである。
世界一のブランドであるアップルが、それを知らないハズがない。
だったら、ブランドを失墜させればいい。
そう思い至ったとき初めて、私はあの実写映画の意味に納得した。
 
「ネムルバカ」は原作の良さを活かしつつ、実写映画化成功に至り、私は安心した同日、
事前の低評価の嵐の中、親善大使もスクリーンにお目見え。
当たり屋さんの動画はUPがこれからなのか、あまり見当たらず、
ディズニー常連さんからは、予想通り、概ね不評↓である。

ポリコレに全振りして、
 マリー・アントワネットのような女王の圧政に苦しむ民衆が蜂起する。
そんな改変かと想像してたら、さに非ず、
中途半端に軌道修正が繰り返され、
シナリオも映像も、ツギハギのやっつけ仕事。らしい。
度重なるリテイクが、回収不能なまでにコストを膨大に膨れ上がらせたとも聞く。
 
メッセージに一貫性が有ると、敵だけでなく味方も作ってしまう。
 敵しか作らない凡庸な出来で不入り、
 資金を無駄に浪費させ、
 主演の下品さで、ブランドイメージを毀損する。
企業を傾かせるに足る、経営トップの完璧な仕事と言っていいだろう。
 
敵役のミス・イスラエルには女王に相応しい気品ある振る舞いをさせ、
対照的に、お里が知れる白雪姫をキャストするとは、違和感があったが、
これ↓絶対ワザとヤッてる。

本作の目的は、ディズニーが守ってきた伝統的な良識の破壊。
容姿よりもむしろ、内面が凶暴かと、連想させる姫の演技は、
2026年CEO退任までのシナリオを忠実に演じている。 
 
古のディズニーは、ブランドイメージの管理に厳しく、
ガラ悪いと、出川哲朗級のスターでも許さず、
唯一カーペンターズ↓のみがイメージに合格した。

裏切られ、王国を去ったロイヤルカスタマーは、もう返事もよこさないだろう。
 

ブランドはお客様の心の中に生まれ、存在していくものです。 
ですから、お客様に持っていただきたいブランドイメージというものがあるのならば、それがお客様の心の中に生まれるよう働きかけなければならないのです。 
さらに、そのようなブランドイメージがお客様の心の中に生まれたのちも、そのブランドイメージに見合った商品なりサービスなりを提供し続けなければならないのです。

ブランドイメージを破壊し、リピータを離反させ、経営を傾かせる。
完璧ですね。

ブランドは、リピーターをつくる、すなわち経営を安定させる要因になるからです。
-中略-
社会の環境が急速に移り変わり、また、人々の価値観が多様化している現代のビジネスでは、従来以上に、いかにお客様を獲得するかという点に心をくだかなければなりません。 
しかし、一度、すぐれたブランドを確立することができれば、お客様は、半ば自動的に二度、三度と足を運んできてくださるのです。

 
親善大使を操ると同時に、意思決定が迷走するようにも仕向けたのだろう。

「目標が転移してしまった」状況の中では、もはや、組織が何をするためにつくられたものなのかという最終的な目標はあまり意識されなくなってしまい、組織の構成員は、手順を的確に守って作業することだけを重視するようになっていきます。むろんこのような組織では、効率的に目標の達成をすることはできなくなってしまいます。

ポリコレ遵守が目的化した組織で、

集団と同じ人数の統制群を用いて彼らを「一人ひとり別々にして課題を同時に解かせ、その回答を持ち寄る」という条件と「みんなで集まって話し合いをしながら問題を解かせる」という条件で比較したのです。 その結果、興味深いことがわかりました。「みんなで話し合って問題解決」よりも「一人ひとりの寄せ集め」のほうが、より効率的に、的確に課題を解決できることがわかったのです。

ブレブレの決定を繰り返し、コスト増大。
不評が集まるたびにリモート会議が繰り返されたと想像する。

社長は「気になることがあれば、いつでも受け入れる受け入れるからじゃんじゃん言ってください」などと言うかもしれませんが。本当に何でも受け入れる広い心をもっている社長は、そうは多くないことくらい社会人ならみんな知っているのです。これを評価懸念といいます。

アイガー氏の顔が目に浮かびます。
 
想像するに、
ポリコレ全振りな「ウィッシュ」(観ないけど)の失敗程度では不充分で、

破壊が足りないと判断したのだと思う。
ポリコレが悪役の王ウォルトを追放する話でしょ。
創業者は反共で保守。”健全なアメリカの伝統的価値”に重きを置いた。
カリフォルニアの金持ち達が標的にするのは尤もである。
 
そこで、
王国の象徴たる、記念すべきアニメ長編第一作に、狙いを定めた。
特に、ディズニープラスの解約は重要。
テーマパークはコロナで打撃を受けて後、
前CEOボブ・チャペックは配信にシフトし、首尾よく大コケした。

好調に見えたはずのDisney+だけで年間40億ドル(約5714億円)の損失、さらには2022年10~12月だけで10億ドル(約1428億円)の損失、この「Go BIG or GO HOME(勝つか止めるか)」のNetflixとのチキンレースにしびれを切らしたのは、ディズニーの株主たちだった。 
2022年11月8日にFY2022の決算を発表したチャペックは、莫大ばくだいなコンテンツ投資によるDisney+の大赤字についてさらりと流すような説明を行い、反発した株主の投げ売りを招いて株価は即日で13%落下。
現経営陣のなかでもチャペックに対する不信感が強かったことも助長し(取締役会長のボブ・アイガーがチャペックと関係が良好でなかった点も大きかった)、その12日後にはチャペックはなんと解雇されてしまった。たったの999日間の在任期間だった。後任は「6代目」として15年間在任していたアイガーが「8代目」として前任社長が返り咲くことになってしまったのだ。

 
ボブ・アイガーはディズニー再建の立役者で、 
頭打ちでヒットの出ないコンテンツ産業に、ピクサーを導入した。
3Dアニメの新技術とジョン・ラセターの才能が「アナ雪」のヒットを生んだ。
その後、マーベルを始めコンテンツメーカーの買収を推進し、帝国を築いた。
自社製品とは言え、投資の成功である。(卓越した優秀に変わりはないが)

アイズナーとアイガーによるM&A戦略を成功させ、巨大化したディズニー帝国は1980~2010年代にわたる40年間に売上高は、9億ドル(約2030億円、1980年)⇒827億ドル(約10兆6800億円、2022年)と成長した。この礎を作ったのは、アニメ制作を専門としていたわけではない「外部からの専門経営者」である。
-中略-
ディズニーの約10兆円の売上高は世界各地のテーマパーク事業で2~3割、コンシューマーグッズが約2割、映画制作で1割といったところ。売り上げの残り半分は、地上波ABCやスポーツケーブルのESPNといった流通・メディア事業が占めている。

アイガー氏の経歴を眺めると、
復帰前はヤリ手。それと対照的に、復帰後はプロ経営者として奇妙。
 投資で巨大な成功をもたらし、退任した後、
 熱心な民主党支持者として活動。
 チャペックを蹴落として、
現在やってることはポリコレの推進。何で利益を追求しない。
 
リベラルというか左翼には2種類居ると思っている。
ケナは韓国が嫌いで」のとおり、
 後先考える能力を失った、正義中毒でアドレナリン消費するだけのジャンキーか、
 資本主義社会から、最も利潤を得る富裕層。格差や戦争に反対するが本心は真逆。
 
ハリウッドセレブやIT長者などの西海岸は当然後者で、
元アップル役員は復帰に際し、
 ポリコレ推進を政治的にも働きかけつつ、
 王国を転覆させ、古巣に売却を図っているのではないか?
退任の時点で、
バカ正直に株主の期待に応えるのはもう限界と諦めている。 
 

転落するのは、規律をもたらした経営者が去って、持続する規律の文化を残さなかったときか、規律をもたらした経営者自身が規律を失い、三つの円が重なる部分からさまよいでたときである。

カーペンターズしか合格しない厳格な王国はもう存在しない。
多角化での成功は、規律が保たれる場合に限ると言う。
しかし、
世界一の優良企業であるだけでは、株主は首を横に振る。
チャペックがホラーを配信したように。

三つの円が重なる部分に止まる規律を失ったときにどうなるか、逆に、この規律を取り戻したときにどうなるかがよく分かる。 
偉大な実績に飛躍した企業は成長の過程で、きわめて単純な原則を守っている。針鼠の概念に合わないものはやらない。関連のない事業には進出しない。関連のない買収は行わない。関連のない合弁事業には乗り出さない。自社に合わないことは行わない。例外は認めない。 
これに対して、三つの円が重なる部分に止まる規律を欠いていた点が、比較対象企業のほぼすべてで、業績低迷の主因になっている。

針鼠(ハリネズミ)の概念とは何かを解説

 
そこで、株主の要請で再登板した現CEOは、
ディズニーの企業価値を下げ、売り逃げる花道を計画してる。
と妄想してみた。
 
マーベルファンも、スター・ウォーズファンも、
配信からの離脱は進んだらしいけれど、
やはり本丸は、
蓄積された文化であり資産。ディズニーオリジナルアニメだと思われ。

WOWOWの番組データベースは結果的に45の設定(ロマンス、サスペンス等)、1300種類の気持ち(ワクワク、シュール、男気を感じる等)を持つものになりました。そして、気持ち情報が紐づいた番組データベースと、解約しやすさを基に62のグループに分けられた顧客データベースを使って、解約リテンション業務が行われるようになりました。

夢と魔法の王国からロイヤルカスタマーを離反させるために、
当時のWOWOW以上の分析は当然行われているだろう。
 れいわ信者が”金よこせ”と連呼するよな品性を感じさせる、
 Snow Whiteの純真とは真逆の何かドス黒いモノ。
レイチェル・ゼグラーほどの主演女優は居ない。

嗜好や生活スタイルが異なる顧客が、心地よいと思ったり、心を揺さぶられたり、「もう一度見たい」と感じるエンターテインメントは人によって違います。
人によって違う「気持ち」に応える提案をするからこそ、リテンション時に顧客の気持ちを動かせるのです。顧客の気持ちを動かし、態度変容を促したポイントは何だったのか。それがコミュニケーターの頭のなかに無意識のうちに蓄積されていました。
そこで番組データベースでは、顧客の態度変容のポイントを、気分、雰囲気、感覚、価値観といった項目に分けて落とし込んでいきました。

期待を裏切り、失望させ、不快な気分にさせる。
そんな幾つものチェック項目があるんだろうな。きっと。
 
 
そこで、
イーロン・マスクやドナルド・トランプのような投資の大成功者が、
リベラル富裕層と戦うとは、大変興味深い。 

 
ツイッターの買収者とGAFAといっても、
アップルはフラットフォーマーには成れていない、プロダクトのメーカー。
ディズニーの資産は喉から手が出るほど欲しい。はず。
 
ま、名前を覚えて人心掌握とは、
経営危機に陥ってから、従業員の誕生日を祝い始めるようなもの。
 本当に愚かなのか、愚かなフリをしてる賢者なのか、
私には分からない。
プレジデントの4年の任期で覇権の行方は決着するかな。
観にゆかないけど、天下の秋を知らしめる作品かもしれない。
  
 
あまりに秀逸なのでヘビロテ中。

現代の革命家はイナゴ使いの策士。
イナゴが王国を滅ぼす歴史は、繰り返されるかもしれない。恐ろしい。
でも直近10年分くらいの株価上昇を吹っ飛ばしたら、全力買いで良いと思う。
 
 
2025.03.22現在
 NYで下落は予想外だが、20MA付近で止まる。
 しぶとく、割って来ない気もする。
 どちらでも、辛抱強く着いてゆこう。

カテゴリー: ファンダメンタルズ, 書評、映画評など, 株式投資 パーマリンク

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